『NeoSarf/DM』のもつ機能網羅性・拡張性はもちろん、NECの開発力への信頼性と保守力への安心感が決め手になった
グルコサミンや青汁などの健康食品、野菜ジュースやおみそ汁などの自然派食品や自然派化粧品を展開する株式会社世田谷自然食品(以下、世田谷自然食品)。テレビCMなども積極的に活用しており、この分野の通信販売事業者として確固たるポジションを確立している。その世田谷自然食品が、先ごろ、ECサイトを含む基幹システムを全面刷新した。導入したのはNEC(日本電気株式会社、以下「NEC」とのみ表記)のEC・通販統合ソリューション『NeoSarf/DM』である。
システム刷新の背景や、 NECの『NeoSarf/DM』を選定した理由、さらには導入後にどれほどの効果が発揮されているのか、といったことについて、関係者にお話を伺った。
事業の成長に伴って、システムがキャパシティ・オーバーに
創業以来、健康食品・自然派食品や自然派化粧品などの通販事業を展開してきた世田谷自然食品では、10年ほど前からECにも取り組み始めていた。
「電話やはがきでのご注文などの旧来型のチャネルの比率が高く、ECの売上比率は決して高くはありません。しかし今後のことを考えて、ECの割合はもっと高めていきたいと考えています」と鈴木氏はいう。
しかし、ECを強化して、さらなる事業の成長を目指すにしても、これまでのシステムでは、すでにキャパシティ・オーバー気味になっており、システムの刷新が必須の課題になっていたという。
「事業規模が大きくなって、受注も増え、顧客数も増えており、基幹システムがもはや昨今のデータ量に対応しきれなくなっていたのです。」と長妻氏はいう。
また、ECフロント部分と、基幹システムがそれぞれ別の会社のサービスを活用していたという経緯もあり、システム連携面にも課題があったという。
「もう20年ほども前のシステムだったこともあり、処理速度に難点があり、昨今のトランザクションには耐えられなくなっていましたが、それに加えて、EC部分と基幹システムとのデータ連携がうまくいかずに、処理が滞ることがありました。」と岸氏は旧システムの課題を指摘する。
こうしたことは、事業の拡大成長過程においては、得てして発生しがちなシステム上の課題であるといえよう。
この課題に対して、世田谷自然食品では、システムの刷新のために、複数のベンダーから提案を募り、検討を重ねた結果、最終的に選定されたのがNECのEC・通販統合ソリューション『NeoSarf/DM』だったのである。
現状の課題解決のみならず、より効率的な業務運営を可能にした『NeoSarf/DM』
「各社とも、当方の要望を満たしてくれているという点では横並びでした。しかしその中で、当社がNECの『NeoSarf/DM』を選定したのは、『NeoSarf/DM』自体の品質はもちろんですが、それ以上にNECさんのサポート力の高さを評価させていだきました。」と岸氏は、NECの開発力への信頼性と保守力への安心感が決め手になったと話す。
さらに岸氏は、「『NeoSarf/DM』はECフロント部分と一体型のシステムなので、旧システムにあったようなデータ連携の不具合などもなく、その点も高く評価させていただきました。」と続けた。
こうした評価に対して、『NeoSarf/DM』の導入を担当したNECソリューションイノベータの大坂氏は次のようにいう。
「ECフロント部分と基幹システムを一体型で扱えることは『NeoSarf/DM』の代表的な特徴のひとつであり、できて当たり前だと考えています。むしろ、その先にある、細かい業務部分について、NECとしてどんな優位性のある提案ができるかに腐心しました。そのために、業務の詳細については何度もヒアリングを重ねました」。
たとえば、キャンペーンやセールなどに際して、“今なら、3個で××円”といった、ボリュームディスカウントを実施する場合に、旧システムでは、それ用の商品マスタを作る必要があったが、『NeoSarf/DM』では、ボリュームディスカウントに対応した標準マスタが設定されており、簡単に対応できるのだという。
