オープンロジ、2.1億円資金調達の理由

ECのミカタ編集部

 物流アウトソーシング事業を手掛ける株式会社オープンロジ(以下、オープンロジ)は、IMJ Investment Partners(以下、IMJIP)、SMBCベンチャーキャピタル、インフィニティ・ベンチャーズLLP等から、総額2.1億円の資金調達を実施したと発表した。合わせて、今回の資金調達に伴い、IMJIPの岡氏を社外取締役として迎え入れた。

口コミのみで広がったオープンロジの魅力

 オープンロジは、初期費用・月額費用が無料で、会員登録後に誰でも簡単に物流機能をアウトソーシングできるサービスである。入庫検品、在庫管理、出荷・配送、返品管理まで一連の物流サービスを使った分だけ支払い、従量課金で利用することができるので、今までの出荷作業の手間、商品の在庫管理の手間や配送費用をトータルで削減することが期待できるのだ。

 また、これらサービスを利用できるのは法人に限らず、個人での利用も可能なため、中小から大規模まで様々なEC事業者から個人でのフリマアプリやオークション利用者、商品サンプルの発送、イベント用資材の搬入搬出など幅広い物流ニーズに対応しており、現在、ユーザー数は口コミのみで急拡大している。費用のわかりやすさや、使い勝手の良さを評価され、継続率は90%を越えているという支持の高さだ。

 今回資金調達を行った理由は、オープンロジ発展の中核を担う人材の採用、経営基盤の強化を進めサービスの更なる拡充を図るとともに、「次世代の物流インフラの構築」を目指し、更には、東南アジアで多くの支援実績のあるベンチャーキャピタルなどから出資を受けることで、海外への事業展開も進めていく為とされる。

越境ECへのハードルを下げられるか

 オープンロジの魅力は、会員登録を行うだけで、すぐに物流機能を利用することができ、その料金体系もわかりやすく使い勝手が良いところにある。すぐにサービスを利用できるというスピーディーな対応は、EC店舗の急なセールやキャンペーンにも貢献することができるだろう。

 EC事業者の中には、何十人体制でEC店舗を運営している方もいれば、少数で運営している方もいる。オープンロジは、店舗の大小に関わらず、同じクオリティのサービスを提供することができるので、EC事業者は物流を気にすることなく、本業に専念できるので効率も良い。

 また、今回の資金調達をうけ、海外への事業展開を積極的に進めていくということから、越境ECに向けたサポートの充実も期待できる。多くの物流企業が越境ECの物流インフラ構築へ動きを見せているが、オープンロジのこうした動きもまた越境ECへのハードルを下げてくれるものとなりそうだ。


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