8割が「家計負担」を実感、5割が「食費」を削減 カウシェ調査

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ECのミカタ編集部

【全国1053人調査】続く「値上げラッシュ」で8割が家計への負担を実感

株式会社カウシェは2025年10月6日、同社が実施した「物価上昇に関する消費者意識調査」の結果を公表した。本調査では、約8割の消費者が「家計の負担を感じている」と回答。値上げの影響が一段と大きくなっていることが明らかになった。

調査概要

◆調査期間:2025年9月25日〜9月26日
◆調査方法:インターネット調査
◆調査対象:お買い物アプリ「カウシェ」を利用するユーザー
◆有効回答数:1053名(全国)
◆出典:物価上昇に関する消費者意識調査(株式会社カウシェ)

約8割が値上げによる家計の負担を感じる

「値上げによる家計への負担を感じていますか?」という質問には、全体の約8割が「とても感じている」と回答。

「とても感じている」「多少感じている」を合わせると、99%が家計負担を実感しており、多くの家庭が生活コストの上昇に直面していることが明らかになった。

「家計のやりくりで一番削ったもの」をたずねたところ、「食費・外食費」が47%で最多に。生活に欠かせない支出の「食費」を削減している家庭が5割近くに達している。次いで「趣味・レジャー」(30.1%)が挙がり、生活の中から「楽しみ」が削られている様子が浮き彫りになった。

半数以上が「まとめ買い・特売」を意識

最も値上げの影響を感じる食品は「米」が63.8%で、圧倒的1位に。次いで「野菜」(14.6%)と、主食と副菜の価格上昇が家計に重くのしかかっている様子がうかがえる。秋の味覚が楽しみなこの季節。しかし、値上げが食卓の選択肢や、季節の楽しみにも影響を与えているといえる。

値上げによって変えたことについては、「まとめ買い・特売を意識するようになった」「賞味期限間近品などを買うようになった」「規格外野菜・訳あり品を買うようになった」など、価格メリットを重視した消費行動が並んだ。

「外食を減らした」という回答も多く、価格メリットを重視して購入した食材での自炊でやりくりをしている家庭が多いことがうかがえる。

「これ以上は節約できない」という声も

「最近、値上げで困ったこと・工夫していることがあれが記載ください」という自由記述の質問には、消費者の切実な声が数多く寄せられた。

◆「安い時に必要な分だけ買うようにしている」(40代・女性)
◆「見切り品を利用している」(60代・女性)
◆「子どものお菓子を我慢させたり、訳あり品をチェックしている」(40代・女性)
◆「パンや麺に切り替えたり、雑穀や麦を混ぜてかさ増ししている」(30代・女性)
◆「新米を食べたいけど高くて買えない。値引きシールやチラシを活用して遠くても買いに行く」(50代・女性)


さまざまな対策が見られる一方で、「これ以上、節約できない」という声も少なくない。本調査によって、消費者の中で「工夫する前向きさ」と「限界を感じる値上げ疲れ」が共存している実態が浮き彫りとなった。

年末年始商戦に向けた価格施策やキャンペーン設計は、こうした消費者の声を踏まえて検討する必要がありそうだ。