人工知能(AI)が顧客をつかむ。高精度でスピーディーなターゲティングへ

ECのミカタ編集部 [PR]

左:株式会社ALBERT 執行役員 パートナーサポート部 部長 平原 昭次氏
右:株式会社ALBERT 執行役員 システムソリューション部 部長 鈴木 弥一郎氏

分析力をコアとし、ディープラーニング技術などを培ってきた株式会社ALBERTが、この10月に人工知能(AI)を活用した自動ターゲティングサービス「Gripper」をリリースした。同社パートナーサポート部 部長 平原昭次氏、システムソリューション部 部長 鈴木弥一郎氏に、Gripperのメリットと可能性についてお話を伺った。

人工知能(AI)が顧客の好みをつかむ!これまでになかった高精度ターゲティング

人工知能(AI)が顧客の好みをつかむ!これまでになかった高精度ターゲティング株式会社ALBERT 執行役員 パートナーサポート部 部長 平原 昭次氏

——この秋にリリースされた「Gripper(グリッパー)(以下、Gripper)」は、どのようなサービスなのでしょうか。

平原:人工知能(AI)を活用した自動ターゲティングサービスです。これまでのターゲティングは、マーケターが購買履歴や属性情報、行動履歴などの定型データのみを分析して行っていました。そのため手順が煩雑になりがちで、大量のデータを分析するには多くの時間が必要でした。

その課題を解決するのがGripperです。定型データだけでなく顧客が「何を見たか」までも加味し、人工知能(AI)によって顧客の好みを分析、自動的にターゲティングを行います。自動ですから処理も速いです。
ターゲティングした結果はダッシュボードから簡単にリストとして抽出可能です。これにより、DMやメール、カタログ等の送付先選定が自動で行えます。

——Gripper開発の経緯を教えてください。

鈴木:当社では以前から、人工知能(AI)による画像や文章の解析に力を注いできました。ディープラーニングによってロゴの特徴量を抽出し類似度を判定する「Deepsearch Logo(ディープサーチ ロゴ)」や、対象となる画像について蓄積された画像データとの類似度を測定して自動でタグ付けする「Deepsense Image(ディープセンス イメージ)」を提供しています。さらに、チャットボット型接客ツール「Proactive AI(プロアクティブ エーアイ)」では、文章を分類したり意味解釈したりすることで、顧客の問い合わせに自動返答するなどの技術があります。このような取り組みを、マーケティングにおけるレコメンドやターゲティングに応用できないかということが、開発の背景にありました。

平原:単に人工知能(AI)を用いたターゲティングといっても、様々な統計的技術が根底になければ意味がありません。顧客の購買履歴や行動履歴をあらゆる手法で分析してきた実績のある当社だからこそ、成し得た技術だと自負しています。

これまでのターゲティングの限界を超え、新商品に対する自動ターゲティングも実現

これまでのターゲティングの限界を超え、新商品に対する自動ターゲティングも実現執行役員 システムソリューション部 部長 鈴木 弥一郎氏

——従来のターゲティングとの明確な違いを教えてください。

平原:これまでは、リピート客であれば購買や閲覧履歴がふんだんにあるため充分な分析ができましたが、購買や閲覧履歴が少ない顧客の場合、精度が低いという実態がありました。しかし、Gripperであれば、顧客が「何を見たか」という情報を用いることで好みを解析するため、購買履歴に頼らずともその精度を補うことができます。また、もちろんリピート客に対してもいっそう精度を高めることが可能です。

嗜好を解析するソースとなるのが、閲覧されたウェブページにあるテキストや画像といった非定型のデータです。テキストであれば、「この文章はどういう内容なのか」を要約し、意味合いを解釈します。例えばアパレルであれば「清潔」「スマート」「ベーシック」「シンプル」「フィット感」などの意味を導き出し、顧客の好みとしてタグ付けします。画像についても同様で、顧客が閲覧したページの画像から「この人はどういう服装が好みなのか」をタグ付けします。その上で、個別にどのカテゴリーやブランド、商品に対してどの程度好意を持っているのかを数値化します。このスコアを当社では「グリッピングスコア」と呼んでいます。

——「何を見たか」まで加味することで、ターゲティングの精度が上がるんですね。そのほかにもメリットはあるのでしょうか。

鈴木:既存商品だけでなく、購買や閲覧履歴が存在しない新商品についても、顧客との紐付けができるようになったことも大きなメリットとして挙げられます。新商品そのものにタグ付けを行うことで、顧客データの中から、対象となる新商品に響くと思われる顧客を選別できるようになりました。

顧客の興味の可視化により、コンテンツ制作への活用も

顧客の興味の可視化により、コンテンツ制作への活用も

——Gripperは、ダッシュボードでの可視化が可能なんですね。

平原:はい。ダッシュボードでは顧客の興味がワードで表示されます。これにより、どういった顧客にどういったメッセージやデザインが響くのかも分かるので、DMやメール、カタログなどのクリエイティブにも活かすことができます。

——Gripperは、主にどういった企業やシーンにオススメでしょうか。

平原:EC運営者、メーカー、小売・流通業などであれば、すぐに結果を出すことができるでしょう。また、多くの文書を持つ金融系にも実はオススメです。特定の金融商品の案内や離反防止施策についてDMを郵送する際のリストアップに用いることができます。

鈴木:商品単位のレコメンドだけではなく、ブランドやカテゴリー、ショップごとにレコメンドし、グリッピングスコアを出すことができるので、複数のブランドを展開している企業にも最適です。クーポンの発行も、顧客一人ひとりが興味のある店舗に絞って提供することで、より効果的になるでしょう。

顧客との関係性をより強固にする、Gripperが描く将来像

顧客との関係性をより強固にする、Gripperが描く将来像

——Gripperの今後の展望をお聞かせください。

平原:DMPやデータウェアハウスの構築をされているベンダーさんなど、非常に価値のあるデータを蓄積されている企業とは、ぜひ連携してデータ活用を図りたいですね。また、マーケティングオートメーションを提供されている企業と連携してこれまでマーケターが行っていたターゲティングを人工知能(AI)に置き換えることができれば、マーケターはもっとクリエイティブなことに専念することも可能です。こうしたデータのインプットとアウトプットの間に立って、活動領域を広げていけるといいですね。

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