小学館とGREE子会社、共同事業で抑えたポイント2点とは
株式会社小学館(以下、小学館)とグリー株式会社の100%子会社であるGlossom株式会社(以下、Glossom)は、今夏よりインフルエンサーを軸としたソーシャルプロモーションとマーケティング領域で共同事業を展開していくことを目指して、包括的業務提携に向け具体的な協議に入る基本合意書を締結した。
今回、共同事業を展開するにあたって両社が注目したポイントはどういったことなのだろうか。
トレンドとSNSの普及がもたらすプロモーションの変化
小学館とGlossomが、今後、共同事業を展開していくにあたって注目しているポイントが2点ある。まず1つは、トレンドに応じて誕生するユーザーの情報共有の場に合わせたプロモーションの手法の変化とそのスピードだ。
情報共有の場というのは、身近なものであれば、スマートフォンの普及に伴って急激に広まったSNS(やソーシャルメディア)がわかりやすだろう。Facebook、Twitter、Instagram、YouTube…この中で、あなたのスマートフォンにもいずれか一つのアプリをインストールしているのでは。
このように、トレンドに合わせてSNSが続々と誕生するため、ユーザーは自分のニーズに合ったSNSを選択できるようになってきた。そのように選択できるほど、SNSが多数誕生しているのであれば、当然、プロモーションの手法もSNSに合わせたものに変化してくる。
そして、もう1つ注目すべきなのが、SNSやソーシャルメディアごと、その中でのジャンルごとに影響力をもつ、インフルエンサーの誕生だ。
インフルエンサーとは、SNSなどの発信型メディアを利用して、消費者の購買意思決定に影響を与える力を持つ人のことであり、最近ではYouTubeで一般人が情報発信をするYouTuberの存在も目立っている。
SNSの普及に伴うプロモーションの手法の変化、SNSの台頭によるインフルエンサーの登場、今回、小学館とGlossomはその2点に注目し、インフルエンサーの登録システムと主要トラフィックのデータ解析を通じて、新しいソーシャルプロモーションとマーケティング領域のソリューションを提供していくことを発表した。まさに、時代に合ったプロモーション、マーケティング戦略といえるのではないだろうか。
さらに、両社は今後、小学館の人気ファッション誌など、雑誌の作り手が持つ質の高いコンテンツを生み出す力と、SNSやソーシャルメディアが生み出すインフルエンサーのエンゲージメント力を通して、全く新しいフォーマットの提案と価値創造を共同で行っていく予定だ。
なお、今回の業務提携の具体的な条件、推進方法等については、今後も協議を進めていくとのこと。両社が時代に合わせた戦略で、どのようなサービスを展開していくのか、今後もその動向に期待がかかる。