「過去の成功体験」にしがみつけ! ~先人の「教え」「ノウハウ」こそが成功への近道だ!~

加藤公一レオ

皆さん、こんにちは。
『売れるネット広告社』代表取締役社長 CEOの加藤公一レオです。

突然だが、読者の皆様に問いたい。「過去の成功体験」を否定する最近の風潮って何なの?

最近の流行りなのか、「過去の成功体験」にしがみついている奴は無能である!といった主張を、FacebookをはじめとするSNS上や、いろんなブログ・コラムなどでよく見かける。

しかし、はっきり言って、「過去の成功体験」にしがみついた方が圧倒的にうまくいく!「過去の成功体験」はいわば先人の貴重な経験・ノウハウであって、それをベースにマイナーチェンジした方が、圧倒的に成功への近道となるのだ!

今回のコラムでは、新たなイノベーションを生み出すためには斬新なIDEAが必要だとか、「過去の成功体験」にとらわれずにフルモデルチェンジをすべきだとか、「過去の成功体験」は時代錯誤であって再現性がないといった意見を一刀両断し、むしろ「過去の成功体験」にしがみつけ! という私の主張について、お伝えしたい。

「過去の成功体験」を否定する風潮を読み解くと…?

「過去の成功体験」を否定する意見が多い理由やその背景について、“人・組織・広告”の3つの観点から紐解いてみよう。

まず、「過去の成功体験」を否定している“人”にはどんな特徴があるのか。大別すると3つある。

① 人:ネットしか分からない若いマーケター
② 組織:二代目・三代目の経営者
③ 広告:新規事業のプロダクトや自社サービスを新たに売りたい人

では、彼らはなぜ、「過去の成功体験」を否定しているのだろうか?

ネットしか分からない若いマーケターで言うと、「過去の成功体験」を否定することで「イノベーター」というイメージ付けをしたいからである。「●●はもう古い」だとか「今どきのビジネスはこうあるべきだ」とか、とにかく目新しいものに興味・知見があるように見せることで、自己満足的に「イノベーター」風に見せているのである。

次に、二代目・三代目の経営者。彼らが「過去の成功体験」を否定する理由としては、先代社長がつくったDNAも同時に否定し、超自己満足的に、「自分たちの時代を作っていきたい」と考えているからである。例えば、カリスマ創業者なき後の二代目・三代目の経営者は、先代の経営スタンスやビジネスモデルを否定して、「過去の成功体験」からの脱却を図っているような発言が多い。

最後に、新規事業のプロダクトや自社サービスを新たに売りたい人は「過去の成功体験」を否定することで、イノベーティブで斬新・画期的なサービスに見せたいのである。「●●の時代は終わった」などと言って、「次に来るのはこれだ!」と言わんばかりに、新規事業のプロダクトや自社サービスにニュース性を持たせて商売しているのだ。これは特に、広告の世界ではよく行われることで、新しく見せる・イノベーティブに見せることで、自社サービス拡販につながると考えられがちである。「時代はSNS、コンテンツマーケティングだ」などと言って、新しいことだけに振り切ったサービス展開は、アドテク系にありがちである。

過去の「成功体験」の否定はポジショントークに過ぎない

もっと言うと、「過去の成功体験」だけではなく、例えば昭和時代、高度成長経済期など、「過去」そのものを否定する風潮に引っ張られて「過去の成功体験」すら否定されがちである。

だが、私から言わせると、「過去の成功体験」を否定することは、単なる「ポジショントーク」に過ぎない!

