【第1回】 越境ECを成功させる国際物流業者の選び方-フェデックスが語る国際物流のキホン
はじめまして。フェデックス ストラテジックセールスチームの長田(おさだ)直樹と申します。私のチームは、越境ECを含むオムニチャネル販売を行っているお客様を専門に担当させて頂いております。
弊社は国際航空貨物を専門に扱う輸送会社で、世界220を超える国と地域への発送をお手伝いしております。世界中に自社ネットワークを持ち集荷・通関・配送まで自社一貫体制で国際貨物輸送サービスを提供できるフェデックスだからこそお話しできる国際発送のノウハウを、海外販売を計画されている皆様と共有できたらと思い、この度、連載をスタートさせて頂く運びとなりました。
この連載をご覧になり、越境ECの国際輸送に関するご相談などがおありでしたら、是非お気軽に下記お問い合わせ先よりお声掛けください。
【お問い合せ先】EC-sales-JP@fedex.com
【お客様事例】http://www.fedex.com/jp/global/index1.html
【フェデックス取材記事】
あなたの荷物、実は届いていない?国際配送ならフェデックスで
https://www.ecnomikata.com/original_news/10524/
経済産業省の2015年電子商取引に関する市場調査結果要旨[1]によると今後の越境 EC のポテンシャルは、日米中3か国間のだけでも購入総額合計は2019 年までに約 6.6 兆円にまで拡大する可能性があるとされており、今後のビジネスチャンスも増大していくと予想されます。
皆様の中には、これから海外販売にチャレンジする方もいらっしゃるかもしれません。
海外販売を始めるには国内販売にはない「言葉や商習慣の違い」「決済・為替」「国際物流」「海外でのプロモーション・トラブル対応」など幾つかのチャレンジがあります。しかし、これらのチャレンジはキーポイントさえ押さえていれば全く恐れる事はないと言えるでしょう。
フェデックスは越境ECにおける「国際物流」の部分を中心にサポートしております。
まずは海外発送と国内発送の違いから、国際物流の基本留意点を押えていきましょう。
押えるべき海外発送の基本留意点
●正しい書類準備
送り状以外にコマーシャルインボイス等の税関申告用書類が必要
海外発送は「輸出」です。他国に商品を販売し日本から送り出すことを「輸出」、他国の商品を購入し日本に持ち込むことを「輸入」と言います。つまり越境ECは、他国の取引相手と商品の売買を行うので「貿易」に該当します。貿易(輸出入)を行う上では、送り状の他に税関申告用にコマーシャルインボイスが必要です。販売後、商品を海外のお客様に無事に届ける為の1つ目のポイントは「正しい書類準備」であると言えます。
●適切な梱包
国内輸送と比較して、より強固な梱包が必要
2つ目のポイントとして、「適切な梱包」が挙げられます。
移動距離も長く、輸送業者の仕分けシステムや航空機・トラックへの積み下ろしで荷物に加わる衝撃やその頻度は国内輸送と比較しても大きく(多く)なることは容易に想像できます。その為、より強固な梱包材や商品を守るための緩衝材を増やすなど気を配る必要があります。
●法令・規制の順守
各国の輸入法令や航空輸送上の規制に関する事前調査が必要
3つ目のポイントとして「各国法令・規制の順守」が挙げられます。
ある国では輸入できる商品でも、別の国では輸入禁止、または輸入量の制限や追加で申請書類等(手続き)が必要なケースもあります。また、香水や一部のバッテリー類のように商品が航空貨物の危険物に該当する場合は、別途危険物申告書や出荷する為の資格が必要です。貿易に関する各国の規定は様々で、国によっては思いもよらぬ商品が法令に抵触するケースもあり、事前に慎重にリサーチすることが重要です。
次回は、「配達の柔軟性」について書きたいと思います。越境ECにおいて理想的な輸送業者を選定する際の重要な要素ですから是非お楽しみに。
次のコラムまで待てない!海外発送に関してお悩み中の方、お気軽にフェデックス越境EC専門チームまでお問い合わせください。
【お問い合せ先】EC-sales-JP@fedex.com
[1] http://www.meti.go.jp/press/2016/06/20160614001/20160614001-1.pdf