シンガポール健康食品事情をアジアリサーチ総研が調査
シンガポールにおいて「健康食品等に関する意識調査」を実施し、日本との比較と合わせて結果を発表
シンガポールの「健康食品等」の平均購入額は年間約87,741円。日本は年平均54,458円
シンガポール人は、内容を理解した上で使用したいという傾向が、日本人以上に強い
シンガポール在住者が健康食品に使う平均年間額は、日本より3万円以上も高い
アジアで市場調査・マーケティング分析を行うアジアリサーチ総研-Asia Research Laboratory(拠点:シンガポール 所長:青木隆明 以下、アジアリサーチ総研)は、効率的な調査・分析の観点から、多民族・多宗教国家かつ国際都市のシンガポールにおいて、18歳以上のシンガポール在住者205名を対象に「健康食品等に関する意識調査」を実施し、日本との比較と合わせて結果を7月13日に発表した。
アジアリサーチ総研の調査によると、シンガポール在住者の一日当たりの「健康食品等」の平均購入額(通貨はシンガポールドル)は、最も多かったのが「$1 - $2」および「$4以上」の19.02%。続いて「$2 - $3」:17.07%、「$3 - $4」:12.68%という結果。平均算出では、$2.7/日、1年では$974.9(約87,741円/$1=90円換算)となった。これは、日本の年平均54,458円を上回っており、シンガポール人の健康に対する意識の高さが窺える(日本の調査は、ネオマーケティングより情報提供)。
健康食品を摂取して、身体にポジティブな変化があったかという質問では、「少しあった」が最も高く36.10%、続いて「かなりあった」が26.34%という結果。この上位2つを合わせると6割以上の人が、摂取により良い変化を得られたと感じていることが明らかとなった。また、健康食品(有料・無料関わらず)の中身・成分について理解しているかという質問に対しては、「ある程度理解している」が43.90%と最も高く、続いて「しっかり理解している」:28.3%、「あまり理解していない」17.07%、「全く理解していない」:10.73%という結果が得られた。
アジアリサーチ総研は、この調査結果について、日本では理解していない人の割合(「あまり理解していない」+「全く理解していない」)が46.2%と、シンガポールの理解していない人の割合:27.8%と比べ、かなり高くなっている点が興味深い。シンガポール人は、内容を理解した上で使用したいという傾向が、日本人以上に強いと言えるのかもしれないと述べている。
また、シンガポール在住者が健康食品を接種し始めた理由は、「健康に良いと信じているから」が最も多く39.02%、次いで 「健康に良さそうだから」が33.17%と、7割以上が、ポジティブなイメージに基づき摂取。この結果は、日本でも同様で、「効果が良さそうだから」の38.0%や「何となく効きそうだから」の34.2%と、7割以上がポジティブなイメージで摂取を開始。使用後とは異なり、使い始めの動機はどこの国・民族でもあまり変わらないかもしれないとのこと。
日本よりもシンガポールの健康食品への関心の方が高いという結果に、驚いた人も多いのではないか。同調査結果は、アジア進出を考える健康食品を取り扱うEC事業者の背中を押す材料となるだろう。