初期費用ゼロ!のCRM直結動画配信プラットフォームで始めるEC動画。視聴から関係がスタートする!
次世代ECプラットフォーム「Arcury」を運用するアーカス・ジャパン株式会社が、CRM直結の動画配信プラットフォーム「Arcury for Live Commerce」をリリース。開発の背景や狙いを、CRM 事業本部 ITコンサルティング部 業務執行役員 河内祐樹氏、サービス開発部 山下大夢氏に聞いた。
「芸人さんに新たな舞台を」の思いが開発のきっかけ
──顧客のニーズに合う商品を的確に提案する機能を持つ「Arcury」は、CRMの理論を体現した「EMOROCO AI」を組み込んだ ECプラットフォームで、お客様に最適な商品を届けられるのが特長ですよね。その動画版がリリースされたそうですが、どういったサービスなのでしょうか。
河内 「Arcury」は弊社が提唱するe-Merchant(EM)、つまり「電子行商人」プラットフォームなのですが、「Arcury for Live Commerce」はCRM直結の新しい動画配信プラットフォームで、視聴者は配信者の動画を視聴し、動画内で紹介された商品を購入できるようになるという仕組みです。配信者は動画を配信することで売上を立てられますし、視聴者は登録情報から「見たい」と思える動画にいち早くアクセスできるようになります。
──貴社が得意とするパーソナライズドCRM(顧客関係管理)と連携することで、視聴者の「見たい」と思うものをサジェスチョン(提案)する、配信者からすると「見込み客」にダイレクトに届けられるというわけですね。
河内 そうです。e-Marchant が必要とする人に今まで以上に簡単、かつダイレクトにアクセスできることがポイントです。
そもそもこのプラットフォームは、コロナ禍で舞台に立つ機会を失い、生活にも困るお笑い芸人さんがいる一方で、ライブコマースの視聴が伸び、投げ銭で生計を立てる「ライブコマーサー」も増えてきている。そんな状況下で、お笑い芸人さんの特性を生かすことができる、何か別の舞台を用意できないかと考えたのが、開発のきっかけです。
山下 芸人さんにとっては直接配信での収益確保につながりますし、視聴者も好きな芸人さんを支えることができます。さらに、芸人さんが地方の特産品などを紹介することで、「好きな芸人さん」をきっかけとした需要の掘り起こしや地域の活性化につなげるなど、活用法はさまざまです。実際に、芸能事務所への提案も行っており、検討段階に進んでいる案件もあります。
初期費用ゼロ、固定費月額利用料のみ 使えば使うほど得をする仕組み
──顧客価値主導型 CRM「EMOROCO AI」を標準搭載していることで、通常の動画配信とは何が違ってくるのでしょう。
山下 「Arcury for Live Commerce」の背後では常に「EMOROCO AI」を動かすことで、視聴者が何を見たか、何に興味を示したか、どんな商品を購入したかなどの履歴をリアルタイムに学習することができます。その情報をもとに自動でサジェスチョンする内容を選定。トップ画面も、顧客それぞれの趣味や嗜好を反映した画面を自動で生成、表示できるんです。
──視聴者、配信者はそれぞれ利用料を払うのですか。
山下 視聴者には登録料などの費用は発生しませんし、簡単な情報を入力して登録するだけで、誰でも視聴可能です。
配信者に固定費として発生するのは、月額利用料10万円のみです。そのほかライブ配信だけの場合はコンテンツの売上の30%、商品販売の場合は売り上げの10%が、それぞれシステム利用料として発生します。その他の初期費用はゼロでスタートできるのが大きな特長です。
──この利用料には、有料コンテンツの場合なら価格設定から、商品販売における決済フォームまで含まれるということですか。
山下 はい。さらにアーカイブ機能も備えているので、リアルタイムでの視聴と、オンデマンドによる視聴とで、価格設定を変更することも可能です。
河内 視聴者は視聴中に気になった商品をカートにどんどん入れていき、視聴後にカートの中で本当に欲しいものを残して決済へと進む、という利用の仕方も可能ですね。配信者=事業者様は新たにシステムを用意しなくていいですし、しかも常に当社でシステムをアップデートしていくので、常に最新の状態で利用可能です。試験的導入を考えているライブコマース初心者から、ライブコマーサーとして活躍しているプロまで、幅広い層に活用しやすい作りになっています。
──使えば使うほどお得になりますよね。
河内 その通りです。多くのコンテンツを配信すればするほど、顧客の動向も把握できて、よりよいものへとブラッシュアップしていける。つまりリピーターを創出しやすい配信プラットフォームなんです。
視聴から広がる人とのつながりで新たなビジネスモデルを生む
──今後の展望について教えてください。
河内 まずはいろいろな人に使ってもらうことが大切だと考えています。芸人さんにとっての新たな舞台にしたいとの思いで、すでに芸能事務所へのアクションも起こしていますが、個人、個社だけでなく、例えば地域の観光振興や商店街の活性化を目的とした複数店舗によるモール型の利用も後押ししたいですね。
山下 現状のシステムでは、視聴者数はもちろん、種別や月額の売上件数や金額が一目でわかる解析レポートを提供しているのですが、今後、法人向けオプションとして、より詳細な解析レポートを提供することも検討中です。利用が広がれば、新たなニーズも出てくると思いますので、その都度、機能拡張などバージョンアップしていく計画です。
河内 今までの配信プラットフォームは、「視聴して終わり」になっているケースがほとんどだと思いますが、当社の「Arcury for Live Commerce」は「視聴したところからスタート」するものです。視聴をきっかけに、顧客とつながり、そのつながりをより強固なものにしていく、まさにCRMの概念をサービスに埋め込んだ、アーカス・ジャパンならではの唯一無二のものと言えると思います。ぜひ実際に使ってみて、その価値を実感してほしいですね。