コンビニが海外配送の窓口に! 越境ECの“壁”を突破する新配送サービス「eBay SpeedPAK Economy」始動

ECのミカタ編集部 [PR]

イーベイ・ジャパン株式会社 エコシステム&インテグレーション部 システムソリューションマネージャー 大堀貴司氏(写真左)、同社 カテゴリーマネージメント部 コレクティブルズ・カテゴリーマネージャー 市田良介氏(写真右)

オンライン・マーケットプレイス、eBayの公式物流サービス「eBay SpeedPAK(スピードパック)」に2024年7月、新たな選択肢が加わった。従来に比べて配送に時間はかかるものの、その分費用を抑えることができ、郵便局やコンビニを使った既存の配送ルートに荷物を乗せるためセラー(販売者)側の負担も少ない。越境ECの物流を変えるゲームチェンジャーとなり得る新サービス「eBay SpeedPAK Economy(エコノミー)」の特徴と仕組みについて、イーベイ・ジャパン株式会社の大堀貴司氏と市田良介氏に聞いた。

大手クーリエと連携し、日本セラーの海外配送をサポート

──まずはeBayにおける、日本のセラーから出品されるアイテムの販売概況についてお聞かせください。

イーベイ・ジャパン株式会社 カテゴリーマネージメント部 コレクティブルズ・カテゴリーマネージャー 市田良介氏(以下、市田) 円安が追い風となり、全てのカテゴリーが好調です。「日本にいながら外貨を稼ぐ」傾向が顕著で、新規セラーの数も増えています。中でもコレクティブルズカテゴリーでは、アニメグッズやトレーディングカード、ビデオゲームなどが人気です。今後もこの傾向は続くと予想され、日本のセラー様にとっては大きなチャンスが続くでしょう。

eBayにおける「2024年第2四半期(4~6月)カテゴリーランキング」の取引額TOP10(イーベイ・ジャパン株式会社「2024年 第2四半期 越境ECレポート」より)

──確かに円安は海外販売への追い風ですね。ただ、さまざまな理由から、越境ECへの挑戦を躊躇(ちゅうちょ)する事業者は少なくありません。

市田 おっしゃるとおり、越境ECには「文化」「言語」「配送」という3つの壁が存在します。国によって商習慣が違ったり、国際間輸送できない商品があったりするので大変ではありますが、前の2つは事前調査や翻訳アプリで乗り越えられるはず。問題は「配送」です。利益に直結する部分ですし、全容が見えにくいため、ここを不安視する方は多いようです。

──そのような配送面の不安・不満を解消するために、eBayの公式物流サービス「eBay SpeedPAK」があるわけですね。

イーベイ・ジャパン株式会社 エコシステム&インテグレーション部 システムソリューションマネージャー 大堀貴司氏(以下、大堀) 「eBay SpeedPAK」はOrange Connex社(以下、OC社 ※1)が提供する物流サービスで、eBayの公式物流サービスとして日本国内の全セラー向けに提供しているものです。FedExやDHLといった大手クーリエ(国際宅配便)と連携することで、法人個人を問わず1個単位の荷物をドア・ツー・ドアで1~2営業日中に配達(※2)します。利用者は最大30%の配送コストを削減(他社大手クーリエとの比較、OC社調べ)できるほか、オプショナル料金の免除や日本語での手厚いカスタマーサポートなどを受けられます。

市田 大手クーリエのサービスは個人で契約できなかったり、発送数によっては割高になったりすることがありますが、「eBay SpeedPAK」を使えば、荷物ひとつからでもそれらのエクスプレスサービスをご利用いただける点が大きなメリットです。

郵便局・コンビニを活用した新サービス「eBay SpeedPAK Economy」

──7月から新機能として「eBay SpeedPAK Economy」が追加されました。この新サービスにはどのような特徴があるのでしょうか。

大堀 ひとことで言えば、これまで「eBay SpeedPAK」で提供してきたエクスプレスサービスを必要としない方々に向けた物流サービスです。配送可能エリアは現時点で米国(アラスカ・ハワイを除く48州)のみ。所要日数は8~12営業日となりますが、その分料金を抑えました。もちろん配送は1個から可能で、特に1.5㎏以下の小さくて軽い荷物の場合、競合と比べて大きな価格メリットがあるサービスとなります。

堅調な日本セラー中で、個人のセラーも伸びていると語る大堀氏

──商品が売れてから、海外のバイヤー(購入者)の手に届くまでの流れを教えていただけますか。

大堀 従来の「eBay SpeedPAK」とは異なり、セラー様は荷物を郵便局かローソンに持ち込んでいただきます。そこで発送処理を行った後、荷物は国内にあるOC社の倉庫に集約され、航空便で米国本土に送られます。もちろんOC社の倉庫に直送いただいても構いませんが、全国にある郵便局やコンビニを活用した方が利便性は高いと思います。米国に到着した荷物は現地にあるOC社の倉庫で一時保管し、それから各バイヤー様のもとに届けられるという流れです。

