楽天アフィリエイトマッチングイベント 商品との出会いを通じ、店舗とパートナーの新たな繋がりを創出
楽天市場の出店店舗にとって重要なマーケティングツールのひとつ、「楽天アフィリエイト」。楽天グループでは2022年から、楽天市場に出店する店舗とアフィリエイトパートナーが直接出会えるオフラインイベント「アフィリエイトマッチングイベント」を開催している。そこにはどんな出会いがあり、何が生まれるのか。2024年9月21日に行われた4回目のイベントを楽天グループ担当者、参加店舗の声とともに紹介する。
パートナーにはお試しクーポンを配布、参加店舗は初回の2倍に
アフィリエイトマッチングイベントが開催されたのは、楽天グループ本社がある二子玉川の「楽天クリムゾンハウス」。会場を訪れると数えきれないほどのブースがあり、熱心なアフィリエイトパートナー(以下「パートナー」)たちの熱気であふれかえっていた。
本イベントが最初に開催されたのは2022年3月。イベントの開催について、楽天グループ 堀江弥生氏(以下、堀江氏)は「積極的にアフィリエイト活動をしている上位のパートナーから、『楽天市場は商品が多くて見つけきれない』『楽天さんから紹介してほしい』という要望が多かったことが開催のきっかけでした」と語る。
1回目のイベントの参加店舗は40店舗、パートナーは75名。そこから徐々に増えていき、今回4回目の参加店舗は2倍近い72店舗、来場したパートナーは400名以上にのぼる。まずは、アフィリエイトと相性のよいファッションジャンルに絞り開催していたが、新しい可能性を模索し、回を重ねるごとにジャンルを拡大しているという。
一番の魅力は“熱意”の伝達
楽天によると、実店舗を持たない店舗にとって本イベントは、自社商品を実際に触れ、深く知ってもらえるだけでなく、パートナーの生の声から商品開発のヒントをもらえることも多いという。パートナーは特別価格で気になる商品を購入できるだけでなく、実際に店舗に出会って商品への熱意を受け取ることによって、自分が発信する際も熱意を乗せて届けることができ、商品のおすすめポイントも書きやすくなる。
「現在、積極的に告知はしていないが、今後はもう少しオープンにして、『このイベントに参加するためにアフィリエイトを頑張りたい』と思ってくださるパートナー様を増やしていきたいです」(堀江氏)
「アフィリエイターは女性が多い傾向にあることからイベント参加店舗のうち、現状はメンズファッションの参加店舗がいません。ご夫婦で来場される方も多いので、今後はメンズファッションの店舗様にも参加いただきたいと思っています」(楽天グループ 齊田美和氏)
愛用者の生の声が従業員のモチベーションアップに
■参加するごとに、ネットでの検索数が増加(for/c フォーシー)
第1回から参加している店舗は、同イベントの進化をどのように見ているのか。アパレルブランド「for/c (フォーシー)」を運営するクロスプラス株式会社の佐野祐介氏は、「1回目の時は誰もが手探りの状態で、天候も悪かったせいか正直、『あんまり人がいないイベントだな』という印象でした」と振り返る。しかし回を追うごとに来場者が増え、イベントもブラッシュアップされてきたという。
「1回目は1店舗で出品できるのは10品番だけでしたが、次第にブースが広くなり今回は20品番まで出品できて、ブースの中に入ってもらって紹介できる形になりました」(佐野氏)
同ブランドは店舗を持たないD2Cのため、本イベントは、愛用者の生の声を聞ける貴重な機会であることを痛感しているという。SNSで紹介してもらえる機会が増えているため、1回目の参加時から回を追うごとに、ネットで検索される数が飛躍的に増えていて、同イベントの効果を実感しているようだ。
■イベント参加は、社内スタッフのモチベーションアップにも(ALLNA ORGANIC)
ヘアケア商品の開発・販売をしているイルミルド株式会社は、今回が初参加。
「ALLNA ORGANIC(オルナオーガニック)という主力ブランドは多くのインフルエンサーに知っていただいていますが、Q+(クオリタス)という新ブランドも知っていただきたいと考え、こちらのイベントに取り組むことにしました。正直、こんなに来場者が多いとは予想していなかったので、驚いています」(イルミルド株式会社 神田真伴氏)
楽天のアフィリエイターイベントへの参加は初挑戦のため、ブースの設営に関しては、最近、定期的に取り組んでいるポップアップショップの経験がとても役立ったという。ブースに立ち、既存ブランドと新ブランドの違いを説明したり、「私の髪に合うのはどっち?」という質問に答えたりしているのは、普段はユーザーとコミュニケーションを持つ機会のない、開発担当スタッフ。「愛用しているというお声をたくさんいただいて、社内スタッフのモチベーションアップにもつながっています」(神田氏)
■実際に試飲してもらえるのがオフラインイベントの強み(mariness)
YouTubeチャンネル登録者数400万人以上を超える宅トレクリエイターの竹脇まりな氏との協働で宅トレ商品を開発・販売しているP2C Studio株式会社も、今回が初参加。
「さまざまな形でイベントに参加していますが、今回のように実際の販売力のあるアフィリエイターさんとオフラインで触れあえるのは初の取り組みです」(P2C Studio株式会社 鈴木駿平氏)。
多くのパートナーを集めていたのが、累計販売数85万個(※2024年2月29日時点)を突破したマリネスプロテインの試飲。「楽天さんのイベントということで、弊社の商品への認知度が高いのに加え、今年の4月にリニューアルした新商品を実際に飲んでみたかったという方が多く、オフラインイベントならではの良さを感じました。また妊娠中も飲めるのか、などの質問も多く、ママトレーナーが監修している強みも知っていただけました」(P2C Studio株式会社 多賀紗衣里氏)
楽天グループは、「イノベーションを通じて、 人々と社会をエンパワーメントする」ことをミッションとしている。店舗とパートナーがお互いにパワーを与え合う今回のイベントは、まさに楽天らしい、楽天ならではのイベントだと感じた。