【イーベイ・ジャパン】Shopifyとの関係強化で日本からの越境ECをバックアップ

eBay Japan合同会社

日本企業の越境EC支援を行うイーベイ・ジャパンが、カナダ発のECプラットフォーム「Shopify」のカンファレンス「Shopify Post-Unite Japan 2019」にパートナーとして登壇した。世界ではどのような日本の商品が求められているのか?eBayのプレゼンテーションからレポートするとともに、関係を強化しているイーベイ・ジャパンとShopify両社の連携についても紹介する。

Shopifyとの連携をグローバルで強化

プレゼンテーションに先立ち、Shopifyとの連携についてeBay米国本社から来日した、Category ManagerのSHIMPEI SUZUKI氏に話を聞くことができた。

eBay Inc. Category Manager SHIMPEI SUZUKI氏(左)
イーベイ・ジャパン株式会社 ビジネス開発部部長 岡田朋子氏(右)

SHIMPEI氏は今回の来日について「eBayとShopifyは連携しており、Shopifyを利用して商品をebay.comでも販売できます。アメリカではこの協業はとても成功していますが、もっとグローバルにしていきたい。日本ではどうしたら成功するのか?どうやって日本のセラー(店舗、ブランド)を、アメリカのユーザーベースにおいてアクセスをあげてあげるか?アドバイスを行うためにここに来ました。」と話す。

また、日本の市場について、「日本の商品はユニークで品質が高いものが多い。例えばコレクタブルのカテゴリーではサンリオ、アパレルではBAPEなどがアメリカで人気が高く需要も大きい。そういった日本のプロダクトを探し、パートナーとしてeBayやShopifyからも出店してもらいたい。バイヤー(買い手)もユニークな日本のプロダクトが好きな人は自然とeBayに集まってくる。」と話し、「日本市場にはいろいろな可能性がある。今回来場されている皆様のビジネスにどうお手伝いができるか?アメリカでどういうパートナーシップをやっていて、何が上手くいっているか?コラボレーションのアイデアなども是非話したい。」と意気込んだ。

世界中で人気の日本商品。各国の売れ筋カテゴリーは?

今回、イーベイ・ジャパンは「Shopify Post-Unite Japan 2019」のメインステージにおいて、ビジネス開発部部長である岡田朋子氏が「海外各国のEC市場動向及び、日本から各国に向けた越境ECにおける販売トレンドについて」のテーマでプレゼンテーションを行った。

まずeBayの概況および世界各国のEC、越境ECの現状について説明があった。岡田氏は「越境ECという言葉は根付いてきてはいるが、日本では“難しい”“危険が多い”と感じる人が多くまだまだ抵抗がある。消費者としても日本から海外でものを買っている人は圧倒的に少なく、決済の電子化も6%強と先進国の中では非常に低い。」と日本人のコンサバな性格が越境ECのハードルになっていると話した。

次に、eBayにおいて世界で売れている日本からの商品カテゴリーについて説明があった。

第一は、世界中で知られているハイブランドの中古商材。

日本は世界の中でも中古市場が成熟しており、偽物に対する取り組みが徹底されているため、中古商材でも偽物がない。もし何かトラブルがあっても必ず丁寧に対応してくれるという日本人の高いサービス性が評価されているのが理由で、eBayの日本からの売上の6割が中古商品だそうだ。

第二にあげられたのが、日本の有名メーカーの商品だ。例えばアメリカで乗られている車は4台に1台が日本車で、車検が無いアメリカではカーパーツも需要が高い。またカメラも人気で、年収の高い層が本体だけでなくフレーム、レンズなども複数購入し、かつ同じ商品であってもメイドインジャパンを好む傾向がある。そのほか釣り具(高級リールや竿)、ゴルフクラブなども日本メーカーのブランドものの人気が高いそうだ。

そして第三には日本のカルチャーに基づいたもので今年は突出した伸び率を示しているとのこと。鎧、刀、鍔、盆栽の器や伝統工芸など歴史に関連したものに加えて、いわゆるオタクカルチャーもフィギュア、ゲームを中心に伸びている。ゲームは特に意外なのが現行の最新ゲームより、例えばファミコン、ネオジオといったレトロなコンソールゲームやソフトが人気だそうだ。

また、各国ごとの日本からの売れ筋商品についても説明された。アメリカではアクセサリー(オメガの時計、ヴィトンのバッグのような高級ブランド)、アパレル(シュプリームなどストリートファッション、ほかヨージヤマモト、コムデギャルソンといったブランド)、おもちゃ(トレーディングカードやamiibo)が人気のほか、アンチエイジング商品が「日本製品は安全性が高い」という認識があるようで伸びている。

イギリスではアパレル、アクセサリー、おもちゃはアメリカと同様のものが売れているが、釣り具が驚異的な伸びを示しており、ドイツでは日本の日焼け止めが使いやすく安価で人気なほか、はさみ、フリクション、クレヨン、練り消しなど文房具が現地のアーティストを中心に人気を集めているなど国ごとに細かい特色が出ている。

また面白いのがタイや台湾だ。両国とも日本に関して理解がある人々が多い国だが、特に富裕層を中心に高級品をたくさん購入しており、平均購入単価が高い。特にタイは多額の関税がかかるにもかかわらず、あえて日本から買いたいと思っている層が多いとのことだ。

岡田氏は、「世界中にはあらゆるコレクター、あらゆる日本のファンの方がいるため、日本では価値が無くなったと思うものが、海外では希少価値が高くて評価を受けていたりする。」「各国の事情が違うので国ごとに成長戦略、事業戦略を立てて展開するのが越境EC成功のポイントになる。」と説明した。

SHIMPEI氏の話や、岡田氏のプレゼンテーションを通じて感じたのは、日本からの商品はユニークで品質が高く、海外で評価が高いこと、そして国によって関心が違い、売れる商品のカテゴリーも多岐にわたることだ。

日本企業の越境ECを支援するイーベイ・ジャパンは、そのような海外のニーズに対応すべくShopifyとの連携を強化するなど、越境ECを始めやすい環境の整備を進めている。


著者

eBay Japan合同会社 (eBay Japan G.K.)

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