半数以上がホリデーシーズンの買い物でECを増やすと回答 フェデックス調査
フェデラル エクスプレス コーポレーション(以下、フェデックス)は2025年12月9日、年末のホリデーシーズン期間における購買動向と意識に関する調査結果を公表した。
調査概要
◆調査期間:2025年9月
◆調査対象:Milieu Insight社がアジア太平洋地域の13市場(オーストラリア、ニュージーランド、中国、香港、インドネシア、日本、マレーシア、フィリピン、シンガポール、韓国、台湾、タイ、ベトナム)・Mortar Research社が欧州9市場(英国、フランス、スペイン、トルコ、オランダ、ポーランド、イタリア、ベルギー、ドイツ)を調査
◆回答数:欧州向け取引を行うアジア太平洋地域の中小企業850社・国際取引を行う欧州企業1205社
◆出典:年末のホリデーシーズン期間における購買動向と意識に関する調査(フェデラル エクスプレス コーポレーション)
半数以上の企業が前年以上の売上を見込む
本調査ではアジア太平洋地域の中小企業の70%以上、欧州の中小企業の80%以上が今年のホリデーシーズンで前年を上回る売上を見込んでいることが明らかとなった。日本の中小企業の80%も昨年と同等、もしくはそれ以上の売上を予測。また、アジア太平洋地域の中小企業の多くは、欧州からの需要に備えて9月から準備を進めている。
越境ECと主要なオンラインショッピングイベントが需要をけん引。アジア太平洋地域の消費者の88%が、ホリデーショッピングの4分の1以上をオンラインで行う予定で、53%が昨年よりオンラインショッピングの利用を増やすと回答している。
中国や台湾の「ダブル11」や「ブラックフライデー」「サイバーマンデー」などの大型セールイベントは特に影響力が大きく、アジア域内の83%の消費者がホリデー期間の購入計画にこれらを組み込んでいる。
消費者の期待に応える取り組みを強化
前年の主な課題としては「配送遅延(55%)」、「高額な配送コスト(45%)」が挙げられた。この数字はEC事業者に対して、物流パフォーマンスと顧客体験の改善が求められているといえるだろう。アジア太平洋地域の消費者の半数以上は「配送コストの低減(53%)」や「配送時間の短縮(50%)」が実現すれば、欧州の販売事業者から購入する可能性が高まると回答している。
両地域の企業は、高まる消費者の期待に応えるべく取り組みを強化。アジア太平洋地域の中小企業の29%と欧州の中小企業の33%が、越境需要に対応するためフルフィルメント(商品の受注から配送までの一連のプロセス)と配送業務を強化。
また、アジア太平洋地域の中小企業の34%と欧州企業の32%がカスタマーサービス面の改善を推進しており、日本の中小企業では18%がフルフィルメントと配送改善に投資、28%がカスタマーサービスの向上に取り組んでいる。加えて、アジア太平洋地域と欧州の中小企業の85%、日本の中小企業の42%が、今年のホリデーシーズンにおける期限内の配送に自信を示した。
日本企業が世界へアピールする絶好の機会
日本のフェデックス代表者 マネージングディレクター 久保田圭氏は、以下のようにコメントしている。
「ホリデーシーズンは、日本の中小企業が世界中の消費者に製品をアピールする絶好の機会です。我々はグローバルネットワーク、信頼性の高いサービス、便利なデジタルツールの提供を通じてフェデックスのPurple Promise(すべてのお客様に最高のフェデックス体験を)を体現し、お客様が海外の購入者に確実に商品と喜びを届けられるよう支援します」
消費者の配送スピードと信頼性に対する期待が高まる中、フェデックス・インターナショナル・コネクト・プラス(FICP)のようなEC向けの配送サービスはアジア太平洋地域内だけでなく、米国や欧州への配送にも対応。事業者の効率的な海外発送を支援している。
越境EC市場のさらなる成長が期待される中、いよいよ本格化する年末商戦。今後の動向に注目したい。