ネットしか知らない若いマーケターは、先人がつくったDNAを否定して別の方向性を一から模索するし、二代目三代目の経営者はそれまで蓄積・共有されてきた先代社長の「教え」「ノウハウ」を無視して全てをリセットし、一から構築しようとする。広告業界であれば、【A/Bテスト】の結果に基づかない、フルモデルチェンジを図るような戦略立てでサービス展開をしようとしている。

結局、「過去の成功体験」を否定することは、「フルモデルチェンジ」(リセットして一からやること)することなのである。だからこそ私は、こうした風潮に物申したいのだが、ズバリ「過去の成功体験」にしがみついた方が、圧倒的にうまくいく!なぜなら、よほどの天才でない限りフルモデルチェンジは失敗するリスクが高いからだ。

なぜ「過去の成功体験」にしがみつくべきなのか。広告業界のダイレクトマーケターなら、当然知っている【A/Bテスト】の概念と、デジタルとオフラインの歴史から、その論拠について詳しくお話しよう。

「過去の成功体験」にしがみついて成功している事例①
~ネット広告の【A/Bテスト】~

まず、ダイレクトマーケティングに従事している人であればもちろんご存知だと思うが、ネット広告の世界では幾度となく出てくるキーワードとして、【A/Bテスト】というものがある。ネット広告の費用対効果を上げ続けるための一番のポイントである。

【A/Bテスト】とは、簡単に言うと「マイナーチェンジ」(改善)のことである。

別の業界で例えて説明してみよう。例えば自動車業界には、「フルモデルチェンジ」とか「マイナーチェンジ」という言葉がある。車の部分的なモデルチェンジのことをマイナーチェンジと呼び、デザインや性能・仕様が大きく変わることをフルモデルチェンジという。

最初はどの車種も新モデルとして売りに出される。メーカーは設計・開発段階から多くの調査やテストを繰り返して実売に至っているが、購入者が実際に乗り始めると「ここが不便」「もっとこうして欲しい」などといった不満や要望がメーカーに寄せられる。これに基づいてメーカーによるニーズの調査・分析がなされ、マイナーチェンジされたものが、翌年以降に売り出されるわけである。

消費者もマイナーチェンジされた車を好んで買う。それは、単に新製品だからという理由だけではない。『この車のほうが前よりも便利で高機能になった』と考えるからである。

ではなぜ、自動車会社はマイナーチェンジを実施するのか?

理由は簡単。フルモデルチェンジを毎年するよりも、少しずつマイナーチェンジをしていったほうが、“圧倒的にリスクが少ない”からである。少しずつ改善をしていったら性能は確実に上がるし、売上も極端に落ちることはない。

よくよく考えてほしい。自動車のみならず“世の中のほとんどのもの”は少しずつマイナーチェンジしていくことで進化(効率化・高機能化)している。“ラグビー日本代表”のようなスポーツチームであれ、スマホやPCなどの電子機器であれ、会社組織であれ、コンビニの陳列であれ、ファッションであれ、世の中のほとんどのものが、改善の積み重ね、つまりはマイナーチェンジを繰り返しながら、様々なニーズに応えるべく進化を続けている。無用なリスクなしに進化を遂げるには、マイナーチェンジが必要不可欠なのだ。

さて、ここでダイレクトマーケティングの話に戻すとしよう。大前提としてネット広告では、効果測定ツールさえ導入すれば全ての効果測定ができ、広告媒体ごと・広告クリエイティブごとにクリック率やコンバージョン率、CPAがリアルタイムに把握できる。つまりはクリエイティブプランとメディアプランのパフォーマンスがリアルタイムで明確に出る。ネット広告で得られるこれらのデータは、従来のマス広告ではほとんど手に入れることができなかったものだ。

中期的な視点でこれらのデータをよく分析し、“PLAN→DO→SEE→REPLAN”の枠組みの中でクリエイティブプランやメディアプラン改善のマイナーチェンジを続けること、つまり【A/Bテスト】を繰り返してきたのがネット広告の世界なのである。

この【A/Bテスト】を継続的(もっというと永遠)に繰り返し行えば、ネット広告の費用対効果は必ず上がる。1年後にはほぼ100%、目標CPAまで持っていける。

そして、通販広告、とりわけネット広告では、「フルモデルチェンジ」は絶対にやってはならないご法度だ。都度フルモデルチェンジを行うということは、毎回全ての情報をリセットすることになる。つまりは毎回ノウハウを全て捨てることになるのだ。これでは10年経っても獲得効率の改善などできず、一発勝負の連続にしかならない。これを広告主と広告代理店の両者がしっかり理解しない限り、ネット広告では永遠に成功できない。

