「スマホサイフ」で実店舗の決済を、EC利用者増加も?

福島 れい

「スマホサイフ」がもたらす、スマホ決済の浸透

 カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(以下「CCC」)の子会社であるCCCマーケティング株式会社(以下、CCCマーケティング)が、各種カードを1つのアプリに集約し、アプリ経由で利用できる共通プラットフォーム「スマホサイフ」アプリの提供を7月20日より開始すると発表した。「スマホサイフ」アプリを利用すれば、ポイントカードやスタンプカード、クレジットカード、電子マネー、キャッシュカードなど、お財布の中にある各種カードを一つのアプリに集約し、お財布をすっきりさせることができる。特に注目すべきは「スマホサイフ」を使えば、決済までもシームレスに利用できることだろう。

 「スマホサイフ」がもたらす変化は、単にユーザーの財布がすっきりするだけではない。決済のあり方、そして購買行動そのものを変える可能性を秘めているのではないだろうか。スマホ上での決済と言うと、これまではEC店舗で購入する印象が強かった。しかし、「スマホサイフ」を使えば実店舗においても現金やクレジットカードそのものではなく、”スマホ”で決済が完了するのだ。つまり「スマホサイフ」の普及は、実店舗でもEC店舗でも”スマホ”で決済をするという感覚が浸透することを意味するのだ。

 オムニチャネル化やWeb接客の普及により、実店舗とEC店舗の垣根は小さくなってきている。「スマホサイフ」は決済の面でもこの垣根を小さくする存在となり得るだろう。これにより、これまでECで購入していたものを実店舗で購入するようになる人もいるかもしれないが、しかしそれ以上に、EC店舗での決済を抵抗感なく行うユーザーが増え、益々ECの利用が進むように思うのだ。


「スマホサイフ」の提携企業(ブランド)
・株式会社モスフードサービス(モスバーガー)
・ クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパン株式会社( クリスピー・クリーム・ドーナツ)
・ 株式会社日比谷花壇(日比谷花壇)
・ 株式会社ライトオン(ライトオン)
・ 株式会社イーグルリテイリング(アメリカンイーグル アウトフィッターズ)
・ ギャップジャパン株式会社(Gap)
・ 株式会社TSIホールディングス( NATURAL BEAUTY BASICなど 36ブランドで順次開始予定
・ 株式会社ユナイテッドアローズ( 実施ブランド検討中)
・ 株式会社ジェーシービー( QUICPay(JCBグループ発行のみ))
・ 株式会社Tポイント・ジャパン( Tポイント提携企業(モバイルTカード対応店))


記者プロフィール

福島 れい

ECのミカタ編集部に所属するバドミントンと和服、旅好きの記者、通称れーちゃん。ミニ特集「アパレルECの未来(https://goo.gl/uFvr2C)」等、これからEC業界がどんな風に発展していくのか。に注目しながら執筆しています。2017年の執筆テーマは、”私にしか書けない記事をタイムリーに”。

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