時代に即したCRMの導入と、長年培った力強いサポートでCRMの第一歩
時代の移り変わりにあわせて、CRMも変化する。その変化に対し、自らの「顧客の見える化」を実践し、店舗側がそのデータをもとに時代に即したアクションへと繋げる。それも自分たちの規模感で無理なく段階的にできる。こうした新しいCRM戦略の実践を支援している、株式会社プラスアルファ・コンサルティング取締役 鈴村賢治氏に取材を敢行した。
マーケティングにおけるコミュニケーションチャネルの多様化
通販企業がCRMをする上で、市場環境や技術トレンドの変化についての理解は重要です。たとえば、マーケティング施策を検討するためのインプット情報と、アウトプットするチャネルが拡大していることがあげられます。弊社がお付き合いしているお客様は、従来の顧客データ・購買データ、メールの反応等に加え、アクセスログなどあらゆるデータを駆使しています。今までは既存の顧客をどのようにリピーターに育てるかというのがCRMのメインだったのですが、もう一つその前段階のいわゆる流入経路の分析、どの流入経路から入ってきたお客さんが、特にLTVが高いのか等、流入から継続というところまで「カスタマーリングス」を通じて、一気通貫で支援しています。
また、コミュニケーションのチャネルにおいても、時代の流れに合わせて、様々な手段の実行が「カスタマーリングス」から可能になりました。これまでのメールやDMリストの出力だけでなく、ディスプレイ広告との連携、つまりDMPの活用であったり、SMS(ショートメッセージサービス)でメッセージを出せるようになったり、LINEビジネスコネクトとの連携も可能となりました。例えば、DMP連携ではYahoo!DMPとサイバーエージェント社のライトセグメントと連携をしています。これにより、特定のセグメントに対してディスプレイの広告の表示ができるようになります。例えば、単品リピート型の通販であれば、サンプル商品を買った人へのステップメールだけでなく、ヤフーでネットサーフィンをしている時にさりげなく、本品のキャンペーンのバナーを出すことも可能です。
インプット情報の拡大に関連して「カスタマーリングス」が機能強化したのは?
インプット情報の拡大において「カスタマーリングス」が最近機能強化したところの一つはアクセスログの収集ができるようになったという点です。つまり新規顧客の流入の分析であり、広告の評価です。各種バナーやオーガニック検索など、どの流入チャネルからのLTVが最大なのかという分析ができます。技術的には、カスタマーリングスの独自タグをお客様のサイトに組み込んでいただくだけで、顧客がどのページを見てどういう導線で何の商品を買ってもらったのかということが、顧客と紐づけて管理・活用ができるようになります。
そして、マーケティング施策の精度を高めていくために我々が力を入れているのが「顧客の見える化」、つまりデータ分析です。ここでは代表的な分析軸を4つご紹介します。
まず「①初回購入分析」です。どの流入チャネルからお客さんが買ってくれているのかを把握し、今後の広告プランに生かすという分析です。2つめは「②引き上げ分析」。1回買ってくれたお客さんが2回目も買ってもらうということがすごく重要で、あらゆる通販企業が施策を実施していますが、その成果をモニタリングしたり、次施策を検討するために行う分析です。そして「③継続率(LTV)分析」。これは2回目買ってくれた人が、3、4、5回目と、継続的に購入いただくために初回購入月や購入チャネルなどからLTVを把握し打ち手を考えていくために使う分析です。4つ目は「④ランク分析」で、初回や継続は関係なくRFMなどで顧客を把握する分析です。
このような分析軸に加え、その分析結果を活用しやすいようにグラフやマップ、集計表といったアウトプットをダッシュボードに登録しておくことも出来るようにしました。これによりボタン一つでレポート出力したり、webで簡単に共有することができます。実は、このレポートを出す作業に非常に多くの時間をかけている企業が多く、できるだけ作業を短縮することで、結果を読み取りアイデアを発想する部分に時間を割いて欲しいと考えています。
具体的な活用例としては、「②引き上げ分析」を活用して「1ヶ月たって買ってくれた人は何人。3ヶ月たって買ってくれた人は何人」といった、<何ヶ月くらいキャンペーンをやってお客さんを追いかけていくと引き上がるのか?>というものを分析されていました。キャンペーンは3ヶ月まで追うのが有効なのか?半年までが有効なのか?これがわかると広告費の最適化ができます。この半年が勝負だと思ったら、半年以内に購入された方に広告を投下するんです。7ヶ月目や8ヶ月目に広告投下してもお客さんが引き上がらないのであれば、その広告はやめたほうがいい。施策の評価と何ヶ月くらいまでが有効なのかというのが両方見えるというのが「引き上げ分析」なのです。
分析からすぐアクションに繋げられるのが「カスタマーリングス」最大の長所
こうした分析機能は他のツールでも実現できます。では「カスタマーリングス」が最も違うのは何かというと、アクションのための分析であると考えている点です。実は集計表にはいろんな数字が出てきますが、そのすべてがクリックでき、クリックすると顧客のリストが出てきます。例えばその人たちにメールを送るとか、そこから出力してDMを送るとか、SMSを送信するとか、分析の流れの中でアクションまで途切れることなく実行できるという点が一番こだわっているポイントです。
競争の激しい通販業界において、効果的なマーケティングを行いLTVを最大化するためには分析機能が必要です。ただし分析出来るだけでは不十分で、その結果からすぐアクションが実行でき検証までできる。すなわち、PDCAサイクルを高速回転させる事が重要になるのです。「カスタマーリングス」は時代に合わせ、常に進化を続けることで、あらゆる悩みを抱える店舗にとっても、必ずお役に立てるものだと自信を持ってお勧めしたいと思っています。
<カスタマーリングス3つの特徴>
1. あらゆるインプット情報とマーケティングチャネルに対応。
2. 新規からリピートまでカバーする豊富な分析機能を搭載。
3. 分析結果をマーケティングアクションにつなげるシームレスな連携。
<ECのミカタ通信 2015AUTUMN vol.10より抜粋>