【前編】eBay Japan、社会貢献活動「MOVE」の夏休み特別イベント 「学び体験・見学ツアー」開催レポート

ECのミカタ編集部 [PR]

2024年8月、Qoo10やMOVEを運営するeBay Japan合同会社(以下:eBay Japan)は一般社団法人若草プロジェクト(以下:若草プロジェクト)との共催で、「ネットショッピングって、どうなっているの?学び体験・見学ツアー」と題した夏休み特別イベントを実施した。同イベントは2022年5月からスタートした社会貢献活動プロジェクト「MOVE(以下:MOVE SDGs)」として初めて取り組んだ学び体験・見学企画である。
参加者はEC(オンラインショッピング)というビジネスの仕組みや仕事の役割、楽しさを学ぶとともに、物流を担う協力会社の倉庫の見学から実際に倉庫で行われている業務までを体験することでモノが届くプロセスの大切さに触れる。今回は、高校生などが参加した。

企画意図は「自己実現」のための場の提供

企画意図は「自己実現」のための場の提供

eBay Japanの社会貢献活動MOVE SDGsは、行動(MOVE)・動画(MOVIE)・最新のトレンド(MOVEMENT)・感動(MOVED)という4つのコンセプトからなるファッションアプリ「MOVE by Qoo10」のローンチに合わせて、2022年5月からスタート。これまでも「MOVE by Qoo10」で発生する返品衣料品を新品同様の状態に再生し、若草プロジェクトが運営するプラットフォーム「TsunAが~る」を通じて、困難や生きづらさを感じている少女や若い女性の手元に届け続けてきた。同プラットフォームは、全国360以上の施設・団体とつながっている。

なお、MOVE SDGsは若草プロジェクトが掲げる「つなぐ」「まなぶ」「ひろめる」という3つのコンセプトに呼応するもので、これまでは「つなぐ」を具現化する活動に注力してきた。今回の学び体験・見学ツアーは言葉の通り、そこに「まなぶ」をプラスしたいとの思いで企画されたものだ。

当初から「MOVE SDGs」に携わり、2年間にわたってこの企画を温めてきたというeBay Japan広報部長の吉田高夫氏は、その意図を表すキーワードとして、「自己実現」をあげる。

「SDGsの理念である“誰一人取り残さない”というインクルージョンにしても、その価値観の基準となっている身体的・精神的・社会的に良好な状態を指すウェルビーイングにしても、もちろん社会的な外部環境も重要ですが、最終的にそれを感じ得ることができるのは一人ひとりです。その源泉は、やはり努力または試行錯誤といった自身の関与であって、誰かに認めてもらうのではなく、自分が自分を認めてこそ、初めて達成できるのではないでしょうか? そのための1つの手段が“まなぶ”です。これを通じて自分自身の選択肢や可能性を拡げることで、“あるべき姿”を追求する自己実現の可能性が生まれます。そこで、学校などではなかなかできない体験型の“まなぶ”ができる“場”を築き、自己実現プロセスの一翼を担えればと考えました」(吉田氏)

オンラインショッピングの仕組みを「まなぶ」

オンラインショッピングの仕組みを「まなぶ」常に笑顔で語りかけるeBay Japan Seller Growth Teamの廣瀬岳氏

最初に登壇したのは、ECビジネスに参入したセラー(出品者)の育成を担当するeBay Japan Seller Growth Teamに所属し「Qoo10大学」の講師を務める廣瀬岳氏だ。

自身がeBay Japanで経験してきたカスタマーサービス、セールスサポート、そして現在のセラー育成といった仕事の役割や面白さと大変さについてエピソードを交えながら紹介した。続いて、インターネットという世界中がつながることで誕生し、進化し続けるECをバイヤー(購入者)とセラーをつなぐプラットフォームと定義し、セラーのビジネス成功によってもたらされるバイヤー側のメリットなど、互いのリレーション(関係性)について説明した。

