消費者庁、身の回りの製品の「使い方」見直しや点検の注意喚起
消費者庁は11月の「製品安全総点検月間」に伴い、消費者に対して身の回りの製品について、適切な使い方ができているか見直し・点検を行うよう促した。
不具合や誤った使い方による事故事例を公表

消費者庁には、日常生活で使用するさまざまな製品の不具合や、誤った使い方による事故情報が寄せられている。下記は事故の一例だ。
◆モバイルバッテリーに他社製の充電器及びUSBケーブルを接続して充電中、発煙に気付き確認すると、当該製品を焼損する火災が発生していた。
◆長期使用している、クッキングテーブルのガス接続部付近から火が出た。
◆電子レンジでさつま芋を加熱していた際に芋が焦げて、庫内から発煙した。
◆自宅でキャンプ用バッテリーの充電を行っていたところ、突然爆発した。消火活動中に多量の煙を吸い込み、救急搬送。
同庁は本件について「家庭内には生活を便利にするための家電やストーブなど、日常生活に欠かせない製品があります。しかし、清掃や点検をせずに長い間使い続けたり、不具合や違和感を無視して使い続けたり、誤った使い方をしたりすると、火災などの思わぬ事故につながるおそれがあります」と注意喚起している。
製品と正しい使用方法を同時に提供
製品にはそれぞれ正しい使い方や注意事項、寿命がある。消費者庁は、消費者に対して次の内容を呼びかけている。
◆取扱説明書を確認。
◆日々の清掃や定期的な点検を実施。
◆異変を感じたら使用を中止し、製造事業者や販売事業者に相談。
◆使用している製品のリコール情報を定期的に確認。
◆長期使用で経年劣化が生じている製品がないか、確認。
◆製品を購入する際は、PSEマークなどの安全に関するマーク等を参考に、製品の安全性を確認して選ぶ。
EC市場が広がる中、消費者は購入時に正しい使用方法やメンテナンス方法を理解する機会が減少している。各事業者としては製品そのものだけでなく、正しい使用方法を同時に提供することが求められるだろう。誤った使い方による事故の可能性がある商品については、商品ページ内で分かりやすい説明を補足するなどの情報提供を検討してほしい。


