販売量に比例するイレギュラー対応、自社で抱え込まず総合物流のプロに相談
販売量が増えるにつれて多くなる「イレギュラー」への対応。通販事業者にとっては成長のボトルネックになり得る煩わしさがあるが、ここにうまく対処できれば、事業にドライブをかける要点となる。千葉県北西部を拠点にする株式会社リブクリエイションは、このイレギュラー対応に強みを持つ総合物流サービス企業だ。営業部の川井氏と遠藤氏に、突発的なイレギュラーにも柔軟に対応する同社の物流ノウハウや社内体制、荷主に寄り添う企業姿勢などについて話を聞いた。
時間指定の変更や出荷差し戻しなど複雑・多様化する消費者ニーズ
――通販需要の拡大に伴い、御社への依頼や相談も増えていると思いますが、どのような悩みや課題を持った事業者からのお問い合わせが多いのでしょうか。
川井 取り扱う荷物の量が多くなるにつれて、自社で出荷業務を行うことが負担となり、当社のような外部倉庫に物流業務を委託される事業者が増えました。事業成長の過程で物流のアウトソーシングを検討されるパターンが多く、コロナ禍でお問い合わせ件数は増加傾向にあります。物量に比例して、時間指定の変更や出荷の差し戻しなど、イレギュラーな案件も増えていきますが、こうしたイレギュラー対応に苦慮している事業者も少なくないようです。
――突発的に生じるイレギュラーへの対応のため、物流業務を外部委託するケースも増えているのですか。
川井 そうですね。どの事業者も消費者の要望に可能な限り応えるため努力していますが、イレギュラー対応は手間と時間だけでなく、何より労力がかかります。限られたリソースの中で専任者を置ける企業はごくわずかで、専門業者への委託が増えています。もちろん物流業務を受託する倉庫側も、すべての企業がイレギュラーな案件に対応できるとは限りません。通販事業者は、どのような案件でもフレキシブルに、そして迅速に対応できる倉庫と連携することが大切です。
――イレギュラー対応が不十分だと、荷主にはどのようなデメリットが生じるのでしょうか。
遠藤 複雑化・多様化する消費者のニーズに応えられなければ顧客満足度が低下し、その結果としてリピーターが育成できなくなってしまいます。こうした事態を防ぐため、当社では荷主様と密なコミュニケーションを取りながら、イレギュラー対応を含めた高品質な物流サービスを提供するよう努めています。事業成長において、物流がボトルネックになることだけは避けなければなりません。荷主様に寄り添い、二人三脚で成長していくことが、最終的にはより良い顧客体験につながるのだと思います。
依頼や問い合わせには1時間でまず返答 1社1担当制で「危険予知」も
――御社が提供しているサービスについて教えてください。
遠藤 当社は自社サービス「LIVLOGI(リブロジ)」を活用した物流・商品管理・発送代行を軸に、製造販売・輸出入業務やECサイト運営・販売代行、Webサイト制作など物流におけるトータルサービスを提供する企業です。3PL・物流ソリューションとしては、ニーズと現状のヒアリングから分析、ロケーション選定、運用設計、実運用、マネジメント、システムサポートまでをワンストップで提供します。千葉県の柏市と白井市を中心に複数の物流倉庫・配送センターを構えています。
――競合となる多くの物流倉庫がありますが、特に御社が強みとしている部分はありますか。
川井 対応の早さは強みかもしれません。依頼や問い合わせに対しては、1時間以内にファーストレスポンスを行うようにしています。1社1担当者制で管理者を必ずお付けしますので、急な案件やイレギュラーに対応しやすい点も高い評価をいただいています。荷主様のビジネスへの理解度が高まることで「危険予知」ができるようになり、リスクを未然に防ぐアクションが行えることも強みです。
当社はもともと通販事業を生業(なりわい)としていた企業です。そういう意味では、物流業務を委託する荷主様の苦労は重々承知しているつもりですし、こうした「荷主目線」を持っていることも差別化のポイントだと思います。楽天市場やYahoo!ショッピングには当社のショップ「Only-Life(オンリーライフ)」がありますので、条件さえ合えば荷主様の商品もこちらで販売させていただきます。
医薬品製造業・店舗販売業や化粧品製造業・製造販売業など、さまざまなライセンスを取得しているので、幅広い業務に対応できる点も強みのひとつです。各分野に長けたスタッフを適材適所に配置し、チームとして荷主様を支えますので、安心してお荷物をお預けいただけます。
――どのような事業者が御社を利用すると、もっとも大きな効果を得られそうでしょうか。
遠藤 業種・業態は問いませんが、目安として月500件程度の出荷がある荷主様であれば効果を実感していただけるはずです。特に自社で対応している出荷作業が手一杯になっている事業者様、イレギュラー対応にお困りの事業者様は、コア業務に集中できる環境を整えるために物流業務のアウトソーシングをご検討いただければと思います。
“理想”を実現するために日々荷主と向き合う
――荷主の要望に全力で応えようとする姿勢が見てとれますが、何か心がけていることはありますか。
川井 従業員や協力会社との連携は密にするようにしています。例えば以前、お客様の出荷指示漏れで商品が配送先に届いておらず、指定日の前夜に「何とかしてほしい」と懇願されたことがありました。すでに深夜だったのですが、いくつかの配送業者を当たり、何とか指定日に無事商品をお届けすることができました。日頃からこうした対応を取っている訳ではありませんが、荷主様がお困りの時に親身になって寄り添うこと、そしていつでも協力会社と連携できる関係性を保つことは、各従業員が心がけていることです。
総合力と柔軟性で、EC物流に欠かせない細かいピッキング作業や同梱物のセットアップ、ラベリングなどにも対応します。小物雑貨はもちろんですが、白井市の拠点では家具など大型商品も取り扱っています。さまざまなカテゴリーの商品に対応し、出荷業務の効率化や年間コスト削減のご提案をさせていただきます。どんなことでも構いませんので、まずはお気軽にご相談いただきたいですね。
――今後の目標や、御社として目指すべき通販物流の姿などがあれば教えてください。
川井 荷主様はそれぞれ、取り扱う商材はもちろん梱包方法や出荷の方法などが異なり、ひとつとして同じオペレーションがありません。だからこそ、真剣に向き合えば向き合うほど互いのフィット感が高まり、より良い相乗効果が生まれるのだと思います。今後も引き続きこうした“Win-Win”の関係を継続していきたいと思っています。
遠藤 当社にとって最大の喜びは、荷主様の成功です。その実現のためには現状を丁寧にヒアリングした上で、お客様の課題や問題をしっかりと把握し、その解決に向けてしっかりと伴走させていただきます。
ですので、まずは「こういう運用がしたい」という理想をお聞かせください。諦めずにどんなことでもご相談ください。外部の協力会社と連携を取りながら、その理想を実現するために全力でサポートさせていただきます。