ハコベル新サービス、トラック時間貸切で配送自由自在

ECのミカタ編集部

ラクスル株式会社は、本日7月8日(金)、ネット運送・配送サービス『ハコベル』にて、新たなに「時間貸切便サービス」を開始したことを発表した。トラックをシェアする、貸し切る、そんな画期的なサービスであるハコベル。今後、どのように展開していくのだろうか。

そもそも「ハコベル」とはどんなサービス?

 ハコベルは、2015年12月スタートのサービス。運営元のラクスル株式会社が印刷会社ということで、複数の運送会社とのつながりがあること、運送各社が配送の合間に隙間時間を有していることから、それらを有効活用する形で開始された。

 具体的には、インターネット上で、荷物を集荷・配送してほしい荷主と、登録された運送会社の中から、その時に対応可能な会社をマッチングする。最短1時間程度で集荷してもらうことが可能だ。集荷には、カーゴ便・軽トラック便・小型トラック便・中型トラック便があり、荷物の大きさや種類、量によって適切な配送を選択することができる。複数箇所に配送があるルート配送の場合も、「経由地追加機能」を使って一箇所ずつの打ち込みの手間を省くことができる。

 このサービスの良いところは、荷主にとっては、従来の配送サービスに比べて簡単、スピーディーに荷物を集荷・配送してもらえること、中間マージンが抑えられる分コスト削減ができることだ。特に、臨機応変な配送がしたい場合や、中小EC店舗にとっては、使い勝手の良いサービスではないだろうか。運送会社にとっても、前述のように、隙間時間を有効活用し、売上を上げることができる。

さらに便利に、時間貸切便サービスの詳細

 今回新たに始まった「時間貸切便サービス」は最低3時間から、カーゴ便・軽トラックは1時間単位、2t車以上は3時間単位で車両を貸し切ることができるサービスだ。このサービスにより、イベント配送などで納品順番待ち時間が読めない配送案件なども、待機料金の追加といった待ち時間に関するトラブルを防ぐことができる。

 さらに、これまでは予約時に必須だった配送先の詳細な住所も不要となり、貸切時間内であればどこにでも配送対応が可能だ。前日までに配送先が確定しておらず、車両だけを先に確保したいというニーズにも応えられるようになった。

 ハコベルのサービス自体も画期的だが、この時間貸切便サービスも、重ねて画期的なサービスではないだろうか。物流・配送というと、ある程度の時間帯指定はできるものの、あくまでも配送業者の拠点と時間枠を基準として行うものだった。だが、ハコベルは、発送元から配送先へ直接、荷主の時間に合わせた配送が可能だ。そしてそれは、物流会社が無理をしているわけでもなく、むしろ今まで無駄にしていたリソースを有効活用できる。物流・配送業界にとってもありがたい仕組みだ。

 物流・配送業界には、人手不足や値上げなど、ネガティブな話題もあるが、こういった、これまでの枠組みにとらわれない取り組みが、新たな道を開いていくのではないだろうか。


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