新規獲得からLTVアップを実現する4つの成功法則~LPからCRMまで

髙橋 宗太

『売れるネット広告社』クラウドサービス部 係長 シニアコンサルタント インサイドセールスチーム マーケ運用・アライアンス担当の髙橋宗太です。
(※肩書きが長いですねw)

このコラムをご覧になられている方々は、普段から「D2C(ネット通販)」や「ネット広告」についてリサーチされているか、実際に携わっている方が多いのではないでしょうか?この業界に精通している方はご存じだと思いますが、ここ数年で新規獲得の際のCPA/CPOの高騰が進んでおり、さらにLTVも低下傾向にあります。

一方で、D2C(ネット通販)事業を行なっているクライアントの中には、徹底してデータ分析を行いながら【A/Bテスト】をどんどん回していき、「広告の費用対効果」を改善させて売上を上げているクライアントもいらっしゃいます。

今回のコラムでは、“D2C(ネット通販)事業”を拡大していきたい事業主様、これから“D2C(ネット通販)事業”を始めたいという事業主様に向けて、新規獲得からLTVを上げていくための「具体的な手法」についてお伝えしていきます。

前提として、【CPA】を低く抑えていくのは難しくなっている

前提として、【CPA】を低く抑えていくのは難しくなっている

まず、ここ数年でCPAが高騰している理由として、おもに以下の3つが挙げられます。

① コロナ禍による「競合企業」の増加
② 個人情報保護法の改正による「リタゲ・リマケ」の悪化
③ 薬機法・景表法・特商法改正による「クリエイティブ審査」の強化

① に関しては、コロナの影響でEC事業への新規参入が増えています。IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社の発表によると、2020年の国内デジタルマーケティング関連サービス市場は、前年比2.6%増の4,305億円となっており、2020年~2025年の年間平均成長率(CAGR:Compound Average Growth Rate)は7.2%、2025年の市場規模は6,102億円になる見込みです。

② に関しては、個人情報保護法の改正によってECサイトに訪れたユーザーのトラッキングができなくなり、リマーケティング・リターゲティングができなくなっています。また、ユーザーの興味関心の特定が難しくなるため、特定のコンテンツに興味関心を持つユーザーに集中的に広告を配信したりすることができなくなることによって、高いコンバージョン率が期待できた広告の費用対効果が低下しています。

③ に関しては、薬機法・景表法・特商法の改正によってどの媒体もクリエイティブの審査が更に厳しくなったため、今まで使用できていた費用対効果の良いクリエイティブが配信できなくなり、LP内の訴求が弱くなったことで潜在層の新規獲得が難しくなってきています。

上記の理由から、CPA/CPOを低く抑えることは年々難しくなってきているため、今後は新規獲得のタイミングから【LTVを最大化】させてROAS/ROIベースで費用対効果を合わせる必要があるのです!

LTVアップ手法①:オファー変更(「初回半額」⇒「半永久的○%OFF」へ)

LTVアップ手法①:オファー変更(「初回半額」⇒「半永久的○%OFF」へ)

冒頭でもお伝えした通り、数年前と比べてLTV(特にF2転換率)がだんだん下がってきています。ズバリ、LTVが下がってきている要因は定期の初回価格を大幅に値下げしたことで、2回目以降との価格に差があるからです!

2回目以降との価格差が大きいと、消費者は2回目以降の継続に対して金銭的な負担を感じてしまうため、初回解約につながります。また、初回価格と2回目以降の価格差が大きいと、その価格差を悪用して利益を得ようとする転売屋や初回ピッカーに狙われやすい構造になってしまうのです。

そのため、初回だけ大幅な値引きをして、2回目に値上げをするようなオファーではなく、初回も2回目以降もずっと「半永久的に○%OFF」にしていきましょう!

