中国越境ECを成功させるための要となる、物流で押さえるべきポイントとは?

ECのミカタ編集部 [PR]

左:株式会社フレスタホールディングス 経営戦略本部 海外事業部 部長 魯久杲氏
中国武漢生まれ。華為技術(ファーウェイ)に入社、カメルーンにてファイナンス部門に従事。退職後、ナンヤン工科大学(NTU)ビジネススクールに入学。MBA卒業後は、広島にてフレスタの海外事業進出を担う。

中央:株式会社申通エクスプレスジャパン 執行役員 新長拓史氏
東京大学工学部卒。新規事業立上、起業及び企業再生を10 数社行う。2011年JAPAN EXPO IN RUSSIA 2011 立上、事務局長となる。2014 年申通快递日本法人の立上を行い、現在に至る。

右:日本郵便株式会社 国際事業部長 久田雅嗣氏
1993 年 郵政省入省
1997 年 万国郵便連合(スイス)
2001 年 総務省国際企画室
2006 年 日本郵便国際事業部
2015 年 レントングループ(香港)
2018 年 日本郵便国際事業部長

中国越境EC の課題となる税制や物流などの問題をクリアにし、日本から中国に商品を届けられるUGX(ゆうグローバルエクスプレス)。運営する日本郵便株式会社(以下「日本郵便」) と、リソースを提供する申通快递(上海)の日本法人、株式会社申通エクスプレスジャパン(以下「STO」)、導入した株式会社フレスタホールディングス(以下「フレスタ」)にお話を伺った。

規模が拡大すると、税制や倉庫の問題を考慮した輸送手段の検討が必要

 フレスタはカステラやたばこを販売する小さな店として1887年に創業し、昨年130周年を迎えました。戦後、スーパーマーケットを広島に作り、日本経済の成長とともに60店舗まで拡大しました。

以前から海外進出に興味を持っていましたが、大手のようにいきなり実店舗を持つことは難しい。そんな中、私がアリババの天猫国際を知り、このビジネスモデルであればスタートが簡単でリスクも少ないと考え、食品、とくに菓子メインでの販売をスタートしました。いずれ実店舗を展開することも視野に入れ、フレスタのブランドを中国の人に認知していただく意味もこめています。

物流に関しては、スタート時はコストが安く税金がほとんどかからなかったことからEMSを利用していました。しかし、2016年にEMSの料金改定があったため、なるべくコストのかからない物流を探したところUGXを知り、17年から導入しています。

久田 越境ECを始めたばかりで少数の荷物を簡単に海外発送するならEMSがおすすめですが、中国のモールやAmazonに出品して規模が拡大してくると、税制や倉庫の問題が出てきて、だんだん難しくなってきます。そのようなこれから成長していく段階の越境EC事業者様に、UGXは一番適しています。

実は、中国宛UGXを開発していたタイミングで、中国の税制が変わると聞いていたため、内容をずいぶんと研究し、越境EC事業者様にはできるだけ簡便な方法で荷物を送れる仕組みを考えていました。

中国の越境EC総合税の制度が施行され、EMSに適用される行郵税よりも割安な越境EC総合税を適用できるようにするためには、商品情報を事前に中国税関に登録し、さらに発送時に三単情報と呼ばれるものを送らなければなりません。この条件を含めてどうサービスを構築すべきかと検討していたときに、STOさんからお声がけいただき、相談しながら中国宛のUGXを作り上げました。

新長 2016年4月に公表され、6月に施行された越境EC総合税は、中国向け越境ECのターニングポイントでした。これまで中国宛の荷物は、保税区に入れることで、1個注文ごとに、保税区から注文をかけて中国国内に入れることができた。その際、税額50元以下は免税となります。そうしたメリットもあり、たくさんの物流会社が保税区を利用していました。

STOも4年になりますが、最初は保税区を検討しながら、EMSを利用していました。しかし越境EC総合税ができ、これだ!と思ったのです。法律が出たばかりの頃は非常に厳しいものでしたが、2017年には制度が緩和され、UGXのスタートにベストなタイミングでした。

UGXなら食品など幅広い商品を通関できる

UGXなら食品など幅広い商品を通関できる

 フレスタでも保税区を使ったことはありますが、食品は賞味期限もあるので、自分の倉庫で在庫管理をしたい。そのため日本からの出荷を、安く、安定して行えることが重要でした。UGXを使って半年になりますが、スムーズに管理、配送ができて満足です。

新長 UGXでは食品を送ることができることもポイント。もし新たな商品を送りたいということがあれば、少数ならば送付の可否を2〜3日で確認できます。中国ビジネスはスピード感が大切です。商品を販売するには事前に税関に届け出る必要があるため、販売を考えている段階で相談していただくことをおすすめします。

実は税関によって食品を通せるところと、通せないところがあり、弊社では通せる通関モデルを使っているわけですが、税関はサミットなどで急にクローズすることがあります。そこで我々は脇道の通関ポイントも持ちながら、場所を変えてでも確実にユーザーに荷物を届けられるようにしています。STOは中国内部にウイグル地区、チベットも含め24,000箇所の営業所があり、通関ポイントが変わっても荷物を届けることが可能です。

またエリアごとに営業マンがいますので、ユーザーからすると、いつも同じ人が届けてくれる安心感も。配達人には中国国内でも比較的高い賃金を払い、教育にも力を入れています。

3社が三位一体となり、さらに多くの商品を中国へ

 消費者のニーズも幅広くなってきています。これからは中国国内流通ルートの制限で仕入れができない生鮮食品や賞味期限の短い食品で、ニッチな商品を届けたい。日本郵便さん、STOさんとのコミュニケーションを大切にしながら、UGXでスピーディーに届けられる仕組みを整えたいですね。

久田 三位一体となって、ぜひ実現したいです。すでにあるものをやり続けるのではなく、ユーザー様が求めるものに応じて常にチャレンジし続ける。この繰り返しだと思います。

越境EC事業者様がややこしいと感じる越境EC総合税について、UGXでサポートできることをぜひ広く知っていただきたいですね。

また、ECは世界的に伸びていますので、欧米、豪州のAmazonFBAや、東南アジアでいえばアリババ、Lazada、そういうところもサポートしていきます。一方で返品ニーズに合わせたサービスも米国からスタートしていますが、それも世界的に拡大していきたいですね。

新長 弊社では今後もシステム改修に力を入れ、注文情報さえいただければ、手間をかけずに出荷できるような体制を整えていきます。海外向けの物流ならば、ぜひUGXにお任せいただき、EC事業者様には販売施策に専念していただきたいですね。

久田 UGXは、中国越境EC総合税やAmazonFBAにもっとも適したソリューションを提供できます。日本郵便では全国に営業担当者がおり、お客様のご要望をしっかりとヒアリングして、対応させていただきますので、ぜひお問い合わせください。

<ECのミカタ通信 2018 Autumn vol.16より抜粋>

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