2025年の休廃業・解散は過去最多「無店舗小売業」は前年比約5割増 東京商工リサーチ調査
株式会社東京商工リサーチは2026年1月9日、2025年「休廃業・解散企業」動向調査を発表。2025年の「休廃業・解散」企業(以下、休廃業企業)は6万7210件(前年比7.2%増)となった。
過去最多を更新する見通し
2025年の企業倒産は1万件を超える公算で、休廃業・解散と合わせた市場からの退出は7万7000件台(前年7万2701件)となり、過去最多を更新する見通し。
企業倒産は金融支援や準則型私的整理手続きの拡充、利用促進などで増加幅は抑制されているものの休廃業・解散は天井知らずの状況となっている。

※画像元:2025年「休廃業・解散企業」動向調査(株式会社東京商工リサーチ)
休廃業企業(2025年)の代表者年齢では60代以上が90.6%に達し、初めて9割の大台に乗せた。特に80代以上の比率が34.0%と初の30%超となり、後継者不在のなかで事業を継続してきた企業の退出が本格化している。
無店舗小売業は前年比56.3%増加
業歴別の構成比は、最多は30年以上40年未満の17.9%(前年19.7%)となった。5年未満は14.4%(同12.3%)で、前年より2ポイント以上増加している。
10産業のうち農・林・漁・鉱業、製造業を除く8産業で増加。最多は、飲食業や娯楽業などを含むサービス業他の2万1961件(構成比32.7%、前年比9.2%増)となった。なお、増加率トップは、情報通信業(4189件)の15.2%となった。
産業を細分化した業種別(中分類)では、ネット通販などの無店舗小売業が408件(前年比56.3%増)、ミニスーパーなどの各種商品小売業の217件(同30.7%増)で増加が目立つ。
※画像元:2025年「休廃業・解散企業」動向調査(株式会社東京商工リサーチ)
企業の外部環境は激変
本結果を受けて、東京商工リサーチは次のようにコメントしている。
「春闘での賃上げ機運の継続や最低賃金の引き上げ、原材料価格の高騰、円安の常態化、日銀の金利引き上げなど、ここにきて企業の外部環境は激変している。このため、これまでの低金利時代に作られたビジネスモデルや収益構造では対応できなくなっている。(中略)コロナ禍からポストコロナの時期にかけて創業した企業の脱落も顕著になっている。創業支援に向けた取り組みは盛んだが、事業計画や創業後の伴走支援に抜け穴はないかなど、振り返りも大切だ」
厳しい状況が続く中、事業者としては常に柔軟な対応を心がける必要があるだろう。今後も最新の動向を追っていきたい。


