消費税減税「自社にプラスの影響がある」4社に1社 TDB調査
株式会社帝国データバンク(以下、TDB)は2026年2月13日、消費税減税が自社にとってどのような影響があるかについての、企業アンケートの結果を発表した。
調査概要
◆調査期間:2026年2月5日~2月9日
◆調査方法:インターネット調査
◆有効回答企業:1546社
◆出典:消費税減税による企業の影響アンケート(株式会社帝国データバンク)
「プラスの影響がある」は4社に1社にとどまる
消費税の減税が実施された場合、自社にとってどのような影響(直接・間接問わず)があるかをたずねたところ、「プラスの影響の方が大きい」と回答した企業は25.7%と、4社に1社の割合にとどまった。主要業界別では「小売」が、36.8%と最も高くなった。
企業からは「消費意欲は確実に高まると思われ、その分ダイレクトに売り上げは増加する」(各種商品小売)や「まとまった金額の支出が必要な、耐久消費財の購買意欲が高まるきっかけとなる」(家具類小売)といった前向きな意見が複数寄せられた。
一方、「消費税減税の財源の議論がされておらず、実現は難しい」(情報サービス)など、財源確保に対して疑問視する声も少なくない。

企業から寄せられた声
本調査に寄せられた、企業の声の一例は次の通り。
◆自社にとって「プラス」
▷高額商品を取り扱っているため、需要が増える(自動車・同部品小売)
▷システム改修に要する仕事が増加する見込み(情報サービス)
▷消費税減税をすれば、社員の生活の安定につながる(機械製造)
▷食料品だけでなく、一律減税をするべき(リース・賃貸)
◆影響なし
▷消費税減税により消費が増加するとは思わない(機械製造)
▷消費税は企業にとって大きな影響はない。消費税より円安、消費者の将来不安の方がマイナス影響は大きい(化学品製造)
▷食品だけであると影響は直接ない(建設)
◆マイナス
▷システムの改修と、制度の周知にコストがかかる(機械・器具卸売)
▷食品のみの2年間の免税対応では、販売価格の設定、それにともなう顧客交渉、経理処理などで非常に混乱する(飲食料品小売)
▷飲食店を経営しているので、食品の消費税0%はマイナスの影響が大きい(飲食店)
事務作業の煩雑化や一部業種での不利益を懸念
本調査の結果、消費税減税に対して期待を寄せる企業がある一方で、過半数の企業が静観している実態が浮き彫りとなった。TDBは、次のようにコメントしている。
「財源の確保という課題があるほか、特に『食品のみ』『2年間ゼロ』といった限定的な減税に対しては、事務作業の煩雑化や一部業種での不利益を懸念する声が根強い。こうしたなか、減税の目的に照らして実効性を高めるためには、対象範囲や期間設定、業務負担への影響を踏まえた慎重な制度設計が不可欠である」
そのうえで、「景気刺激策としての効果を高めるとともに、比較的企業における事務負担が少なく、公平な競争環境の維持を図る観点から、対象や期間を限定しない一律減税という選択肢も重要な検討論点の1つであると考えられる」と続けた。小売業界ではプラスの影響が期待されていることが明らかとなった、本調査。EC事業者として、国民のひとりとして、今後の動向を注視していきたい。


