フェデックス・エクスプレスが貨物の状態をリアルタイムで可視化できるSenseAwareの提供を開始

ECのミカタ編集部

フェデックスエクスプレスは、フェデックスの輸送サービスを利用する顧客が、オンラインで貨物の位置や状態に関する情報を確認できる、センサー・ベース・テクノロジーを活用して、輸送中の貨物の状態をリアルタイムで可視化するSenseAwareの提供を開始した。

貨物の「位置・温度・湿度・露光・気圧・衝撃」がわかる

国際総合航空貨物輸送会社フェデックスエクスプレス(フェデックス、所在地:東京都江東区、代表者:氏家 正道)は、輸送中の貨物の状態をリアルタイムにモニタリングすることができるサービスSenseAware® (センスアウェア)の提供を開始した。

SenseAwareは、マルチセンサーを搭載するSenseAware機器を貨物に同梱し、輸送中に発信するシグナルを顧客がオンラインでモニターすることで、貨物の状態を可視化できる。これにより「貨物の位置、温度、湿度、露光、気圧、衝撃」の6つの項目について、リアルタイムに状態を確認することができるようになるという。

輸送中の梱包開封もモニタリングできる

輸送中の梱包開封もモニタリングできる

同サービスは特に、ヘルスケア業界の顧客から預かる検体や、研究・開発段階の薬品などのように、温度に敏感で代替品がない貴重な物品の輸送モニタリングに最適だとしている。SenseAwareは利用前に、輸送中の貨物に関するデータの報告頻度を設定して、温度変化などの異常を知らせるアラートを受け取ることができるという。

また、その情報は第三者とも共有することが可能だ。これらの機能を活用することで、顧客が貨物の状態の異常を知らせるアラートを受け取った場合には、フェデックスに対し輸送中の対処を依頼することもでき、守るべき温度帯や条件での輸送の継続に役立つ。

さらに位置情報や露光のセンサー機能を活用して、試作品や宝飾品などの高価格品の輸送ルートや梱包開封の有無の確認ができ、貨物のセキュリティをチェックする目的でも効果を発揮する。

テクノロジーが物流の未来を拓く

テクノロジーが物流の未来を拓く

フェデックスエクスプレス北太平洋・南太平洋地区担当上級副社長の氏家正道氏は次のように述べている。

「輸送中の貨物の状態をリアルタイムに知ることと、貨物が到着してから、温度ロガー等に蓄積された輸送中の貨物のデータを確認することには大きな違いがあります。リアルタイムの情報をお客様と我々が効果的に共有できれば、輸送中に起こった貨物の異常に対処することも可能になるためです。SenseAware がもたらす情報は、輸送の安全と品質を保つためのプロアクティブな行動へのトリガーとなるのです」

SenseAware はまた、フェデックスの輸送サービス利用時のオプションとして提供されるという。世界各地へ時間厳守の配送を行うフェデックス・インターナショナル・プライオリティ(IP)、あるいはフェデックス・インターナショナル・プライオリティ・フレイト(IPF)を利用する顧客を対象に、事前の申し込みにより貨物に同梱するSenseAware機器を貸与し、オンライン・モニタリングの設定が行えるようだ。

さらにSenseAwareによる貨物のモニタリングは、日本を含む世界約50か国で利用でき、フェデックスエクスプレスを含む120以上の航空会社を利用する貨物に同梱することが可能となる見込みで、越境ECをはじめとした物流の新たな1ページを開くことになりそうだ。


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