「システムの網羅性や信頼性はきちんとクリアした上で、プラスアルファの付加価値付けに注力しました。『NeoSarf/DM』は、パッケージとは異なり、多様な機能部品を備えているので、網羅性が非常に高く、それらを組み合わせることによって、事業者様のさまざまなスタイルのECビジネスにも柔軟にシステムを構築できます。個々の事業者様の業務フローや特性に応じたカスタマイズもしやすいのが特徴なのです。
事業規模が比較的小さい事業者様の中には、パッケージソフトをそのまま使って運用しているケースもあります。しかし、世田谷自然食品さんのように事業規模も大きく、商品数・顧客数にボリュームがあり、かつ販売手法などが多様でオリジナリティがある事業者様の場合、パッケージだけでは処理しきれない部分も多々発生します。そのため、そうしたオリジナリティの部分などをきちんとヒアリングしてシステムに落とし込むことが重要で、その点で『NeoSarf/DM』は優位性のあるソリューションだと自負しています。」とNECソリューションイノベータの相川氏は『NeoSarf/DM』の優位性について説明する。
顧客情報の一元管理により、オペレータの負荷を大幅軽減するとともに、マーケティングデータ分析の効率化も実現
また、旧システムにおいては、コンタクトチャネルごとに顧客情報が分断されており、ECで購入した顧客からコールセンターに問い合わせなどが入った場合に、オペレータがスムーズに当該顧客の過去の問い合わせ情報などを確認することができなかったが、『NeoSarf/DM』に移行してからは、情報を一元的に管理できるようになり、オペレータの負荷は大幅に軽減できたという。
「以前は、メールでの問い合わせと、電話での問い合わせなどを確認する画面が分かれていたために、オペレータが回答に手間取るケースがあったのですが、『NeoSarf/DM』に移管後は、ひとつの画面でスムーズに確認できるので、お客様対応の品質も向上しました。」とコールセンターを担う小林氏はいう。
さらに広告の効果測定の面でも、システムを『NeoSarf/DM』にリプレイスしたことで、効率化が図れたのだという。
「通販という事業形態では、広告媒体についての効果測定は重要です。ひとつひとつの広告媒体について緻密な測定が求められますが、媒体数は数千に及び、これまではなかなか対応しきれませんでした。しかし、『NeoSarf/DM』導入後は、広告を管理してもらっている外部の広告代理店さんと情報を共有していただき、その代理店さんのデータレイアウトに合わせて、『NeoSarf/DM』側で一括してデータをアップロードできるシステムも付加してもらいました。適切にデータを蓄積し、将来的なデータ分析に役立てるという点において極めて有意義ですし、これまでと違って、データ分析にかかる現場の労力が大幅に軽減でき、作業を効率化できました。」と、鈴木氏はマーケティングの視点から『NeoSarf/DM』を高く評価する。
海外進出なども視野に入れる世田谷自然食品は、NECとのさらなる強力タッグで事業の拡大成長を目指す
世田谷自然食品は、今後の成長戦略の方向性として、海外展開と取扱商材の拡充による総合通販型への展開を目指しているという。
「今回のシステム変更は、単品通販モデルを軸としたものでしたが、当社としては今後、総合通販型のビジネスモデルへの展開も視野に入れています。その意味では、単品通販系にも強く、総合通販のシステムとして拡張性にも申し分のない、NECの『NeoSarf/DM』は、より良い選択だったと思っています。さらに、今後の戦略として、海外展開も推進していく方向性にあるのですが、その部分でも、ぜひNECさんにご協力いただきたいと考えています。NECさんにお願いするにあたっては、安心感もありますし、特にECを伸ばそうと思えば、セキュリティも重要な要素となります。その点でも、NECさんならお任せできると思っています。」と服部氏は、今回のシステム変更が成功であったことはもちろん、将来的な成長戦略を描く上でも、NECの『NeoSarf/DM』が大きな武器になり得ると評価してくれているようだ。
機能網羅性が高く、拡張性・カスタマイズ性にも優れた『NeoSarf/DM』。
もし今、システム面に課題を抱えているのなら、一度、NECに相談してみることをお勧めしたい。年商100億円規模から、さらに上のステージを目指す途上にあるEC事業者にとって、『NeoSarf/DM』はシステムの課題を解決する上で最適なソリューションになり得るに違いない。