7割以上が「AIが誤情報を伝えるリスク」を不安視 PLAN-B調査
株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ(以下、PLAN-B)は2025年9月29日、「生成AIがブランド認識に与える影響と対策状況に関する調査」の結果を公表した。
調査概要
◆調査期間:2025年9月11日~19日
◆調査対象: 企業のマーケティング、広報、ブランドマネジメント、デジタル戦略いずれかに関わる担当者
◆調査人数:180名
◆調査方法:インターネットアンケート調査
◆調査委託先:アイブリッジ株式会社
◆出典:生成AIがブランド認識に与える影響と対策状況に関する調査2025(株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ)
7割以上が生成AIの誤情報リスクを不安視
「生成AIが誤った情報や古い情報を元に自社情報を語っている可能性について、不安を感じますか?」とたずねたところ、「非常に不安」28.3%、「やや不安」42.2%となり、合わせて70.5%が不安を抱いていることが明らかになった。
次に、「生成AIが自社または他社について、誤った情報や競合と混同した情報を提示した事例を見たことはありますか?」と質問。「よく目にする」21.1%、「ときどき目にする」45.6%、「1、2度だけある」20.6%となり、合計87.3%が「経験あり」と回答している。
この結果について、PLAN-Bは「AIを前提とした情報流通の中で、いかに正確かつ一貫したブランド認識を築くかが重要なテーマになるといえるでしょう」とコメントしている。
「古い情報の放置」と「統制不足」に課題
続いて「自社ブランドの情報発信に関して、課題だと感じる点を教えてください(複数回答可)」と質問。「情報更新が部門ごとにバラバラで古い情報が放置されやすい」43.3%、「各部門の発信を統制する仕組みがない」42.8%、「一貫性が欠けている」36.7%という回答が上位を占めた。
「生成AIにおける自社ブランドの扱われ方を把握するための調査やモニタリングを、現状どの程度行えていますか?」という質問では、「定期的に行っている」30.0%、「必要に応じて行っている」46.7%という結果に。合わせて76.7%が実施していると回答した。
ブランドマネジメントの重要性が高まる
さらに「生成AIが普及する中で、ブランドマネジメント(例:企業の強みや価値を一貫して伝える、発信内容を統制する、外部に誤情報が広がらないように管理するなど)の重要性は今後どのように変化すると考えていますか?」と質問。「大幅に高まる」37.8%、「やや高まる」46.1%と、合わせると83.9%が重要性の高まりを予測していることが明らかになった。
本調査結果を受け、PLAN-Bは次のようにコメントする。
「今後のマーケティングでは、AIに正確に活用されるよう情報を整備し、公式サイトやプレスリリースに加え、ニュース記事やSNSなど外部チャネルを通じて正しいブランド像を一貫して発信する体制が求められます。企業がこうした取り組みを進めることで、生成AI時代におけるブランド価値の維持・向上が可能になるといえるでしょう」
正確で一貫性ある情報発信を担保する体制づくりは、企業に共通する喫緊の課題といえる。各事業者は今一度、自社の体制やこれまでに発信した情報を精査するなど対応を進めていきたい。