働く女性を応援『GINGER』公式WEBメディアオープン
国内唯一の電子雑誌出版社が『GINGER』に技術提供
株式会社ブランジスタ(以下、ブランジスタ)は、株式会社幻冬舎(以下、幻冬舎)が発行する、女性誌「GINGER(ジンジャー)」の創刊7周年記念として、昨日3月28日(月)オープンの新公式WEB メディア(キュレーションメディア)「Spark GINGER(スパーク ジンジャー)」のオープンから運営に伴うWEB 技術提供を行うことを発表した。
ブランジスタは、iPadやkindleの発売前の2007年から無料で読める電子雑誌を出版してきた、電子雑誌のパイオニア、国内唯一の電子雑誌出版社でもある。現在11誌の電子雑誌を発行しており、それらはすべて無料、会員登録やダウンロードの必要もなく、いつでも誰でも読むことができる。今回の技術提供の背景としては、ブランジスタが昨年11月にオープンし、順調に読者数を増加させている、旅行系キュレーションメディア「旅色プラス」の存在がある。ここで培ったノウハウと、豊富なWEB制作の実績が、「Spark GINGER」にも活かされる形だ。
「Spark GINGER」では、20代後半〜30代の女性をターゲットに、GINGER 編集部を中心としたGINGER モデル・連載陣、幻冬舎発刊の書籍著者、専門家、知識人や著名人(壇蜜さん、山田ローラさんなど)による旬TOPICS など、読者が共感できるキュレーター陣の記事を毎日更新。オンラインマガジン「GINGER mirror」vol.4(4月18 日公開予定)のカバーを飾る吉川ひなのさんもゲスト参戦とのこと。オープン直後のサイトを見てみたが、女性誌として確固たる地位を築いている「GINGER」の編集部によるものということで、内容はかなり充実している印象だ。
「Spark GINGER」の「Spark」には、読者にもっと「輝いてもらいたい」、「ひらめきを与える情報を伝えたい」という思いが込められているという。「本当に信頼できる女性誌」という「GINGER」のコンセプトを踏襲し、日々忙しく働くアラサー女性に向けて、ファッション、ビューティ、ライフスタイルからビジネススキルまですべてをサポートする、本当に役に立つ信頼できる記事を発信していく。さらに、7,000 人以上の会員数を持つ、読者組織「GINGER 読者サポーター」を中心とした、SNS 連動コンテンツも充実させ、コミュニティの強化、拡散も図っていく姿勢だ。
雑誌とWEBメディアとの相互性
雑誌とキュレーションメディアといえば、昨日のニュースで、キュレーションプラットフォームの「MERY」が、ファッション誌を発売したことをお伝えしたばかりだ(http://bit.ly/25trHTH)。今回のニュースは、ファッション誌がキュレーションメディアをオープンするという、逆の流れになる。「MERY」では、雑誌はビジュアル重視、キュレーションで詳細情報を伝えるという形だったが、『GINGER』ではどうだろうか。
『GINGER』は周知のように、雑誌としてビジュアルはもちろん、内容もかなり読み応えがある。では、キュレーションメディアとの棲み分けは何だろうか。それは、雑誌はアイテムありきで展開されるが、キュレーションメディアは情報ありきで展開されることではないだろうか。雑誌には必ず何らかのアイテムがコーディネートされるが、キュレーションメディアでは、まずは情報を読ませて、そこに絡むアイテムがあれば、リンクで公式サイトなどに飛ぶ。
雑誌から紙媒体へつなぐには、雑誌を見て検索などをしてもらわなければならないが、WEBメディアでは、リンクからすぐに飛ぶことができる。ただ、あまりにも商品を推しすぎると、情報を提供するキュレーションメディアとしての質が落ちてしまうため、このあたりは運営しながらのバランスになるだろう。
雑誌とECを連動させる新たな道
雑誌は買ってもらえば良いが、キュレーションメディアは見てもらうだけではお金にならない。ブランディングとしてのポジションはもちろんだが、商品購入へつなげることや、広告、雑誌との連動企画など、ECにも絡む展開が、今後なされていくのではないだろうか。それを前提として、オープン直後は、認知度、有効性を上げていく段階ではないかと思う。
また、ブランジスタと『GINGER』は、昨年4月より、楽天にてスマホ向け無料ファッション誌『GINGER mirror』を創刊して、効果を上げている。『GINGER mirror』も商品ありきで、しかも雑誌と違い、その場で商品を買うことができる。女性誌は今、雑誌だけで十分な売上を上げることが厳しい状況だと聞く。そういった状況にあって、『GINGER mirror』に続き、今回の「Spark GINGER」オープンという流れは、紙媒体とECとを連動させる、女性誌の新たな道となっていくかもしれない。