ただし、イケメンに限る?「裏付けくん」がレポート

価値観によるターゲティング

日本写真印刷株式会社は3月28日、生活者心理データベース「裏づけくん」を利用したマーケティング戦略レポートを公開した。

同社のデータベースを使い、従来のターゲティング論が陥りがちな問題を分析、具体例をもとに説明している。

年代や性別を超えたグルーピングが求められる

マーケティング戦略として良く使われているのは、同じ好みを持ち、同じものを買っている人々がいるという前提だ。人口統計学を用いた「20代OL」「女子大生」「30代の専業主婦」などがわかりやすい。

しかし消費者側からすると、自分は30代の専業主婦だからコレを買おう、iPhoneを持っている女性は流行に敏感でオシャレだからこれを買おう、などという行動は取っていないのが実情だ。

本レポートでは、性別や年齢でのグループ分けの不十分さを指摘。みんなと同じがいいと思うユーザや、イノベータと呼ばれる先進ユーザ、生理的、感覚的なものを大切にするユーザなど、いろいろな理由の存在を示す。

執筆者は、マーケティングコンサルタントでシストラットコーポレーション代表の森 行生氏。さまざまな価値観を軸とした分析で、「裏づけくん」を使った実用的なターゲティングを示す。

そしてiPhoneやGoogle,プリウスなどの商品を「イケメン」にたとえ、世の中にある99%の商品は「普通の商品」や「ちょっとハンサム商品」だと分析。

場合によると「自分だけはイケメンと思っている」というワナにはまっているかもしれないと指摘している。また同じ人がパソコンでは先進的、ファッションでは保守的であるように、全てに先進的な人などいない。もっともな指摘だ。