弊社の【A/Bテスト】の結果、初回から2回目以降もずっと「半永久的に20%OFF」にオファーを変更したことで、初回半額オファーと比較して、多少アップセル率(ツーステップ)やコンバージョン率(ワンステップ)は落ちましたが、LTVが最大【1.54倍】高くなり、ROAS/ROIベースで勝利したという結果となりました!

LTVアップ手法②:完了画面で“3ヶ月おまとめコースに変更”(「毎月定期」⇒「3ヶ月おまとめ」へ)

LTVアップ手法②:完了画面で“3ヶ月おまとめコースに変更”(「毎月定期」⇒「3ヶ月おまとめ」へ)

弊社が推奨している『ツーステップマーケティング』の場合、まずは500円モニターや無料モニターで“見込客”を集め、その後の申込確認画面やフォローメールで本商品の定期コース(サブスク)にアップセルさせています。

その際に、申込確認画面で“モニター商品のみ”を選択した人と“定期コース(サブスク)”を選択した人で「申込完了画面」を出し分けて有効活用しています。

この申込完了画面は、多くの企業様は「サンクスページ」としてお客様に“御礼”のみお伝えしているケースが多いのではないでしょうか?

弊社のクライアントの場合、申込確認画面で“定期コース(サブスク)”を選択した人の申込完了画面で“3ヶ月おまとめコースに変更”という上位版のアップセルへ誘導しています。そうすることでLTVが【約1.5倍】上がったという【A/Bテスト】の結果が出ています。

この申込完了画面で“3ヶ月おまとめコースに変更”することでLTVが上がる要因は2つあります。

1つ目は、「購入単価」が上がるためです。仮に100人の定期購入者がいた場合、そのうちの15人が「3ヶ月おまとめコース」にアップセルすると、1人当たりの購入単価は【1.24倍】になります。

2つ目は、「解約率」が下がるためです。皆様も1度は経験があるかと思いますが、人はサブスクの商品やサービスを「継続するか/解約するか」検討するタイミングは、“お金を支払うタイミング”が圧倒的に多いです。

そのため、上記のように「3ヶ月おまとめコース」に変更することで1年間の支払い回数が12回から4回に減り、「お金を支払う回数=解約を考えるタイミング」が減るため、LTVが【約1.5倍】アップしています!

LTVアップ手法③:CRMの設計(「商品のみ」⇒「同梱物」を送付)

LTVアップ手法③:CRMの設計(「商品のみ」⇒「同梱物」を送付)

“単品リピート通販”の業界では、コールセンターや返送はがきなどのオフラインの時代から「同梱物」の文化は根付いており、引上施策やLTV向上にかなりの影響力があります。しかしながら、最近のD2C(ネット通販)の企業様は最新のテクノロジーやアドテクに依存し、オフラインのノウハウを軽視しがちな傾向があります。

ネット全盛の今も、同梱物はLTV最大化に貢献する重要な存在であることは今も昔も変わりはありません。ズバリ、同梱物を改善するだけでLTVは劇的に改善します!

なぜなら、MAツールやカートシステム、CRMツールなどを活用してメールやDMを送付しているパターンは多くありますが、そもそもメールやDMは開封すらされない可能性があります。それに比べて「同梱物」は、商品と一緒に届けられるため、箱を開けた時に必ず目に留まるからです。

今回は、その同梱物の中でも必ず入れていただきたい「同梱物セット」を5つご紹介します。

① 挨拶状
手書きまたは手書き風だとより反応率が高いです。

② ブランド紹介・商品紹介パンフレット
ブランドコンセプトや想いを伝えます。

③ 使い方BOOK
正しい使い方や容量を最初にお伝えしておくことで、効果実感をしてもらいやすくなり、正しい消費サイクルを案内できます。

④ キャンペーンチラシ
ツーステップマーケティングの場合、モニター商品購入者へ定期コース(サブスク)の案内を入れて同梱物からの引上を行います。

⑤ お客様の声
ポイントは、顔写真・氏名・年齢・居住地・手書きまたは手書き風で記載することです。そうすることで「信頼感」が高まり、CVRや引上率が上がります。

LTVアップ手法④:CDPなどを活用した顧客データ分析・媒体/代理店ごとのLTV計測(仮説ベース⇒「事実ベース」で分析)

