事業成長の鍵はECの最適化。新たなコマースエコシステムとは

ECのミカタ編集部

株式会社フィードフォース
代表取締役
塚田 耕司
Koji Tsukada

周辺領域の技術革新など、EC を取り巻く環境は激変している。こうした変化に対応するために、EC の最適化は急務。そこでアライアンスネットワーク「App Unity」では、「Shopify」向けの国内環境に適合したアプリを多数提供している。「App Unity」の旗振り役である株式会社フィードフォースの代表取締役 塚田耕司氏に話を伺った。

世界の潮流に追い付く必要が ある日本のEC業界

スマートフォンの普及に伴い、SNSやアプリといった新たな顧客接点が登場し、徐々に多様化している。また新たな技術の開発により、オンラインとオフラインとの垣根を超えた、新たな顧客体験も登場している。こうした顧客体験を重視する動きは、全世界的な潮流となっており、日本のEC事業者にもこうした動きへの対応が求められる。

一方日本では、人口減少に伴って、労働者人口が減り続けている。担い手が不足する中で、ECの運用を続けるためには省力化が急務といえる。それと同時に、決済やロジスティクス、コミュニケーションといった周辺領域においては、さまざまな技術革新が進んでおり、新たなツールやサービスが次々に登場し、こうした動きにも順次対応していかなければならない。このような背景から、EC事業者には効率的なECの運用が求められている。

ところが、日本のコマースシステムは永らくアップデートされていない、と塚田氏は指摘する。

「ワンストップ型のコマースでは、ビジネスモデルとしての制限が多くなっています。例えば、楽天市場やYahoo!ショッピングなどのECモールでは、SNSとの連携が難しく、購入者情報の取得もできません。一方、パッケージ型のコマースシステムは個別のカスタマイズをしようとすると、多大なコストが必要となります。あるいは、自社で一からシステムを開発しようとすると、自社に合わせた仕様を実現できるものの、その分莫大な費用と時間を要してしまいます」(塚田氏)

Shopifyを安心して活用できる環境整備に挑む

そこで、株式会社フィードフォースが提唱しているのが、「Shopify」を基軸とするコマースエコシステムというコンセプトだ。「Shopify」は、2004年にカナダで創業された、SaaS型のコマースプラットフォームだ。現在、世界175カ国170万以上のネットショップで導入されており、2017年には日本にも進出した。

「さまざまな企業がShopifyに対応したアプリケーションを開発しています。アプリケーションを組み合わせ自社のコマースに、新たな機能を実装することができます。これにより安価で簡単に、顧客体験の優れたECを実現することが可能となるのです」(塚田氏)

しかしながら、これまで日本のEC事業者がShopifyを導入するためには、大きな課題があった。それが、日本語化や国内環境適合への対応だった。「Shopify」自体は、既に日本語に対応しており、スムーズに使うことができた。ところが、カスタマイズで重要となるアプリケーションのほとんどは海外製だ。そのため日本語での管理画面やサポート、国内の商習慣などに対応しておらず、担当者は英語での対応を強いられてきた。

こうした状況に対して、株式会社フィードフォースでは、2021年に周辺企業とともに「App Unity」を立ち上げた。「App Unity」は、「Shopify」を基軸としたコマースエコシステムの構築を目指す国内の企業群だ。加盟する各企業では、「Shopify」向けの日本語対応アプリを多数提供している。

例えば「CRM Plus on Line」は、「Shopify」とLINEとの連携を可能にするアプリだ。日本での普及率が80%以上になっているLINEは、メッセージの開封率も高く、ECと連動したLINEの活用が期待されている。このアプリを導入することにより、従来のメールマーケティングのような活用をLINEで効率的に行うことができる。

また「Omni Hub」では、実店舗で多く導入されているPOSレジ「スマレジ」と連携。実店舗とECのそれぞれの購買情報をひも付けられ、双方のポイントの連携などが可能となる。これにより、オンラインとオフラインの垣根を超えた、質の高い顧客体験の提供が実現でき、購入金額の向上に寄与することも期待できる。
「App Unityのアプリは、どれも日本の商習慣に対応した日本語表記のアプリで、日本語でサポートを受けることができます。これにより、Shopifyを日本のEC事業者がより安心して利用できるようになります」(塚田氏)

最適化を通してEC事業者の 新たな取り組みを支援

こうしたアプリケーションの提供により、日本のECを世界標準レベルに近づけたいと塚田氏は話す。
「SNS連携にとどまらず、ロジスティクスや決済など、ECを取り巻く周辺環境は、全方位的に新たなツールやサービスが登場しています。こうした動きに対応していくためには、さまざまなステークホルダーが連携していくことが求められます。App Unityではさまざまなアプリケーションを提供することで、こうした次世代への動きにも対応していきます」

また「App Unity」では、EC構築パートナーも参画しており、日本での「Shopify」の利用を簡潔に行うことができるよう、環境づくりに努めている。

塚田氏は、今後EC事業者には、手軽に新しい取り組みを試せる環境づくりが求められると指摘する。

「価格競争に陥らないためにも、EC事業者は質の高い顧客体験の追求や、独自性のある商品の開発などに注力する必要があります。その基盤をつくるためにも、ECの運用に伴う定型作業の省力化が求められるのです。そのためにも従来のレガシーによる足かせを取り払うことが必要となるでしょう。そうした中でShopifyとアプリとを組み合わせることで、機動力があり、また小回りの効いたEC運用が可能となり、省力化できます」(塚田氏)

「App Unity」の旗振り役を務める株式会社フィードフォースでは、ECのブランディングを手掛ける株式会社フラクタと、EC成長のためのマーケティング支援を行うアナグラム株式会社をグループの傘下としている。フィードフォースグループとして、ECの立ち上げから成長まで、一気通貫のサポートを提供している。

ECにおける顧客体験の質向上という全世界的な潮流は、日本にも迫ってきている。顧客接点の広がりやオンラインとオフラインとの垣根を超えた新しい顧客体験を実現するためにも、こうした動きに対応する取り組みが、日本のEC事業者も求められる。担い手不足が懸念される中で、より質の高いECを提供するためには、最適化されたECプラットフォームの導入が鍵となる。

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