クリエイティブプランでは、毎回新しいプランを作る必要はない。部分的なマイナーチェンジを行って【A/Bテスト】を繰り返すことで、確実に費用対効果は上がる。

メディアプランでは、毎回新しいプランを作る必要はない、CPAが良かったメニューを残し、悪いメニューを弾くという【A/Bテスト】を繰り返すことで、やはり確実に費用対効果は上がる。

私はかれこれ20年以上、ダイレクトマーケティングの世界に身を置いている。これまでクライアントから“数百億円以上”の広告費をお預かりして、“1000回以上”の【A/Bテスト】を行い、ネット広告の“最強の売れるノウハウ®”を世の中に発信してきたし、クライアントに対してそれらをキレイごとなしに最初から全部載せして広告の費用対効果の圧倒的な改善と売上拡大に貢献してきた。

この【A/Bテスト】の結果こそ、実は「過去の成功体験」なのである。どのようなキャッチコピーで、どのような写真で、どういうデザインにすれば売上が最大化されるのかなどといった“最強の売れるノウハウ®”は、フルモデルチェンジでもないし、斬新なIDEAでもない。統計学に基づいて、クリエイティブを要素ごとに分解し、細かな【A/Bテスト】を愚直に続ける、つまりマイナーチェンジし続けて構築してきたのである。

このように、費用対効果が上がった、売上が上がったといった「過去の成功体験」を、全クライアントに横展開することで、クライアントをズルさせるコンサルティングを生業としてきた。ダイレクトマーケティングの世界においては、【A/Bテスト】の結果が全て。つまりは、「過去の成功体験」にしがみついて【A/Bテスト】を繰り返すことこそ、最も大事だと言える。

「過去の成功体験」にしがみついて成功している事例②
~オフラインからデジタルへノウハウを逆輸入~

そして、私が構築してきた“最強の売れるノウハウ®”の礎となったのも、実は「過去の成功体験」に基づいたもの、もっと言うとオフラインから逆輸入してきたノウハウばかりである。

例えば、勝ち組単品通販会社がほぼ100%採用している「申込フォーム一体型®”のランディングページ」。これはオフラインのDM・チラシから逆輸入したノウハウである。

DM・チラシというのは、広告と一緒に必ず申込フォームの記入欄がある。申込フォームに注文情報を書き込んでそのまま返送すれば、申込みが完了できるようになっているのだ。お客様が広告を見て商品の購買意欲が高いうちにすぐ、簡単に申込みができるという仕組みをネット広告でも横展開したところ、コンバージョン率が1.5倍~2.5倍アップしたので、あらゆる単品通販会社に提案し続けてきた。

オフラインのノウハウを横展開した事例は他にもたくさんある。ネット通販の面倒な申込フォームを記入して、商品購入一歩手前で上位商品や定期購入をおススメする、「確認画面でアップセル®」もその一つで、これはコールセンターのアップセルトークを逆輸入したものだ。

コールセンターのスタッフは、お客様から電話注文を取るとき、名前・住所・電話番号などの個人情報や注文内容をすべて聞いた上で、電話を切る直前に必ずアップセルトークをしてくる。「確認画面でアップセル®」が世の中に出回る前、ネット広告の新規獲得においてはアップセルに失敗し続けてきた歴史があったのだが、このコールセンターのノウハウをネット広告で横展開したところ、なんと最大83%のアップセル率をたたき出したクライアントもいた。今となっては、勝ち組単品通販会社は必ずと言っていいほど、この「確認画面でアップセル®」を採用している。