なお、廣瀬氏は社会貢献プロジェクト「MOVE SDGs」に共感し、社内でのボランティアメンバー募集にいち早く応募し、返品商品を届ける作業にも常に参加し続けてきたという。
「社会とどうつながっているか、人に何を提供できるかということが、企業にとっての本当の価値であり、SDGsがいう持続的経営に他ならないと考えたからです。そもそもECの運営そのものが、人や社会とつながることで成り立っているので、当然といえば当然ですが、特に今回は“まなぶ”というカタチが見えない領域にチャレンジするということで、私も張り切って参加しました。高校生たちが興味津々かつ真剣な眼差しで耳を傾けてくれたのは、彼女たちがZ世代の次を担うスマホに精通する“α世代”で、自身がECの時代の真っただ中にいることを実感していたからかもしれません。彼女たちにとっては、世の中の一端に触れただけに過ぎないかもしれませんが、少しでも社会の中で生きている自分の存在価値に気付いてもらえたら幸いです」(廣瀬氏)

仕事の楽しさや喜びを共有した「Qoo10お仕事図鑑」

仕事の楽しさや喜びを共有した「Qoo10お仕事図鑑」エピソードたっぷりにマーケティングの仕事を語るモラーノ氏

続いて「Qoo10お仕事図鑑」のコーナーに登壇したのは、eBay Japan戦略マーケティング室 部長のモラーノ絢香氏だ。

モラーノ氏はブランドバリューを高め、定着・浸透させていくことをマーケティングの役割だと紹介した上で、マーケティング部門の人たちが、日頃からどのようなアンテナを張って活動しているかについて、次の3つの観点から仕事の面白さや喜びを熱く語った。

①To Who(誰のために)
②Which One(どんな品物を)
③When & Where(いつどこで発信するか)

「To Who」は当然ながら、商品やサービスを享受する消費者となる。「Qoo10」においては、メインターゲットとなる若い女性たちだ。そこでは、彼女たちの嗜好やライフスタイルを把握することが鍵を握る。そのための手法はアンケートをはじめとしていろいろ考えられるが、モラーノ氏はそればかりだけではなく、彼女たちの中に「入っていくことが大事」と説く。具体的には、彼女たちの世代のトレンドを形成している雑誌や映画・音楽に触れるのはもちろんだが、特にSNSなどを通じて彼女たちが発信している「生の声」に触れることを大切にしているという。企業人としてではなく、顧客と同じ視座に立つことで、これまで見えていなかったことが見えてくる。そうすると、共感できることが増えていき、その喜びをマーケティング活動に反映できるようになる。その結果として、人が人に寄り添うという現在の仕事に大きな喜びを感じていると語った。

この寄り添いは、「Which One」においても実践されている。特に現在はTikTokやYouTubeに代表されるように、相手の顔や表情をも知ることができる。しかも、それは都会ばかりではなく、地方や海外にまで発信され、誰もが観ることができる。それをパトロールしている中で、「お買い物と、あそぼう。」という「Qoo10」独自のコンセプト生まれ、最適な品揃えができるようになったという。要はECでは時間と場所を超越した新しいショッピングの楽しみ方が創出できるということに気が付いたのだ。それを具現化したのが、「Qoo10」でおなじみの「メガ割り」というエンターテイメント型のキャンペーン。仲間と一緒にさまざまなカテゴリの商品を爆買いができる楽しみ方を演出することで、ECに新しい文化を根付かせたかったと、モラーノ氏は熱く語った。

「When & Where」については、当然のように広大な空間の中に広告がポツンと掲示されていても、誰も気付いてはくれない。ターゲットにアテンションを促すためには、やはり適した場所とタイミングが重要になる。それが、街中を歩いている時に、突然、インスピレーションが降りてきたことがあったという。それを実施に移すための企画を練る楽しみ、そして顧客に期待感を持って迎えられた時の喜びは、まさに格別だと満面の笑顔で語った。
余韻が冷めやらぬ中、モラーノ氏は次のようなメッセージを送ってくれた。

「ファッションの歴史は、個性と自立を獲得するための歴史でもありました。いまではたくさんの選択肢があって、自分らしい装いを見つけることができるようになりました。“まなぶ”ことも同様で、視野を拡げることによって、人生の選択肢が増え、それが個性や自立を育んでいくことにつながります。それだけに今回のイベントには、“まなぶ”ってことは楽しいこと、そして自由になれることだっていうことを少しでも共有したいと思って臨みました。確かに自分探しの旅は、決して容易ではありません。ましてや生活に困っている人たちは、その第1歩を踏み出す機会にも恵まれてはいないのでしょう。今回のイベントが、本当の自分を見つけようというモチベーションにつながれば、そんなにうれしいことはありません」(モラーノ氏)

「学び体験・見学ツアー」開催レポート【後編】に続く


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