ヘッドレスコマースとは?
弊社で提供しているEC-Connect+はヘッドレスコマースを採用しています。
一口にヘッドレスコマースと言っても、具体的にどういったものなのかは想像がつきにくいこともあると思います。
今回はそういったことやなぜ採用したのかというところを紹介させていただきます。
提供背景
従来のECサイト構成では、フロントエンドとバックエンドが一体化しており、バックエンドをアップデートするとフロント側のアップデートも必要でした。
そのためユーザーの行動分析を行い、SXOの観点からフロントエンドのUIを最適化しようとしてもバックエンドとの依存関係からスピードが失われ、思ったようにPDCAを回すことが困難になってしまいます。
またフロントエンドのカスタマイズがバックエンドにマイナスの影響を与えたり、開発コストが肥大化するといったことや顧客に向けた施策をなかなか実施することができないという状況に陥ってしまいます。
弊社ではこういった課題を解決するために、ヘッドレスコマースを採用しました。
ここで補足にはなりますが、ヘッドレスコマースの説明をする上で重要な言葉についてこの後も多く登場するので記述しておきます。
フロントエンド:ECサイトの見た目。ユーザーインターフェース(UI)のこと。
バックエンド:ECサイトの内部のシステム。決済、在庫、配送システムなどのこと。
API:外部公開されているソフトウェアやアプリケーションなどの一部の機能を共有できるようにしてくれるもの。
サービスの特徴
ヘッドレスコマースとは、フロントエンドとバックエンドを切り離してAPIで接続する仕組みです。そのためフロントの自由度は非常に高く、課題やニーズに合わせたECサイトを構築することができます。
バックエンドやプラットフォームに依存しないため、フロント部分の開発に注力することができUIを改善しやすい点や、APIを利用することで幅広いチャネルに展開し、ユーザーとの接点を増やすことができるという点などが利点として挙げられます。
従来のECサイト構成から移行する場合には、時間や費用が掛かってしまう点や、API連携への技術的な理解が必要な点から国内では普及しづらいと考えられています。
弊社ではフロントエンドの修正をお客様が、バックエンド側での修正を弊社が行うといったように完全に作業の切り分けを行うことで、UIの改善をよりスピーディに行うことができるような体制作りをしております。
メリット
①システムに依存せず、UIを最適化できる
バックエンドやプラットフォームに依存しないため、フロント部分の開発に注力することができUIを改善しやすいです。
従来のECサイトでは、フロントエンドの微細な調整であっても、バックエンド側のシステムの改修が必要になり、すぐに調整を反映させることができませんでした。
また、改修内容によってはシステムの制約などにより、適用できないといった問題もありましたが、ヘッドレスコマースではシステムに依存しないため、
フロントエンドの調整を迅速に反映させることが可能となります。
②ECサイト開発の効率化
「バックエンドの開発は外注し、フロントエンドの開発は自社で行いたい」という事業者様も多く、従来のECサイトではバックエンドの開発が完了してから、フロントエンドの開発を行うため、かなりの時間を要していました。
ヘッドレスコマースでは分けて開発を行うことができるため、バックエンドの開発を待つ必要がなく開発にかかる時間を削減することができます。
バックエンドの開発を外注し、自社エンジニアは売り上げにつながるフロントエンドの開発に注力することで、移り変わりの激しいトレンドに対し柔軟な対応が可能となります。
③幅広いチャネル展開
アプリ、スマートスピーカー、スマートウォッチ、SNSなど、現代の生活様式に合わせた様々な接点を意識したサイト作りを行う必要があります。
こういった幅広いチャネルへの展開は、既存のECシステムが対応可能かを考え、システム構築を行わなければなりませんでした。
しかし、ヘッドレスコマースでは、APIを活用し従来よりも簡単に適用することができます。
デメリット・課題
①従来のECサイトから移行する際に、多くの時間や費用が掛かる
ヘッドレスコマースを導入する際には、APIとの連携が必要不可欠となります。
従来のECサイトをフロントエンドとバックエンドに切り分け、APIとの連携に対応させる必要があるため開発工数が膨らみます。
また、従来通りのサイト運営ができるように細かな検証を行う必要があるため、こういった部分でも工数がかさみ、時間と費用が多くかかってしまいます。
②幅広い技術知見が必要
ヘッドレスコマースでのECサイト運用の成功には、フロント開発で適切なユーザー体験を提供する必要があります。
こういったフロント開発にはWebマーケティングのノウハウが必要ですが、日本企業の多くはWebマーケティングを苦手としており、ノウハウも少ない傾向にあります。
Webマーケティングでの独自の成功体験により、ノウハウを持った人材が必要不可欠となります。