LINEで荷物問い合わせ?ヤマトから通知が届く!

利根川 舞

記者の論点:LINEで通知をするという、ユーザーのライフスタイルに合わせたサービスによって再配達の増加などの問題を解決していく画期的なサービスである。

通知だけでなく、LINEから変更手続きが可能に!

 ヤマトホールディングス傘下のヤマト運輸株式会社(以下「ヤマト運輸」)は、明日よりLINE株式会社(以下「LINE社」)が運営するコミュニケーションアプリ「LINE(ライン)」で、「お届け予定メッセージ」や荷物問い合わせなどの各機能の提供を開始する。

近年のスマートフォンの急激な普及で、インターネットの利用もウェブからアプリへ急速に移行している。それに伴い、コミュニケーション手段もEメールから、「LINE」やソーシャルメディアへと変化している。「LINE」は2011年6月のサービス開始以来、若年層のユーザーを中心に拡大を続けており、国内トップのコミュニケーションアプリに成長している。現在では、あらゆる世代に利用者層が広がり、個人間でのコミュニケーションのみならず、さまざまな企業やブランドの情報発信、サービス提供のプラットフォームとして確立している。

ヤマト運輸は、1976年の宅急便のサービス開始以来、時代の変化とともに多様化するユーザーのライフスタイルにあわせ、コンビニエンスストアなど自宅以外での受取り場所の拡充や、荷物の配送を事前にEメールで知らせるなど、さまざまなサービスを提供してきた。

今回提供されるサービスでは、まず「ヤマト運輸」のLINE公式アカウントが開設される。そしてクロネコメンバーズのクロネコIDと「LINE」を連携させることで、公式アカウントのトーク画面で「お届け予定メッセージ」と「ご不在連絡メッセージ」を受け取ることができる。また、荷物問い合わせ、集荷・再配達の依頼や料金・配達日の検索などの便利な機能が、日常的に利用する「LINE」から利用できるため、ユーザーの利便性が大きく向上する。

今回のサービス開始によるユーザーのメリットは3点挙げられる。荷物を受け取るユーザーは、お届け予定日時の事前通知や、配達時に不在だった場合の通知を普段利用している「LINE」のメッセージで知ることができる。また荷物問い合わせや集荷・再配達の依頼、料金・配達日の検索が「LINE」からできる。そして、それらのメッセージから配達日時や場所を簡単に変更でき、好きな時に、好きな場所で荷物を受け取ることができる。

ヤマトのLINEサービスはまだまだ拡大中!

ヤマトのLINEサービスはまだまだ拡大中!

 ヤマト運輸は今後、「LINE」を利用したサービスをますます拡充していくという。従来、住所録を見ながら手書きをするのが当たり前だった宅急便の送り状を「LINE」で簡単に作成できるようにしていく。また、作成した送り状をヤマト運輸の直営店やコンビニエンスストアの店頭端末、集荷を担当するセールスドライバーが持つ端末などから印字できるようにし、ユーザーがストレスなく宅急便を利用できる環境を作っていくという。さらに、日頃から「LINE」を利用している宅急便ユーザー向けに、宅急便を”送る””受け取る”が「LINE」の中で完結する、より利便性の高いサービスを提供していく。

これまでならば、自分でメールから配送日時を確認し、不在通知がポストに入っていれば電話やウェブから依頼をして、という作業が必要であったが、今回のサービスはそういった常識を覆すようなものである。LINEでのメッセージであれば、通知ですぐに気付くことができ、配達メッセージを見逃すことも減るだろう。ライフスタイルの変化によって起こった再配達の増加などを、現在のライフスタイルに合ったLINEという手法で解決していく。

昨年8月にはヤマト運輸とLINE社が運営する「LINE MALL」が連携し、配送に「宅急便コンパクト」や「ネコポス」を利用すると、出品者の負担が軽くなるサービスを開始したが、現在、LINEの利用者はますます増加し、メールの利用よりもLINEをメインに利用している人も多いだろう。そういった、生活に寄り添った既存サービスを活用するヤマト運輸の新サービス。『宅急便を”送る””受け取る”が「LINE」の中で完結する』そういった時代はすぐ目の前にある。


記者プロフィール

利根川 舞

メディア編集部
ロックを聴きつつ平安時代に思いを馳せる文学人間。タイムマシンができたら平安時代に行きたいです。
ライブハウスやフェス会場に出没しては、笑って、泣いて、叫ぶ姿が目撃されている。ACIDMANや10-FEET、ROTTENGRAFFTYが大好き。

サービスやその場の雰囲気がイメージしやすくなるような記事を書いていきたいと思います。

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