仕分けミスを徹底的に防ぎ30%の生産性向上を実現した『SAS』の導入事例

ECのミカタ編集部 [PR]

ECにおいてリピート顧客を獲得するには、顧客と接するフロントの施策だけでなく、物流業務の効率化と生産性向上も重要だ。特に、仕分け作業でミスが発生してしまうと、購入意欲のある人が離れかねない大きな機会損失となる。また、ミスはなくとも業務に時間がかかりすぎてリードタイムが長くなるのも望ましくない。そこで役立つのが、SAS(シャッター・アソート・システム)だ。本記事では、株式会社アイオイ・システムのSASについて、これを導入した株式会社ミスミグループ本社 西日本流通センター センター長に、システムの選定基準や導入後の効果、効果的な活用方法などを伺った。

大幅な改善には人だけでなく環境を整える必要がある

https://www.misumi.co.jp/

株式会社ミスミグループ本社(以下「ミスミグループ本社」)は、国内のみならず海外も含めて世界的に自働化の設備や装置用の部品などを提供するB to B事業を展開する会社だ。その立ち位置について、「世界のものづくり企業を支える事業を展開しています」とセンター長は言う。

ミスミグループ本社の事業の特徴としてまずあげられるのが、製品の「標準化」だ。

センター長:「製造業では従来、お客様が部品ごとに設計を行い、発注先を選定して納期や価格の交渉を行うのが普通でした。弊社はそれを標準化してカタログに掲載し、型番と数量を指定するだけで注文を可能にしました。これにより発注やその後の加工にかかる時間が縮まり、最短即日出荷に対応できるようになりました」

もともとは電話やFAXでの受注が主流だったが、時代の流れに沿ってWebオーダーを取り入れ、現在はほとんどの受注がECサイトからのWebオーダーとなっているそうだ。このように企業や時代のニーズに応じた改善も、ミスミグループ本社の特徴だ。

アイオイ・システムのSAS導入もそういった動きのひとつといえる。SASと呼ばれる仕分けシステムは一般的に、物流倉庫における業務効率化とミスの防止に効果があるとされる。

■SAS(シャッターアソートシステム)
最新型のシャッター付き表示器(ポカヨケゲート表示器)を活用し、仕分けミスを限りなく“ゼロ”に近づけることができ、種まき・摘み取りどちらでも対応可能な小口仕分けシステム。
精度向上、効率向上、教育コスト削減、工程の数値化を実現する。

センター長:「倉庫内の業務効率化を考えるとき、ひとつの工程を削減するレベルの大幅な改善となると、人間ができる範囲には限界があり、ハード機器の導入など環境への投資が必要になると考えていました。SASの導入は、2年ほど前から検討していました」

ハードは似ていてもアプリの汎用性に大差あり

仕分けシステム導入検討の末、同様の機能を持つシステムがいくつかあるなかで、アイオイ・システムのSAS導入の決め手となったのが、アプリの汎用性だという。

センター長:「ハードの機能に関しては他社のシステムにも同様のものがあるのですが、アイオイ・システム様のSASは、アプリケーションについて弊社に合った独自のシステムを作りやすいところや、比較的安価で、投資対効果が高いというところが決め手となりました」

ミスミグループ本社には、西日本流通センターの他に、東日本、中日本と計3つのセンターがあり、実は、アイオイ・システムのSASは西日本よりも先に東日本流通センターに導入されていた。そこでの実績も西日本流通センターへの導入に一役買っていた。その一方で、西日本流通センターならではの工夫も行っている。

兵庫県三田市にあるミスミグループの西日本流通センター

センター長:「西日本流通センターは、他のセンターに比べると立ち位置的にはデポセンターに近い小規模のセンターなのですが、改善スピードが早く生産性が高いという強みがあります。高額投資ではなく、知恵と工夫を組み込み、最小の投資で大きな効果を出す改善が得意です。SASの導入に関しても、アイオイ・システム様に協力いただきながら独自の工夫を行っています」

