今さら聞けない?ネット通販・D2Cの“新規顧客獲得”の重要性について

飯田海道

『売れるネット広告社』メディア部の飯田海道(いいだ かいどう)と申します。

昨今、新型コロナウイルスの影響もあり、ますますデジタルへの注目度が高まってきていることを感じています。それと同時に、通販・D2Cのネット広告を活用したマーケティング戦略も、様々な業種の企業で重要度が増しています。

特に、インターネット上で“新規のお客様とどのように接点を持つか”は多くの企業様が課題に感じておられるようで、弊社にもかなり多くのお問い合わせをいただいています。今回、コラムを執筆する機会をいただきましたので、お問合せの多い“新規顧客の獲得”について、
・そもそもなぜ新規顧客獲得が必要なのか?
・新規顧客獲得の施策はなにから手をつけたらいいのか?
この2点について書かせていただきます。ぜひ最後までお付き合いいただけましたら幸いです!

なぜ新規顧客の獲得が必要なのか?

それではまず、「そもそもなんで新規顧客の獲得って必要なんだっけ?」というところから書いていきたいと思います。
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①そもそも、ECサイトの売上はどうやって構成されている?
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そもそも、ECサイトの売上ってどうやってできているのでしょうか?売上の計算式は下図になります。

一人のお客様が購入にいたった回数と、一人あたりの購入額がいくらだったのか。その積み上げがECサイトの売上となっています。つまり、ECサイトの売上を上げるために“数式上“でできることは
・CV数(顧客数)を増やす
・顧客一人あたりの年間購入単価(LTV)を上げる
この2つしかありません。

そして、コンバージョン(以下CV)がいくら発生していても、年間購入単価(LTV)が全員1円だったらおそらくそのサービスは赤字になります。

一方で、年間購入単価(LTV)をいくら最大化する仕組みを作り上げたとしても、そもそものCVが発生しないことには、売上が伸びることはありません。

つまり、ECサイトの売上を伸ばすためにはこの2つの指標を上げるための施策を両軸でバランスよく盛り込んでいかなければいけません。

今回テーマに上げた“新規顧客の獲得”はCV数(顧客数)を増やすために必要な施策となっています。次はこのCV数(顧客数)とECサイトの成長との関係性を解説します
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②ECサイトの成長と新規顧客の関係性
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ECサイトの売上を構成する“CV数(顧客数)”は、大きく“新規顧客”と“既存顧客”の2つに分けられます。

CV数(顧客数)の視点から見たECサイトの売上構成は下図のようになります。

なにを当たり前のことを・・・と思われたかと思いますが、売上を構成するのは、前からサービスを使ってくれている人(既存顧客)か、はじめてサービスを使ってくれた人(新規顧客)のいずれかしかいません。

これを踏まえて、ECサイトが成長していくイメージを図解すると・・・

このようになります。

既存顧客の解約阻止をいくら努力しても、一定数は必ず減少していってしまいます。

その理由は、大抵のサービスの解約理由に、ライフステージの変化や、経済的な事情、やむをえない引っ越し、契約者の死亡など、企業側の努力だけではどうしようもできないことが含まれるからです。

つまり、既存顧客のみに頼っていると、いくらLTVが高くても、いずれ売上はシュリンクしていってしまいます。

そのため、継続的に新規顧客を獲得して、既存顧客に転換させる考え方が必要不可欠です。

2020年の6月に獲得した新規顧客のうち〇%が翌月に継続購入をし・・・という売上試算をもっておくことが、ECサイトの成長には重要です。

いったんここまで書いたことをまとめると

となります。

いったんここまでで、新規顧客獲得の必要性については改めて認識いただけたかと思います。

続いて、新規顧客を獲得するための広告戦略を策定する際に、押さえておきたい2つのことを紹介いたします。

新規顧客獲得のために押さえる2つのポイント

近年、新規獲得のためには様々な手法があります。むしろ溢れ返りすぎて、なんの優先度が高いのかわからなくなります笑

「カスタマージャーニーをおさえたコミュニケーションプランに基づき、独自の配信面を多数保有するテクノロジーベンダーを活用して、新規顧客の獲得を最大化します!」とか?

なんかすごそうだけど正直よくわからん、となったりもします。

新規顧客の獲得で悩み、なにから手をつけていいかわからなくなったら、いったん立ち止まって以下2つのことに分けて、着手すべき施策を整理してみることをオススメします。


①、今までリーチしていなかった顧客に接触できるか?
②、過去接触したが、反応しなかった顧客の興味をひけるか?

「はじめまして」のお客様に接触し続けることができて、「はじめまして」のお客様からCVが発生し続けるのであれば、理論上ずっと新規顧客を獲得しつづけられることになります。

しかしながら現実的には、ある程度の広告出稿を繰り返すと、既存顧客のセッション比率が高まってきたり、新規CPAの悪化がみられたりします。

そうなったら次は、過去接触はしたが、広告に全く反応しなかったお客様にどうにかして興味を持ってもらい、ECサイトに来てもらうしかありません。

インターネット広告の戦略に落とす際、具体的な施策では下記のようになります。


・新規のメディア、広告枠に出稿する
・新規のターゲティング、KWなどを設定する
・従来の配信セグメントなどを見直す、、、、、、


・バナー、動画のデザインを見直す
・訴求を見直す
・新しいキャンペーンを展開する、、、、、、

などが挙げられます。

当然、企業・商品のフェーズによっても“新規顧客獲得”施策の優先順位は異なってくると思います。

例えば、立ち上げたばかりのブランド・サービスの場合は、①に区分した施策でどんどんはじめましてのお客様を取り込んでいくことが優先になることが多いと思います。

一方で、長年お客様から親しまれているようなロングセラー商品であれば、②に区分した施策で、お客様をどんどん掘り起こしていくアプローチも必要になると考えられます。

もし皆様が、新規顧客について課題を感じたら、今自社がどういうフェーズなのか。どういう施策を優先すべきなのかを整理した上で、ちまたにあふれる様々な施策を、上記の①・②に整理して、優先順位を考えてみてはいかがでしょうか?

おわりに

ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございました!

新規顧客獲得の重要性について、また、施策の考え方について少しでも参考になれば幸いでございます。新規顧客獲得の施策をうまく取り入れて、ECサイトの売上アップを目指していきましょう!

皆様のご健勝を心よりお祈りしております。


著者

飯田海道 (kaido iida)

1990年1月24日、東京都新宿区生まれ。
趣味は麻雀・サウナ・料理

大学卒業後、セールスプロモーションの制作会社へ入社し、
展示会やイベント・店舗販促を始めとしたオフラインの商品販促に従事。

toCマーケティングの面白みを肌で感じ、
より多くの人へ情報発信ができるデジタルマーケティングの世界に転向。
2016年、『売れるネット広告社』へ入社し、
ダイレクトマーケティング基礎を学んだ後、メディアバイヤー・プランナーとして活動。
入社1年半で社内表彰を受賞するなど、結果を残す。

2018年、『売れるネット広告社』を退社し、オールラウンドのネット専業代理店へ転職。

リスティング・SNS・フィードを活用した月間数億規模の集客施策から、
アトリビューション・LTVを加味したKPI設計・新規獲得施策の立案や、
クライアントが持つ複数のデータ基盤を統合してマーケティング全体設計を行うなど、

最先端のテクノロジーを活用したデジタルマーケティングに従事。
2020年、インターネット広告のトレンド最先端を経験する中で、
『売れるネット広告社』が持つ武器を再認識し、再びジョインすることを決意。

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