市田 荷物が複数ある場合は、それぞれにOC社の配送ラベルを貼付し、大きな段ボールにまとめてください。eBayの公式配送プラットフォーム「CPaSS」にアクセスして日本郵便のQRコードを取得したら、お近くのローソンに荷物を持ち込みます。QRコードを店内の「Loppi」に読み込ませ、発送申込書を取得してレジで手続きを行ってください。郵便局の場合も流れは一緒で、取得したQRコードを「ゆうプリタッチ」(※3)にかざすか、窓口係員にお見せください。

──全国の郵便局や近隣のコンビニが発送ポイントになるというのは、セラーにとって大きなメリットですね。

市田 国内に荷物を送るのと同じ感覚で郵便局やコンビニから利用できるので、セラー様に大きな負担はありません。このサービスのリリースで、多くの方が感じていた越境ECに対するハードルをグッと下げられたと感じます。先行してご利用いただいたセラー様の評判も上々で、我々としては越境ECのゲームチェンジャーになり得るサービスだと自負しています。

「eBay SpeedPAK Economy」を利用した場合の荷物の流れ。最寄りの郵便局またはローソンで荷物を預かり、日本郵便でOrange Connexの倉庫に届ける。利用者自身で宅配便を利用し、倉庫に貨物を直送することもできる。Orange Connex倉庫営業時間:AM9:00~PM6:00(12月29日~1月3日の年末年始を除く) ※危険物、電池を含む商品の発送は不可

日本セラーと共に機能やサービスをブラッシュアップ

──「eBay SpeedPAK Economy」は、どのような方が利用すると最も効果的でしょうか。

市田 比較的安価で軽量な商品であればメリットが出やすいと思います。例えば冒頭に申し上げた海外で人気のトレーディングカードなどは、高価なエクスプレスサービスを使うよりも利益を確保しやすいでしょう。商品を自分で郵便局やコンビニに持ち込むため、発送頻度がそれほど高くない方でも、使い勝手の良いサービスです。

大堀 法人だけでなく、個人の方でも使いやすいと思います。「eBay SpeedPAK - Ship via DHL」と「eBay SpeedPAK- Ship via FedEx」は平日集荷が基本なので、発送する荷物が少ない方や平日お仕事をされている方には使いにくい面がありましたが、「eBay SpeedPAK Economy」は24時間あいているコンビニで1個口から配送が可能です。郵便局も全国津々浦々にありますし、副業で越境ECに取り組む方にもおすすめです。

──サービスが拡充したことで、より多くの方が越境ECに挑戦しやすくなりますね。

市田 そうですね。国内市場がシュリンクする中、多くの方が海外のマーケットに目を向け始めています。今は円安の恩恵も受けやすく、今後市場は間違いなく活性化していくはずです。「eBay SpeedPAK Economy」の追加で、当社の配送サービスはより強固なものになりました。我々としても国内セラー様の越境ECをより幅広く支援する体制が整ったと言えます。

市田氏は、今を「eBay SpeedPAK」のフェーズ1と捉えていると将来への展望も示唆

大堀 当社はこれまでも利用者の声を大切に、さまざまなサービスを日本にローカライズして提供して参りました。そういう意味で「eBay SpeedPAK Economy」は、日本のセラー様と一緒に作りあげたサービスだと言っても過言ではありません。当面の目標は新サービスの定着ですが、「eBay SpeedPAK」シリーズとしては、これからも価格・配送スピードのバランスと利用者ニーズを見極めながら、サービス拡充を検討して参ります。

市田 日本国内には、我々がまだ知らないレアな商品がたくさん眠っています。自分たちでは価値を見い出せなくても、ひとたび海外に持っていけば、その価値が数十倍に跳ね上がることも珍しいことではありません。「eBay SpeedPAK Economy」はリリースしたばかりのサービスですが、そうしたポテンシャルを持つ商品の販売に貢献できることにこの上ない喜びを感じますし、越境ECに挑戦する多くのセラー様の背中を押せることに、とてもわくわくしています。

※1:Orange Connex社はeBay公式の配送パートナー ※2:「eBay SpeedPAK - Ship via DHL」「eBay SpeedPAK- Ship via FedEx」の場合。通関にかかる日数は含まれない。仕向国・通関・現地での取リ扱い等の状況により、日数は変動する。提供日は月曜日~金曜日(毎営業日)。土曜サービスはリクエストに応じて一部地域で可、追加料金がかかることがある ※3:「Loppi」はローソンに設置されているマルチメディア端末。「ゆうプリタッチ」は郵便局に設置されている端末

「eBay SpeedPAK」公式サイトはこちら


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