19万人来場、ギフトECを加速させる最大級イベント

ECのミカタ編集部

「第79回東京インターナショナルギフトショー」が東京ビックサイトで三日間開催された
運営会社である株式会社ビジネスガイドに独占インタビュー
国内初「ギフト特化型」イベントを開催した会社が語るギフトとは……

日本のおもてなしの魅力の全て

日本のおもてなしの魅力の全て

株式会社ビジネスガイド社が主催の「第79回東京インターナショナルギフトショー」が2月4日から2月6日の3日間、東京ビックサイトにて開催された。
同イベントは、毎回日本人のあらゆるライフスタイルに合わせてテーマを決め、衣食住の様々な商品が集まるギフトショーである。今回のテーマは「ビジット•ギフトショー! 日本のおもてなしの魅力の全てを体験」。出品アイテムの幅広さは同様のイベントにおいても日本一となっており、流通バイヤーにとっては欠かせない見本市として知られている。「明日の売れる新製品」「最新のデザイントレンド」を求め有力なバイヤーが商談に訪れるギフトショーは、専門性の高い45のフェアで構成されている。単一の業界展示会ではなしえないであろう、業種の垣根を超えた新たな出会いが望める場所となっている。

一日で全て回りきるのは不可能な数の出店社ブースでは、活気溢れる展示が行われている。商談ブースはどこも満員に近い状況であり、その場で交わされる実取引に非常に期待できる空間であった。
いくつかの出店企業にお話を伺うと、来場者にはEC事業者も多く見受けられるとのこと。カテゴリに縛られない幅広いジャンルの出店企業ブースを回り、自社での商品企画に様々な刺激を受ける事ができたのではないだろうか。

今回、同イベントを運営する株式会社ビジネスガイド社の、インターナショナルギフトショー事務局に独占インタビューを行った。国内で初めてギフト特化の展示会を開催した同社が見据える「ギフト業界」に迫る。

進化し続けるギフトショーは明日の市場を創造します

ーーイベント3日間を通して、現状(インタビュー時は最終日6日夕方)での感触はどのようなものですか

○まず人数的な面では、今回二日目に天候が崩れるという予報だったため、私共でも集客の見込みに影響が出ないか心配していたのですが、幸いなことに天候も保ちましたので。ほぼいつも通りのご来場社様にお越しいただけたかと思います。
肝心の満足度についてですが、来場者様のご意見伺ったところでは非常に良いご商談をされてる方が多いようで、弊社としても嬉しく感じております。来場者様の多くには、売るための「キッカケ」を探されてる方の割合が高く、その中で今回の「おもてなし」や「お土産」というテーマが響いたみたいです。テーマが商品を想像しやすいものだったので、来ていただけた事業者様やバイヤー様の期待には応えられたかと思っております。

ーー全部で何社くらいが出店されていたのでしょうか

○出店社数としては、2400社以上にご出店いただきました。

ーーその中でも特に盛り上がっていたり、賑わっていた印象のコーナーは?

○今回、ディズニーEXPOが同時開催でしたので、ディズニーさんのキャラクターをフックにして、日本独自のキャラクターにも人気が集まっていた印象を受けます。サンエックスさんや円谷プロさんのウルトラマンなど、キャラクター関係の部分が特に良かったと感じております。お問い合わせも多く人気も高かったです。

ーー「おもてなし」というテーマを掲げてらっしゃいましたが、その中には外国人の方を意識してらっしゃったのですか?

○もちろんそうです。私共の会社が浅草にあり、海外からのお客様は最近増えてきているということを感じております。これはマーケットとしても大きいものだと、毎日のように感じておりますので。何かしら施策を考え、打ち出しを工夫してそういった海外のお客様も取り込んでいかなければならない。そうしないと業界から置いていかれてしまうかもしれない、ということを訴えたかった部分もあります。

ーー次回で80回目の開催ですが、記念すべき80回目に向けての意気込みなどはございますか

○商品やブースがたくさんあればあるほど、それに比例しご来場者様も多くなり、たくさんの商売が成立すればマーケットが回っていく。……という現実は分かっているのですが、ビックサイトのキャパの問題がありますので、これ以上「数」の面で大きくしていくことは現実的ではない。人数面や出店社数の面ではマックスまで努力させていただいているので。ではどうするかというと、ギフトショーの中身部分を整理していきます。導線作りなどでバイヤー様にとって見やすくしたり、旬なマーケットの動きに合わせた展開を行うなど、中身を編集することでより快適なユーザーエクスペリエンスを提供し、良い商談環境を作っていただけるように努めていきたいです。2020年のオリンピックは全ての国内市場を活性化させる起爆剤になる。その波に乗り、日本のギフトマーケットをもっともっと活性化していきたいという点を打ち出していきたいと思っています。

ーーテクノロジーの発達などで従来では考えられなかったギフトが登場したりしますが、そういった業界の中で貴社の今後の立ち位置としてどのようなことをお考えですか

○「ギフト」と名前が付く展示会を日本で始めてやった企業としては、ギフトの本質にこだわっていきたいです。例えば、鉛筆1本でも心を込めて人に贈れば「ギフト」ですよね。テクノロジーに合わせた商材というよりも、人の気持ちが反映され付加価値となる商材など、贈る人の心を感じられる商品を増やしていきたいと思います。もちろんテクノロジーの発達に遅れないことも大事です。ですが、気持ちとか思いというギフトの本質部分を見失わないようにしなくてはいけない。そういう「本質」が集まるイベント運営を心がけていこうと思っております。
先ほども申しましたが、オリンピックを控えた昨今、海外のお客様が日本や日本人の心を感じることができるイベントの運営といいますか。今回のテーマにも通じる、おもてなしの心をギフトにどれだけ乗せていけるかを考え続けていきたいです。

記念すべき80回目に向けて

記念すべき80回目に向けて

ECにおけるギフト商材の強さは、様々なギフトショップが日々オープンしていることからも根強いことがうかがえる。今回のイベントにも、多数のEC事業者が仕入れ先選定の目的で足を運んでいた。

ちなみに、第79回の総来場者数は193,860人であった。
過去の総来場者数を振り返ると、第76回が190,104名、第77回が196,378名、第78回が190,269名と推移している。
アニバーサリーの80回目でどのような変化があるか、こちらも楽しみである。

良質な商材を可能な限り安価で仕入れることが、より良いサービスを消費者に提供する第一歩である。ジャンルの垣根を超えた出典企業の集まるギフトショーでは、今までになかった出会いに期待できるだろう。良い仕入れ先を求めている事業者は、記念すべき80回目の次回ギフトショーに足を運んでみてはいかがだろうか。


取材/写真/文:島名タスク


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