【第二回】軽減税率導入でEC店舗が取るべき対応まとめ
消費税率10%への引き上げに伴い、わが国でも低所得者層保護のために軽減税率が導入されることになりました。
本コラムではEC事業者が知っておくべき軽減税率のイロハを、全三回にわたってお届けします。軽減税率に対応する必要のあるEC事業者の皆さんは是非参考になさってください。
【第一回】EC店舗へ。今から知らないとマズイ軽減税率
(https://ecnomikata.com/column/10697/)
【第二回】軽減税率導入でEC店舗が取るべき対応まとめ
【第三回】軽減税率導入は意外に近い?準備を怠らずに
(https://www.ecnomikata.com/column/10699/)
1.軽減税率とEC
軽減税率の概要については【第一回】今から知っておきたい軽減税率 で触れたとおりです。では、軽減税率が導入されるとEC事業者にはどういった影響があるのでしょうか。影響の有無について、取り扱い品目ごとに見てみましょう。
日本で軽減税率が適用された際には、食料品や新聞(定期購読契約)などの「生活必需品」が対象となるのですが、それらを販売している全てのECショップで「軽減税率対応」が必要なのでしょうか。
■軽減税率対象品目「のみ」を販売しているECショップ
例)オンラインの精肉/鮮魚販売・宅配野菜販売・パン屋など
軽減税率対象品目のみを販売している店舗は特に影響を受けません。軽減税率帯商品目の税率は8%なので、現行の消費税率(8%)のまま販売を継続することができます。
■軽減税率対象品目と対象外品目の「両方」を販売しているECショップ
例)アパレルや服飾雑貨と合わせて食品も販売するライフスタイル提案型ECショップや、Amazonをはじめとする多品目を扱うモールなど
必ず軽減税率対応を行う必要があります。複数税率に対応したカート機能をもつシステムに変更を行いましょう。軽減税率に対応したカート機能については、2.軽減税率対応カートとは で後述します。
■軽減税率対象外品目の商品だけを販売しているECショップ
一般的なアパレルショップや雑貨販売など、対象外品目のみを販売しているお店は、当然軽減税率に対応する必要はありません。もちろん、消費税率の変更には対応する必要があります。
2.軽減税率対応済ECカートとは
ネットショップ構築システムを利用して、軽減税率対象品目を販売するECショップを運営している場合、自分の利用しているシステムが軽減税率に対応可能かどうか、あらかじめ調べておく必要があります。商品の登録時に税率(8%か10%か)を選択できたり、すでに登録されている商品を一括で税率変更できるものが便利でしょう。
今のところ、GMOメイクショップ株式会社が提供している「MakeShop」や株式会社ロックオンが提供している「EC-CUBEの2系」、株式会社ecbeingが提供している「ecbeing」などといったネットショップ構築システムは、軽減税率に対応可能なようです。詳しくは各サービスに問い合わせてください。
今回は軽減税率がEC事業者に与える影響について解説しました。次回は軽減税率の導入に向けてEC事業者が準備すべきことについて、ネットショップ構築システムを提供している企業のアドバイスも交えてご説明いたします。