消費者庁、142業者の155商品へ虚偽・誇大表示に対する改善指導
消費者庁は、2025年(令和7年)7月から9月までの期間に実施した「インターネットにおける健康食品等の虚偽・誇大表示」に対する監視および改善指導について発表。142事業者による155商品の表示について、事業者に改善指導を行ったことを公表した。
142事業者による155商品の表示に規定違反の恐れ
消費者庁は監視の結果、インターネットにおいて健康食品等を販売している142事業者による155商品について、健康増進法第65条第1項の規定に違反するおそれのある文言等を含む表示を行っていたことが確認されたため、当該事業者に対し、当該表示の改善指導を行った。
◆監視方法
▷監視期間:2025年(令和7年)7月から9月まで
▷検索方法:一般的な検索エンジンを用いて、キーワードによる検索の上、検索された商品のサイトを目視により確認。

※画像元:インターネットにおける健康食品等の虚偽・誇大表示に対する改善指導について(令和7年7月~9月)(消費者庁)
表示されていた健康保持増進効果等
今回発表された「表示されていた健康保持増進効果等」の一部は以下の通りとなる。
◆加工食品(農産加工品、果実加工品、水産加工品等)【8商品】
▷抗酸化作用、熱中症対策、肌サイクルの活性化、疲労回復・筋肉痛の緩和、肝臓機能の強化、血液サラサラ、ダイエット、新陳代謝の活発化に効果を有すること等を標ぼうする表示
◆飲料等(茶、コーヒー及びココア調製品)【12商品】
▷生理痛の緩和、ホルモンバランス調節、リラックス効果、授乳トラブル改善、アンチエイジング、おなかの調子を整える、抗炎症作用、血行改善に効果を有すること等を標ぼうする表示
◆いわゆる健康食品(カプセル、錠剤、顆粒状等)【135商品】
▷熱中症予防、夏バテ対策、疲労回復、免疫力向上、脂肪燃焼、持久力・筋力アップ、いびき防止、睡眠サポート、声量アップ、腸内環境改善、体臭・口臭対策、バストアップ、美ボディケア、ダイエット、女性ホルモン活性化、更年期障害緩和、精力増進に効果を有すること等を標ぼうする表示
▷肌荒れ改善、美肌効果、日焼け防止、肌のシワやシミ・たるみ等の老化を解消、紫外線対策、スキンケア、毛髪力アップの効果を有すること等を標ぼうする表示
適切な表現による広告訴求が求められる
インターネット監視は、事業者の自主的な意思の下、健康増進法違反のおそれのある表示を修正又は削除させることにより、不適切な内容の表示を迅速かつ効率的に排除し、国民に対する正確な情報の伝達を促すことを目的として実施されている。
※画像元:インターネットにおける健康食品等の虚偽・誇大表示に対する改善指導について(令和7年7月~9月)(消費者庁)
消費者庁は引き続き、「健康食品等の広告その他の表示に対する継続的な監視を実施し、法に基づく適切な措置を講じてまいります」と発表している。関連商材を扱う事業者は改めて表示内容を確認するなど、適切な表現による広告訴求を行いたい。


