アパレルECで購入をためらう理由トップは「実物確認できない」こと Recustomer調査

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ECのミカタ編集部

ECでファッションアイテムを購入する際、約60%が「1万円以上」でためらいを感じると回答。購入をためらう最大の要因は「実物確認」。

Recustomer株式会社は2025年10月3日、ファッションアイテムのEC購入に関する意識調査の結果を公表した。

調査概要

◆調査方法:Webアンケート
◆調査対象:ECでアパレル・ファッション小物を購入する全国20〜60代の男女
◆調査期間:2025年9月11日〜9月11日
◆回答者数:n=1006
◆出典:アパレル・ファッション小物のEC購入に関する意識調査(Recustomer株式会社)

実物確認にまつわる不安が多数を占める

ECでのファッションアイテム購入をためらう単価として、最も多かった価格帯は「1万〜3万円未満」(31.37%)となり、約60%が1万円以上だと購入をためらうと回答した。

「購入を躊躇する理由」として最も多かったのは「実物を見ないと、サイズ感やシルエットに不安がある」(64.7%)。続いて「素材や色味が写真と違いそう」(54.2%)、「価格が高くて、似合わなかったら後悔しそう」(52.4%)と、実物を確認できないことにまつわる不安が上位を占めた。

「自宅で試着」サービスに対する安心感

購入ハードルを下げるために求められる情報・サービスとしては、「返品・交換が無料で簡単にできる仕組み」(58.1%)や「自宅で試着など、購入前に試せるサービス」(49.9%)が上位に挙がった。

「金額を支払わずに自宅で試着し、気に入らなければ返品できる仕組みがあれば安心して購入できるか」という質問に対しては「とても安心できる」(36%)、「ある程度安心できる」(55%)と、合わせて約90%が肯定的に回答した。

この結果からも、事前決済なしで試着できる購入体験が、ユーザーの安心感につながることがうかがえる。

「返品・交換」「試着」が求められる

本調査の結果から、現状ECにおけるファッションアイテムでは、購入単価が比較的低価格帯に集中していること。一定の金額を超えると「実物を見られない不安」や「返品の手間」などが、購買のハードルとして強く意識される傾向が明らかになった。特に「サイズ感がわからない」「素材や色味が写真と違いそう」といった理由が上位に挙げられており、EC特有の“実物を確認できないこと”が、高単価商品の購入意思決定に影響を与えていることが可視化された。

また、「返品・交換がしやすいこと」や「試着できる仕組み」があれば購入しやすくなるという回答が多く挙がった。購入後の体験をサポートするサービスが、購入意欲の向上につながる可能性も示唆される結果となった。

アパレルECのさらなる発展に向けて、今後の施策検討に本調査結果を参考にしたい。