パルコ、越境ECへ!カエルパルコが4言語、120国対応

石郷“145”マナブ

「BuySmartJapan(バイスマートジャパン)」を導入
現在、全国PARCO内の約100店舗が「カエルパルコ」に参加
今後も新企画を画策していくとしている

観光客が帰ってからも注文!「カエルパルコ」に海外注文、配送機能

 株式会社パルコ(以下、パルコ)は、「カエルパルコ」と呼ばれる商品取り置き・注文サービスを運営しているが、そこに、9月24日から、ベリトランス株式会社の持つ海外向けの購入代行支援サービス「BuySmartJapan(バイスマートジャパン)」を導入、その「カエルパルコ」を活用しているショップの商品を海外からも購入できるようになった。

「カエルパルコ」は、いつでも、どこでも Web を介してパルコのショップスタッフが発信する情報プラットフォームだが、『パルコショップブログ』に記事として紹介された商品を、Webから ①取置き予約 ②通販注文 ができる機能がついており、いわばショップスタッフお勧めの商品が手に入るサービスだ。国内においても、お客様の間では、支持されていたが、インバウンドなどでの海外のお客様にとっても、同じような形で、海外からサービスを受けられないか、というのは懸案であった。

「BuySmartJapan」とは、既存の日本のECサイトに簡単なコードを加えるだけで、海外からの購入に対応できるようになる海外消費者向けの購入発送代行システム。BuySmartJapanが提供するショッピングカートは中国語(簡体字・繁体字)、英語、韓国語、日本語の4言語に対応し、120の国と地域への海外配送を提供するもので、海外消費者が「BuySmartJapan」導入の日本のECサイトで買い物をする場合、ベリトランスが購入依頼を受け付け商品購入を代行、海外配送まで対応するという。一方、ECサイト側は自社で費用や工数をかけてECサイトの多言語化や海外発送体制を構築・運営せずとも、「BuySmartJapan」を導入するだけで、海外消費者を顧客対象としてサービス提供することが可能になる。

 そこで、購入代行支援サービス「BuySmartJapan(バイスマートジャパン)」を導入することで、「カエルパルコ」でも、そうした海外のお客様のニーズに応えることができるようにしたというわけだ。

 流れとしては、まず海外からのアクセスの場合、IPアドレスを判別し、使用言語に対応したBuySmartJapanのバナーが表示され、バナーをクリックすると注文サイトに誘導される。その後、申し込みがあると、ベリトランスが「カエルパルコ」上で商品を代理購入し、注文があったパルコのショップは、ベリトランス㈱の海外発送商品を預かる倉庫へ商品を発送し、ベリトランスより、お客様にEMS(日本郵便の国際スピード郵便)を使い商品を発送するという。

 まさに「カエルパルコ」など、様々な切り口において、海外からのお客様の声に応えられるようにしていくことが、今国内事業において求められることの最たる事柄の一つ、と言えるかもしれない。インバウンド需要の高まりに合わせ、帰国後購入できるよう対応、越境ECへの参入が、企業にとっての成長を左右することを、今回のニュースは指し示しているように思う。


記者プロフィール

石郷“145”マナブ

キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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