LTVアップ手法④:CDPなどを活用した顧客データ分析・媒体/代理店ごとのLTV計測(仮説ベース⇒「事実ベース」で分析)

実際に広告出稿をしていくにあたって、一番重要なことは「正しい情報をきちんと把握し、PDCAサイクルを回していくこと」です。

D2C(ネット通販)事業を拡大していくにあたって、広告を出すことはMUSTですが売上100億円を突破している企業も、最初から大成功していたわけではありません。地道に色々な【A/Bテスト】を繰り返しながら、最適なオファーやクリエイティブ、CRM設計などを構築していっているのです。

例えば、同じLPでも入口の訴求や流入先によって費用対効果は異なるため、各媒体や代理店ごとにLTVを算出しながら「許容CPA/CPO」を可視化し運用していくことが必要になってきます。

クライアントによっては、CDP (Customer Data Platform)などを活用しながら、顧客1人ひとりの属性データや行動データを収集・統合・分析して、顧客理解の深化や顧客データ活用の幅を広げるための基盤作りを仕組み化しています。

※実際に売上100億円を突破しているD2C成功企業は、1アフィリエイター単位までLTVを算出しているため、ASP毎に単価と予算の調整をして、『獲得件数』と『費用対効果』を最大化しているのです!

まとめ

このようにデジマ市場が成長しているからこそ、私たちもそれ以上に成長していかないとこの市場では勝ち続けることはできません。

市場や環境は変化していくため、常に“最新のノウハウ”や“他社事例”を取り入れることがD2C(ネット通販)事業の成功率向上につながります。

私が所属している『売れるネット広告社』は、D2C(ネット通販)事業に特化した
“クラウドサービス”および“コンサルティング”を提供している会社です。

D2C(ネット通販)事業をやっている企業様は、本日お話させていただいた同じ課題感を持っている方も多いと思います。そういった方々へ少しでもお力になれれば!という想いで、『無料コンサルティング』を実施しています。

本日公開したノウハウはあくまで一部のみですので、

もっと詳しく聞きたい!
自社の商材だとどうなるのか知りたい!
他社の事例を教えてほしい!

という方いらっしゃいましたら、お気軽にご連絡ください!

各社様によって状況は異なるかと思いますが、貴社のD2C(ネット通販)事業の新規獲得/売上拡大に向けて、何かしらの形で“サポート”できればと思っております。

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https://lp.ureru.co.jp/d/fc_ec_mk


著者

髙橋 宗太 (Sota Takahashi)

福岡県出身。福岡大学経営法学科卒業。学生時代は、『アイスホッケー』に励み、
4年次には主将兼幹事に就任。3年ぶりの3冠達成。全国大会へ出場。
売れるネット広告社に入社後、ネット通販(D2C)事業を行う
スタートアップ企業から、売上100億円を突破している
大手通販会社・大手化粧品会社のコンサルティングを担当し、
様々な【A/Bテスト】を繰り返しながらクライアントの
目標達成・売上拡大を行ってきた。
現在は、売れるネット広告社のインサイドセールスチームの
数字を全て管理しながらマーケやアライアンスの担当として
様々な企業様とやり取りしている。
休日は、「アイスホッケー」「バスケ」「ゴルフ」「バス釣り」
「レコーディング」など様々なことにチャレンジしている。
売れるネット広告社2019年度下期 「ムードメーカー賞」
売れるネット広告社2020年度上期 「成長賞」
売れるネット広告社2021年度下期 「つくーるMVP賞」を受賞。
通販エキスパート検定1級(通販マネジメント編)取得。

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