「原油価格高騰」企業収益と家計を圧迫、消費・投資を下押し TDB調査

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ECのミカタ編集部

2026年3月の原油価格高騰が日本経済に及ぼす影響

株式会社帝国データバンク(以下、TDB)は2026年4月6日、昨今の原油価格高騰が日本経済に及ぼす影響をまとめたレポートを発表した。

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景気DIは前月比1.4ポイント減、大幅に悪化

2026年3月の景気DIは、原油価格の急騰とそれにともなう燃料価格の上昇や先行き不安から、前月比1.4ポイント減と大幅に悪化した(※1)。

原油高は、短期的には輸入物価・企業物価が先行して上昇し、ガソリンなどの燃料価格が比較的早い段階で追随する。一方、電気・都市ガスは補助策や料金改定ラグの影響で遅れて反映されやすい。

TDBは「足元の景気判断は、消費者物価指数(総合)だけでなく、輸入物価、企業物価、燃料小売価格、為替の同時点検が欠かせない」と指摘する。

◆2026年3月の原油価格高騰の期間別整理

※画像元:2026年3月の原油価格高騰が日本経済に及ぼす影響(株式会社帝国データバンク)

長期的に「日本全体の実質所得」を押し下げる

中期以降は価格転嫁を通じて食料品、日用品、サービスへ影響が広がる。

「TDBレビューNo.43」では、原油価格上昇により消費者物価上昇率が0.25〜1.26ポイント押し上げられ、二人以上の勤労者世帯では年間支出が最大5万388円増える可能性が示されている(※2)。

長い目で見ると燃料費高騰が企業収益、設備投資、賃上げ余力を圧迫し、交易条件の悪化を通じて日本全体の実質所得を押し下げる。

◆2026年3月の原油価格高騰が日本経済へ波及する経路(整理図)

※画像元:2026年3月の原油価格高騰が日本経済に及ぼす影響(株式会社帝国データバンク)

TDBは「『TDBレビューNo.44』(※3)が示すように、近年は1970年代に比べて物価への波及ラグが長く、マネーの量よりも原油高の波及経路をていねいに追う必要がある」とコメントしている。

原油価格の動向と経済への波及を見据えた対応が、今後一層求められるだろう。

※1:帝国データバンク「TDB景気動向調査 2026年3月調査」(2026年4月3日発表)
※2:帝国データバンク「原油価格高騰が物価および家計支出に与える影響」、TDBレビュー No.43, March 19, 2026
※3:帝国データバンク「原油価格およびベースマネーの変動がインフレ率に与える影響」、TDBレビュー No.44, March 27, 2026