「電車内広告」を見る人が4割程?そこから見える戦略(マーシュ調べ)
電車内ではスマートフォンを操作?
マーケティングリサーチ会社の株式会社マーシュ(以下、マーシュ)は、1都3県の20代~60代男女を対象に「電車内での過ごし方に関するアンケート調査」を実施した。
スマートフォンが急速に普及し、今や携帯電話の代名詞にもなりつつある。こういった状況下で、普段電車に乗っている間、何をしているのだろうか。また、「女性専用車両」がすっかり定着し、朝夕のラッシュ時には必ずといって良いほど見かけるようになったが、実際のところ「女性専用車両」は、どの位利用されているのだろうか。「電車内の過ごし方」、「女性専用車両」の利用状況を調査するため、全国の20~60代男女、400名に対してのアンケート調査をまとめていく。
まず、電車に乗っている時間は、男女共に「30分~60分未満」が最も多い。そして、電車内の過ごし方は「スマートフォンの操作」が約7割と群を抜いて高く、次いで「睡眠」「読書」と続き、「電車内広告を見る」は4割程だった。よく見る「電車内広告」に関しては、「中吊り広告」が約4割を占め、「社内ビジョン広告」が約3割となる。「電車内広告」を見る理由は、「目に入る」「視線の位置にあるから」などが多く、無意識接触の傾向が強い。その他、「暇つぶし」や「ついつい見たくなる」「興味がわく」などがある。スマートフォンを操作する人が多い中で、電車内広告には一定の需要があり、立って乗車している人程、広告に目が行く傾向が見られた。
約6割が「女性専用車両」に賛成!
「女性専用車両」についての賛否は、賛成が約6割で「反対」を大きく上回り、その傾向は男女間で差は見られなかった。また、利用状況を女性に聞いたところ、「利用しない」が半数を超えた。その内訳は、「毎回利用している」が8.0%、「可能な限り利用している」が18.5%、「あまり利用しない」が28.5%、「利用したことない」が27.0%、「特に意識していない」が18.0%となり、賛成が多い割に利用者は少ない結果となった。
通勤・退勤でよく電車を利用する人が多く、満員電車となる日も多々ある。その電車内の過ごし方は人によって違うが、今回の調査によると、スマートフォンを操作している人が圧倒的に多い。しかし、それは比較的に人が少ない方で身振りに余裕があるときにスマートフォンを操作するだろう。それが満員電車だった場合は、どうだろうか。身振りも自由に取れない中でスマートフォンを操作することは難しい。
そういうときは、電車内にある広告を見る人が多い。広告ならば、視線に入り、面白ければ見入るはずだ。そのため、もしかしたら、電車内広告にECに関連する広告を出せば多くの人に読まれるのかもしれない。もう既に「セール」の宣伝などで電車内広告を利用しているECもあるが、もっとECを身近に感じてくれる人が増やすために、電車内広告は1つの宣伝手段となるだろう。