パーソナライズ化&システムの先駆者が共同支援! 「PERSONALIZE STUDIO」が拓く未来のECとは

ECのミカタ編集部

顧客1人ひとりの趣味趣向に合わせた商品を届けることができる「パーソナライズD2C」。より消費者のニーズに応えるため、または他社との差別化を図るために検討している企業も多いことだろう。

この度、急成長のEC基幹システム「ecforce(イーシーフォース)」を提供する株式会社SUPER STUDIO(以下、SUPER STUDIO)と、パーソナライズヘアケア「MEDULLA(メデュラ)」を提供する株式会社Sparty(スパーティー・以下、Sparty)が協業し、パーソナライズD2Cを共同で支援する「PERSONALIZE STUDIO」のサービスをスタートした。

連携の背景や、取り組みの詳細、D2C×パーソナライズで期待できることを、SUPER STUDIOの取締役CRO 真野勉氏とSpartyの新規事業室プロデューサー 横塚まよ氏に伺った。

課題は膨大なSKUへの対応にOEM先の選定、システムなど

――そもそもECでパーソナライズ化する企業が増えてきたのはいつ頃からでしょう。

横塚:元々海外で流行っていたものが、2〜3年前から国内でも増えてきた印象です。弊社は2018年5月に「MEDULLA(メデュラ)」というヘアケアブランドを立ち上げ、シャンプ―では国内初のパーソナライズD2Cをスタートしました。その後2020年5月にはスキンケアブランド「HOTARU PERSONALIZED(ホタル パーソナライズド)」もローンチしました。パーソナライズをどう定義づけるかにもよりますが、他の企業さんでもお菓子、保険などあらゆる商材が増えてきています。

今は多くの企業さんがパーソナライズ化を検討されていると思いますが、大きな課題として膨大なSKUへの対応や、OEM先の選定があります。OEMについては、弊社も決定までに難航し、現在はサティス製薬さんに助けていただいています。

サティス製薬さんにも当初パーソナライズの実績はなかったので、どういう風にSKUを増やしつつ、在庫を最小限に抑えるかなどを一緒に考えて作り上げていった経緯があります。

――パーソナライズ化に関して、システム面の課題はどのようなことがありますか?

真野:以前は診断システムと購入導線であるECシステムが分断されていました。診断をしても提案した商品からシームレスに購入に繋げられませんでした。そのような状態では顧客情報と連動しないため、診断結果を次につなげることもできませんでした。そこで弊社ではパーソナライズシステム「1d color(ワンディーカラー)」を半年ほどかけて開発し、「ecforce」と連携させることで、本当の意味でのパーソナライズD2Cのシステムを構築したのです。

決まった正解がない中で、PDCAを回しながら探る必要性

――SpartyさんはパーソナライズD2Cの先駆けとして、国内で前例がない市場を切り開いてこられました。前例や知見がない中で、どのように進んでこられたのでしょう。

横塚:弊社は広告代理店やIT業界出身の人間が多いので、デジタルマ−ケティングやサイト内のUI/UX設計は社内で行いましたが、美容に関するノウハウを補うために、化粧品メーカーの方にアドバイスを頂いたりして進んできました。

パーソナライズのユーザー体験に関しては、はじめからシステム化できていたわけではなく、人力でやっていた時期もありました。例えば、お客様にどのようなパーソナライズをしたのか記載した処方カードを商品と一緒にお送りしているのですが、それを手書きでつくっていました。

――SUPER STUDIOさんは、これまでもいろいろな企業からパーソナライズ化の相談を受けてこられたと思いますが、どのように対応されてきたのでしょうか。

真野:パーソナライズのロジックには正解がありません。D2CはWeb広告が中心で、そうなると必ず話に上がるのがCVRの話です。申し込みまでの時間をいかに短くするかが大切なのですが、パーソナライズの場合はそこに診断を入れることでコンバージョンまでのステップが多くなるという矛盾が生まれる。弊社では離脱させないロジックを組んでからPDCAを回していくことを大切にしてきました。時間はかかりますが、Spartyさんもその繰り返してで今の形になっていると思います。

連携により、あらゆる角度からパーソナライズ化の課題を解決

――両社はパーソナライズD2Cを共同で支援する「PERSONALIZE STUDIO」をスタートされました。Spartyさんはメーカーでもありますが、他社のパーソナライズをサポートすることで競合が増えてしまう懸念などはなかったのでしょうか。

横塚:弊社はメーカーではなく、パーソナライズD2Cのプラットフォーマーでありたいと考えています。例えば、いま構想を練っているのはお客様のニーズに合った最適な商品を提案する「オンラインの百貨店」です。