品質が担保され、SAS導入工程において30%程度の生産性向上を達成

西日本流通センターならではの工夫も功を奏し、SAS導入後、品質と生産性が明らかに向上したそうだ。

センター長:「人が行う作業には必ずエラーが生じ、注意や工夫だけで防ぐには限界があります。また、属人化や習熟期間の問題もあります。それを、ハードの仕組みにより誰がやっても絶対に間違えないようにするのが、SASです。蓋が空いたところにしか商品を入れられないので、間違えようがありません。これにより、品質が担保され、仕分け後の検査工程が不要になりました。

『SAS』を使い作業をするミスミグループの従業員

品質が担保されると、検査工程が不要になる以外の面でも、生産性が向上します。お客さまからの問い合わせが減ることが時間や人手の削減に繋がり、運賃ロスや再送にかかる経費も削減されます。さらに、生産性が上がるということは人件費も削減できます。間接業務においても30%程度は生産性が向上したと思います」

品質と生産性はあらゆるジャンルのECにおいて重要な点だが、ミスミグループ本社がこの点を特に重視する背景には、ミスミグループ本社ならではの「変種変量」の受注がある。

センター長:「ECではもともと、ピーク時の業務量に対応するために人員を確保すると、注文が落ち着く時期に余剰人員が発生するという難しさがあります。さらに弊社の場合、『変種変量』の受注を行っているため、お客さまからいつどのサイズのどのようなご注文をいただけるかまったく予測ができません。この『受注のバラつき』をどう吸収していくかというノウハウが、西日本流通センターには構築されています」

また、「変種変量」と合わせてミスミグループ本社では納期についても非常に重視しており、強みとなっている。

センター長:「確実短納期一個流しという事業コンセプトに基づき納期に対するこだわりは弊社全員が強く持っています。受注数に関わらずその日の締め切り時間までのご注文はすべてその日のうちに出荷します。特注品でも、製造機能を持つグループ会社との連携やサプライヤーさんにもご協力いただいて、標準2~3日でお届けできるような体制を整えています」

導入におけるこだわりとアイオイ・システムの対応

自社の強みをさらに活かしていくために、SAS導入および運用のなかで、特に生産性に関わる部分にさまざまな要望を出したという。

センター長:「蓋が閉まるまでに2秒かかるのを0.1秒で閉まるようにしてくださいとか、一動作この一秒をどう減らすかというレベルでこだわって、いろいろと改善をお願いしました。利用を開始してからも、何度かアプリの改修をお願いしています。無理難題をお願いしているところもあるのですが、アイオイ・システムの担当である山口様が真摯に聞いてくださって最終的にWin-Winになる形にできていて、かなり助けられています」

導入から運用における柔軟な対応と合わせ、その対応スピードが早い点にも助けられているそうだ。

センター長:「アプリの改修などはすぐに対応いただけますし、こまめに訪問もしてくださいます。何か問題が起きたとしても長期で使えないままということはまずありません。また、西日本流通センターだけでなく、弊社の他のセンターの状況も把握していただいていて、ひとつのセンターで実行した改修を、各センターの運用状況に合わせて調整していただくなど、3つのセンターで常に最新化を共有できています」

『SAS』について詳しく知りたい方はこちらから

SAS導入から始まるさらなる工夫と発展

ミスミグループ本社の西日本流通センターにおいてSASが担うのは、出荷一歩手前の最終工程という重要なポジションだ。

センター長:「SASは、ここをくぐり抜けると問題が発生する最後の品質チェックの門番といえます。ただ、ハードだけでがちがちにしてしまうと融通が利かなくなってしまうので、人の手をどう使い分けるかというところが重要です。変種変量に対応するために融通の利く人の手もうまく活かしながら環境を整えるというのが、一番難しくもあり、面白いところでもあります」

さらに今後の展開としては、SAS前後のつながりの進化や、他のセンターへの発展を予定している他、海外も視野に入れているという。

センター長:「SASにより蓄積されたデータを活用しながら、その前後のつながりも進化させていきたいと考えています。そのようにさらに新しいシステムを作ってカスタマイズしていきたいですし、それを他拠点にも導入できるよう準備を進めています。

また、海外との連携も今後の課題です。弊社が扱っているような商材やマテハンは輸出入の規制が厳しく、海外に簡単に送ることができません。そこをベンダー、サプライヤー様と協力しながら、海外にももっと広げていきたいと思っています」

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SAS(シャッターアソートシステム)


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