小ロットEC物流の進化と今後の展望:コスト削減と効率化を実現する新しい物流ソリューション
多くの中小企業や個人事業主は、小ロットの物流委託に対して「依頼しづらい」「コストパフォーマンスが悪い」といった印象を持っていることがあります。
実際に、従来は上記のようなニーズに適したプランを提供している物流委託会社は少なく、多くの企業が効率的な物流運営を目指しても、適切なサービスやプランを見つけるのが難しい状況でした。
しかし、近年ではスタートアップ企業や副業でのECサイトの開設が増えてきたこともあり、小ロット向けのプランを提供する物流委託会社も増加しています。
今回は、そんな近年のEC業界の背景や、物流業界ソリューションまでを掘り下げてお話しします。
最新の物流機器や、今後さらにメジャーになってくる小ロット向けの料金プランなどもご紹介しますのでぜひ最後までご覧ください。
近年増加している少量配送のEC販売の背景
昨今、インターネットの発展、新型コロナウイルスの影響によるロックダウンがあり、EC物流の需要が急激に高まりました。
特に若年層は、10代の頃からネットショッピングに親しみ、日常の一部として楽しんでいます。
また、経産省のスタートアップ支援策などの後押しもあり、起業や副業として小規模からでもECサイトを始めるケースが増えてきています。
若年層はSNSやデジタルツールに慣れており、低コストで手軽に始められることも選択されやすい要因の一つです。
さらには中高年層も、近年の物価高の影響もあり、生活の質を向上させたり、副収入を得ることを目的として、ECサイトを立ち上げるケースが増加しています。
扱う商品としては、ファッションアイテムやハンドメイド作品、趣味関連の商品など、個人の趣味や特技を活かしたものが中心となっています。
このように、インターネットを通じて商品を販売するスタイルは、年齢に関係なく新たな可能性を広げており、多くの方にとって魅力的な選択肢となっています。
ECサイトの開設も低コストでスタートできるので、販売者側になることへのハードルが低くなったことも大きな要因といえるでしょう。
小ロット物流でROIが上がりにくい理由
小規模でのビジネススタートが容易になった反面『小規模×多数の物流業務をどう行うか?』が明確な課題として顕在化しています。
課題は主に以下の項目が多く、物流委託業者や配送業者との連携による効率的な物流管理やコスト削減はいまだ重要な課題です。
・固定費用の割合が高くなる。
小ロットの場合、必要な品質を維持する為の管理費及び、梱包資材や配送手配などの固定コストが相対的に高くなるため、 受注に対してかかる単価が上昇する傾向にあります。
BtoCの物流コスト比率は年々下降傾向にあり10%~15%をターゲットとする場面が多いものの、固定費比率の上昇はそれを阻害する強い要因となります。
・配送業者の料金体系
配送業者は、少量・小口での配送契約に対して高い料金を設定している場合が多くみられます。
特に、宅配便の料金は荷物の重量やサイズ、距離に応じて変動しやすいため、コストがかさみやすく、また、多くの配送業者は、最低料金や最低ロット数を設定しているため、小ロットでの配送契約の場合コストが割高になりやす傾向があります。
・作業効率の問題
小ロットの梱包やピッキング作業は、作業時間や人件費が割高になりやすいものの、EC物流の委託先として検討される3PL倉庫においては未だに自動化率21%に留まるというデータもみられます。
自動化や効率化の技術が十分に進んでいなかった時代背景も影響しており、
荷主企業での自社物流自動化との格差は大きいままです。この様に、小ロット荷役に対する自動化は物流業界自体の課題でもあります。
少量配送に適した新しい物流プランの登場
近年では、小規模事業者や少量の委託を希望する方々でも気軽に利用できるシェアリング物流やクラウド型物流サービス、フルフィルメントサービスなど、規模に応じた柔軟な物流ソリューションが登場しています。
特に、配送の最適化や在庫管理の自動化、省人化のために自動倉庫システムを用いるなどの技術導入も進んでおります。イー・ロジットでは自動倉庫システム「RENATUS」を導入し、自動化を進めております。上記のグラフのように、イー・ロジットではこの自動倉庫システムを活用することで固定費を削減しながらも必要な品質を維持する事ができます。
EC業界では、競争環境の変化と顧客ニーズの多様化により、迅速な配送や柔軟な対応が求められるため、外部委託の選択肢が増えています。
倉庫事業者の様々なサービスを利用し、小規模EC事業者でも大手と同レベルのサービスを提供できる環境も整いつつあります。
また、物流業務(入荷・在庫管理・出荷)のアウトソーシングにより、EC事業者は本来のショップ運営(計画・企画・販売)に専念・集中できるため、結果として売り上げの拡大につながります。
EC事業者は、物流管理の負担を軽減しコア業務に集中することで、ビジネスの成長を加速させる重要性がより顕著になってくるでしょう。
まとめ
近年、インターネットや新型コロナウイルスの影響でEC物流の需要が急増しました。
幅広い年齢層の方が、低コストかつ手軽に始められるECサイトを副業や趣味として展開し、EC市場の新たな担い手となっています。
一方、小ロット配送のコストは従来、固定費や配送料金の高さが課題でしたが、自動倉庫システムを使用したプランやクラウド型サービスの登場で、気軽に利用できる選択肢が増えています。
これにより、少規模の事業者も効率的にビジネスを展開しやすくなりました。
今後も、物流の進化とともに、小規模事業者のEC展開はさらに拡大する見込みです。
イー・ロジットは、これからもより多くのEC事業者様が効率的にECビジネスを展開できるようサービスを提供していきます。
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株式会社イー・ロジット