そのためには自社だけで商品を作っても間に合いませんので、いろんな企業さんから楽しいアイデアや商品が生まれるよう支援したいと考えています。

――SUPER STUDIOさんは、なぜSpartyさんとの連携を決めたのでしょうか。

真野:D2Cの中でもパーソナライズは注目のキーワードであり、今後も広がっていくと思います。しかし弊社ではこれまで様々な企業がパーソナライズ化に際して「OEM先が見つからない」「ロジックが固まらない」「ロジックが複雑すぎて達成できない」などの理由で頓挫するケースを見てきました。

これら課題のソリューション面を提供したいと思っていましたが、さらにパーソナライズD2C領域を鮮やかに切り拓いたSpartyさんとお互いの強みを掛け算することで、パーソナライズ化の課題全般を解決するリーディングサービスを作れると確信しました。2社が力を合わせることでSpartyさんがおっしゃるパーソナライズの百貨店のような世界観を広げていくことにも寄与できると感じています。

横塚:SUPER STUDIOさんはパーソナライズECカート支援で一番手ですし、「1d color(ワンディーカラー)」でパーソナライズを誰でも提供できるようにCMS化されていますが、それは弊社にはできなかった部分です。お互いにない部分を補い合うことで、最高峰の体制でパーソナライズD2Cサポートができると思っています。

コンセプト設計、システム構築、物流まで全てをサポート

――両社が連携することで、D2C事業者にどのようなことを提供できるのでしょうか。

横塚:私たちが提供できるものは全て提供します。弊社はパーソナライズD2Cをゼロからつくりあげた実績がありますので、これまで蓄積してきたノウハウを惜しむことなく事業者様に提供し、サポートしてまいります。

パーソナライズの特性が活かせる商材を選定するところから、ターゲットを決めるための調査、ブランドのコンセプト設計、ネーミング、デザイナーのアサイン、物流フルフィルメントなど。また、パーソナライズD2Cはどうしても原価が高くなり、数回継続購入いただかないと利益が出にくいため、LTVを高めることが重要です。これまでの知見を生かし、LTVを高めるメソッドやそれによる人員配置などもアドバイスさせていただきます。

ほかに、難しい点として物流倉庫の確保があります。パーソナライズ商品はお客様一人ひとりによってお届けする内容が変わるので、より効率的で効果的な在庫管理や商品管理をする必要があります。これまで弊社はそういったシステムも物流センターと一緒に作ってきたので、その部分までご紹介させていただきます。

真野:弊社では「ecforce」を使いながら、Spartyさんの全体設計と進行スケジュールに合わせたシステムを提供します。ロジックをどうシステムに落とし込むか要件定義し、グロースまでサポートします。もちろん通常のようにコンサルメンバーとシステムメンバーが参画させていただき、コンサルや広告、分析、機能開発のご要望にも対応します。

商品のクオリティが上がり、やがて多くのD2Cはパーソナライズ化する

――両社が考える、パーソナライズのポテンシャルとは。

横塚:これまではパーソナライズ商品といっても、商品そのもののクオリティを担保することが難しかったり、実際はパーソナライズ化しきれていなかったものが見受けられました。しかし今は工場も変わってきていて、よりクオリティが高く、バリエーションも豊富になってきています。2021年はその傾向がより進んでいくと思います。

また、これまでは市場にモノが溢れていて自分に合っている商品を選べないものがパーソナライズ化されるケースが多かったのですが、今後はまだ市場にないものやパーソナライズだからこそ買う価値のあるものが増えていくのではないかと感じています。

真野:D2Cは、あらゆる商品がパーソナライズ化していくのではないでしょうか。消費者がブランドの世界観で商品を購入する傾向は継続していくと思います。そうでなければ大量生産のものを買えばいいですからね。

SKUの多い企業や、優良素材を持っている企業を支援したい

――どのような企業のパーソナライズをサポートされたいですか。

真野:特許を取得している成分など、独自性のある素材はあるものの、うまく活かせていないような企業の課題を解決したいですね。D2Cでなくても、工場や研究室などからのご依頼も大歓迎です。

今は規模感のある企業でもOEM先を探したり、パーソナライズのロジックを組むことは難しいと思います。またすでに大規模に始めてしまったところは複雑化して困っているケースも多い。今まで卸メインだった企業がD2C化を検討する際、やるなら通常の販売よりもパーソナライズ化したいと考えるケースもあると思いますが、それらを解決したいです。すでに話が進んでいるところも数社あります。

横塚:商品数が多いメーカーさんなど、顧客情報がなかなかとれないという悩みをお持ちの方の力にもなれると思います。今はパーソナライズでは化粧品が目立っていますが、食、ヘルスケア、アパレル、ランジェリー、など別分野のパーソナライズも可能性は大きいと思うので、ぜひ盛り上げていきたいですね。

弊社がこれまで作り上げてきたノウハウと、SUPER STUDIOさんのシステムを持って全力でサポートいたします。私たちでパーソナライズD2Cを普及させていきましょう。


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