メイドインジャパンを中国へ、楽天「Kaola.com」に出店
「楽天市場」人気商品を「Kaola.com」で販売
インターネット・ショッピングモール「楽天市場」を運営する楽天株式会社(以下、楽天)と、中国の大手インターネットサービス企業、NetEase, Inc(以下、ネットイース)の子会社であるHQG, Limitedは、高品質な日本製品を中国の消費者に提供するため、戦略的提携契約を締結したことを発表した。
これにより楽天は、楽天市場の旗艦店をHQG, Limitedが運営する越境ECサイト「Kaola.com」内に出店し、日本の質の良い美容関連や健康食品といったジャンルをはじめとする人気商品を販売していく。
Kaola.comは、すでに日本・韓国・米国・オーストラリアやヨーロッパ発の人気ブランド数百点を販売しており、中国全土8億人超のネットイースユーザーが利用可能なプラットフォームとして急成長を遂げているECサイトだ。
今回の締結により、楽天市場出店店舗はKaola.comを通して中国に進出し、人気商品を中国の消費者に対して販売する機会を得られる可能性がある。取り扱い商品については、順次拡大予定だ。
取り扱われる日本の各商品は、日本の楽天市場の売れ筋商品ランキングと、ネットイースが運営する様々なオンラインメディアとで合わせて紹介される予定なので、EC事業者は販促にも困ることなく、新たなビジネスの販路を開拓することが期待できる。
中国の信頼獲得のキーは”楽天市場”
新たなビジネスチャンスとして越境ECが注目される中で、そのハードルの高さはたびたびEC店舗を悩ませてきたが、今回のように楽天市場のサポートを受けながら無理せず海外で自社商品を販売できるのは、モール出店店舗のメリットなのだろう。
そして、中国の消費者にとっても、日本の商品が中国国内のECサイトで手に入ってしまうということは、言うまでもなく大きなメリットだ。高品質である日本の商品は中国の消費者からの人気が高く、日本国内での訪日中国人による爆買いが起きるのも納得できる。
そうして日本の商品が求められているのにも関わらず、日本のEC店舗が中国へとECを行うには様々な課題があった。特に、偽物の商品が多く氾濫する中国では、商品を販売してもその商品に対する信ぴょう性を獲得できないとなかなか売れないという実態が、日本のEC店舗の中国進出を立ち止まらせる要因の一つにあった。
しかし、日本国内の主要モールの一つであり、海外にも幅広く展開する”楽天市場”が、今回、日本のEC事業者と中国を繋いでくれることで、その存在の大きさが中国の消費者の信頼を獲得してくれることだろう。
楽天のこの新たな挑戦が、EC事業者そして中国にどのようなメリットをもたらすか、そして次はどの国へと販路を拡大するのか、今後も追っていきたい。
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