つまり、何が言いたいかというと、現代のネット広告のトレンドとなる施策のほとんどが、オフラインマーケティングの成功体験を横展開しているのだ。「過去の成功事例」をキレイごとなしにパクって横展開してきたことで、ネット広告・ネット通販、そしてデジタルの業界が発展してきたのは間違いない。

ここで本コラムのテーマに話を戻すと、そもそも「過去の成功体験」をディスっている奴は、「過去の成功事例」に学ぶという姿勢が圧倒的に足りない。先人たちが築き上げてきたノウハウを学ぶ姿勢を全否定しているのである。そんなハイリスクを犯してまで完全オリジナルを模索するなんて、遠回り過ぎるし、正直アホだと思う。

先人の「教え」「ノウハウ」こそが成功への近道だ!

「過去の成功体験」にしがみつくことの重要性は、ネット広告・ダイレクトマーケティングの話だけに留まらない。成功している会社には、必ず先人たちの「教え」「ノウハウ」が残っており、それらが「蓄積・共有」され続けている。そうした「過去の成功体験」が会社の理念を作り、仕組みを作ってきたにもかかわらず、「過去の成功体験」を全否定するようなフルモデルチェンジは、会社のDNAを放棄するようなものなのだ。

ネットしか分からない若いマーケター、二代目・三代目の経営者、新規事業のプロダクトや自社サービスを新たに売りたい人…彼らの中で、フルモデルチェンジを図って本当に成功した人がどれだけいるかを考えてみてほしい。新しいビジネスモデル・技術・媒体・クリエイティブの創出はもちろん大事だが、本当に成功している人のほとんどは「過去の成功体験」にしがみついた結果、新たな価値・サービスを生み出すことに成功したのである。

確かに「新しいビジネスモデルの創出と実行」は大事だが、そればかりを強調すると、過去の成功体験から得られた「良いDNA」を失うことになりかねない。「過去の成功体験」と書くと、最近の風潮的になにかしら悪いことのように思われるが、成功している企業には、必ず共有されている「教え」「ノウハウ」が残っており、それを失ってはいけないのだ!

一からすべてを創り出せる人間なんて、ほんの一握りの天才だけだ。ネット広告の世界で【A/Bテスト】、つまりマイナーチェンジを続けて「過去の成功体験」にしがみついてきた人が大成功しているように、またネット広告やデジタルのトレンドとなっているノウハウはオフラインから逆輸入されてきたノウハウがほとんどであるように、凡人が成功したかったら、「過去の成功体験」にしがみつくべきなのである!割合で言うと、“1割の新しいチャレンジ”と“9割の「過去の成功体験」”が成功への近道である。

本気で成功したいなら、それぞれの業界・会社で「蓄積・共有」されてきた先人の「教え」「ノウハウ」を失ってはならない。「●●の時代は終わった」という言葉・論調に惑わされ、新しいこと・フルモデルチェンジだけを求めて「過去の成功体験」を否定する人たちにこそ、ふと立ち止まってもらい、今あるものがすべて「過去の成功体験」の上に存在することに気付いてほしいと思っている。

※「最強の売れるノウハウ」は売れるネット広告社の登録商標です。特許庁登録商標第5927186号
※「申込フォーム一体型」は売れるネット広告社の登録商標です。特許庁登録商標第6041909号
※「確認画面でアップセル」は売れるネット広告社の登録商標です。特許庁登録商標第5569381号


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著者

加藤公一レオ

1975年ブラジル・サンパウロ生まれ、アメリカ・ロサンゼルス育ち。
西南学院大学経済学部卒業後、三菱商事株式会社に入社。
その後、Havas Worldwide Tokyo、株式会社アサツーディ・ケイ(ADK)にて、一貫してネットビジネスを軸としたダイレクトレスポンスマーケティングに従事し、 担当した全てのクライアント(広告主)のネット広告を大成功させる。 その実践経験とノウハウをもとに、ネット広告のレスポンスを確実にアップさせてしまうため、 クライアント企業から『レスポンスの魔術師』との異名をとる。

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