2025年バレンタイン「カカオ高騰」でチョコレート値上げ傾向 TDB調査
株式会社帝国データバンク(以下、TDB)は2026年2月3日、本年のバレンタインシーズンに発売する「チョコレート」価格の動向について調査・分析結果を公表した。
※調査対象:全国の百貨店・ショッピングモールなどに展開する累計155のチョコレートブランド(2026年は販売実績のある142ブランドが対象)で、前年の価格と比較可能な商品(1粒バラ売りまたは複数個入りのセット、アソート、ボックス(詰め合わせ)タイプ)。
※前年と比較できない、または調査対象へ新たに指定したチョコレートブランドがあるため、一部2025年時点と調査対象が変更となっている。なお、入れ替え対象および新規のチョコレートブランドについては2022年に遡って価格を再集計しており、データの連続性には問題がない。2026年調査では、今年以降販売が休止状態にあるケースを含んでいる。
調査開始以降の最高値を更新
全国の大手百貨店やショッピングモール、ホテルなどが販売する累計155ブランドのバレンタイン向けチョコレート(1粒バラ売りまたはアソートタイプ等)を調査。その結果、2026年におけるチョコレート1粒当たりの、平均価格は436円(税込、1月30日時点)となった。
この結果は1年前の418円に比べて18円、率にして4.3%の値上がり。2年連続で1粒400円を超え、調査開始以降の最高値を更新した。

※画像元:2026年「バレンタインチョコレート」価格調査(株式会社帝国データバンク)
国内(日本)ブランドは前年から8円・2.0%アップの413円、ハイブランドが多いフランス産やベルギー産など輸入ブランドでは31円・7.2%アップの461円。いずれも、2022年以降で最高値を更新。
国内ブランドでは、大幅な値上げが相次いだ前年(+26円)から一転して小幅な値上げにとどまり、前年からの値上げ率・金額ともにデータのある2023年以降の4年間で最小となった。
※画像元:2026年「バレンタインチョコレート」価格調査(株式会社帝国データバンク)
製造コストの高止まりが続く
前年から価格が上昇したチョコレートは、日本・輸入ブランドあわせて全体の62.0%(88ブランド)だった。前年に続き、2年連続で6割超を占めた。バレンタインチョコレートの値上げは、国際的なカカオ豆の取引価格が高騰した2024年の「カカオショック」からは落ち着きつつある。しかしながら、円安や輸送コストの上昇が響き、製造コストの高止まりが続いている。
また、トッピングなどで使用頻度の高いナッツ類が異常気象に加え、健康志向の高まりで拡大した「アーモンドミルク」などの需要増を背景に、アーモンド・ピスタチオ・カシューナッツなどで輸入価格の上昇が顕著に。
TDBは「チョコレートを包むアルミ箔やセロハン、箱などの包装資材、輸送費も大幅に値上がりしたことで、価格の引き上げに踏み切ったチョコブランドが多いとみられる」と分析している。
※画像元:2026年「バレンタインチョコレート」価格調査(株式会社帝国データバンク)
「ノンカカオ製品」が広がるか注目
バレンタインチョコレートの平均価格が値上がりを続ける中、割安でココアバターの口当たりが再現可能なパーム油など植物性油脂や、カカオ由来の原料を使用しないノンカカオチョコレートが、バレンタイン売り場で広がってきた。
カカオ豆市況に左右されにくいノンカカオ素材の代替チョコレートが「健康志向」「環境への低負荷」など、独自の特徴を生かした新しいカテゴリーとしてバレンタイン売り場に定着するか注目される。
TDBは「消費者の選択幅を広げる狙いで『価格を抑えた代替素材ライン』と『高級カカオにこだわる“本物志向”ライン』の二極化が、今後進行する可能性もある」とコメントする。今後のバレンタイン商戦の施策の検討に、本調査結果を参考にしたい。


