電通デジタル、「接客AIエージェントデザイン」を提供開始 顧客との対話を進化
株式会社電通デジタルは2025年9月29日、顧客体験変革の実現に向けた「接客AIエージェント」の設計・開発を支援するソリューション「接客AIエージェントデザイン」の提供を開始した。
顧客一人ひとりのニーズに沿った最適な対話設計
「接客AIエージェントデザイン」は、接客AIエージェントの顧客体験の設計・開発において提供すべき体験価値の規定から、パーソナリティー設計、プロトタイプ制作、開発実装、運用・改善までを一気通貫で支援するソリューションだ。電通デジタルによると、主なポイントは以下の通り。
◆顧客体験デザインの設計
従来の対話型AIは、スピーディーに相談ができるといった利点がある一方で、場合によっては文章が冗長になりやすく判断がしづらいという課題が生じていた。このような利点や課題を分析し、各対話のシチュエーションに沿って、文章以外の図や写真を交えた顧客一人ひとりのニーズに沿った最適な対話設計を行う。
◆独自のパーソナリティー設計
人間のやりとりにおける役割や意図、言葉、距離感などの合図「ソーシャルキュー」を用いた独自メソッド「ソーシャルキューメソッド」により、顧客の性格や購買ニーズなどあらゆるケースに対応できる接客AIエージェントのパーソナリティーを綿密に設計する。
◆継続的な伴走支援
戦略立案から運用まで一貫したPDCAプロセスを確立し、ブランドにふさわしい接客AIエージェントの顧客体験を、アジャイル型で導入から運用まで一気通貫でスピーディーに実施する。
※画像元:顧客との対話を進化させる「接客AIエージェントデザイン」を提供開始(株式会社電通デジタル)
ビジネス価値の創出と成長を拡大
顧客の対話型AIの活用は日常的となっている。企業のウェブサイトなどにおいても、従来の検索や階層的なナビゲーションに依存した顧客体験では、ニーズに対応しきれないケースが生じている。企業側には、顧客一人ひとりに応じた最適な体験を提供できるように、AIエージェント活用による対話主導型の新たな顧客体験への変革が求められている。
一方、「その設計・開発においては、これまで主に応対の精度・正確性が重視され、顧客が接客AIエージェントとの対話において感じ取るパーソナリティーを含む対話体験のトータルデザインが不十分でした」と電通デジタルは指摘する。
「接客AIエージェントデザイン」では、接客AIエージェントを通じた相談数やCV(コンバージョン)の向上による顧客満足度やブランドエンゲージメントの強化を実現。さらに、対話データの蓄積によるAIの継続的成長および営業やマーケティングとの連携につなげることで、持続的な競争力を獲得。さらなるビジネス価値の創出と成長を拡大していくことが可能だとしている。接客AIエージェントが日常に自然に溶け込み、人々の生活を支える存在になることが期待される。