Amazonと楽天、ハロウィンに向けた早期戦略とは
お盆が終わると徐々に秋の気配を感じる。そんな秋は、「ハロウィン」という一大イベントがある。昨年もハロウィンで街は盛り上がっていたが、今年はどうだろうか。10月31日とまだ先の話ではあるが、Amazonと楽天では、早くも「ハロウィンストア」がオープンした。やはり、お盆が終わった頃から準備を始める人が多いのだ。
Amazon×ハロウィン、8月19日にタイムセールを実施予定
Amazon.co.jp(以下、Amazon)は、「ハロウィンストア 2016」を8月15日にオープンした。「ハロウィンストア 2016」では、様々なコスチュームに加え、お菓子やドリンク、ホームデコレーショングッズ、メイク・ファッション小物、カメラ関連商品など、ハロウィン準備からイベント当日までを楽しめるアイテムを豊富に取り揃えている。また、オープンを記念して8月19日に定番人気のハロウィンアイテムのタイムセールを予定している。
特に、幅広いユーザーから好評のディズニーコスチュームの品揃えに強化している。今、映画で話題の「ふしぎの国のアリス」の他、「ディズニープリンセス」「トイ・ストーリー」「スター・ウォーズ」など人気のキャラクターをモチーフにしたディズニーコスチュームを、子供用から大人用までラインナップで提供する。さらに、サイトの利便性を高め、お気に入りのキャラクターの中からコスチュームを探すことができ、また、キッズコスチュームは身長からも検索することができるようになっている。
楽天×ハロウィン、9月1日に先駆けプレページを開設
一方、楽天株式会社(以下、楽天)では、「楽天市場」において9月1日から「ハロウィン特集 2016」をオープンする。これに先駆け、本日、プレページを開設した。
今年のハロウィン特集では、「みんなで楽しめるハロウィン」をテーマにハロウィンの幅広い楽しみ方を提案する。具体的には、家族や友達、ペットと一緒にハロウィンを楽しむための仮装コスチュームやインテリアにハロウィンらしさを取り入れることのできるデコレーション、ホームパーティーにぴったりのスイーツなどを紹介する。それと共に、メイクやレシピなどハロウィンに役立つ情報を提供する。
さらに、ハロウィンに向けた準備の早期化を背景に、今年は、楽天初の取り組みとして、プレページを開設することとなった。そのテーマは「タイプ別!2016年のハロウィンはこれが来る!?」であり、ハロウィン仮装のトレンドやタイプ別の選び方などを紹介する。
ユーザーのニーズに応え続けるための戦略
昨年、一般社団法人日本ホームパーティー協会が実施した「ハロウィン・ホームパーティー」に関するアンケート調査によると、約8割がハロウィンパーティーを楽しんでいるという結果が出た。詳細は、「ハロウィンパーティーを開催、もしくは参加したことがあるか」を尋ねる質問に対し、約26%がハロウィンパーティーを開催、約53%が参加したことがあると回答していた。
コスチュームや仮装の購入場所に関しては、「ネットショップ」が約52%と人気が高い回答となった。ネットショップで購入するメリットとして、簡単なマスクから小道具まで、キーワードで検索をしてより多くのアイテムの中から選ぶことができることが挙がった。
さらに、日本記念日協会によると、ハロウィンの市場規模は2015年時点で前年比約11%増の1,220億円と推計された。これを受け、Amazonでは、ユーザーのニーズに応えるために今年は昨年の1.5倍以上となる18万点以上のコスチュームを用意している。
また、「楽天市場」におけるハロウィン関連商品の流通総額は、2011年から2015年で約7.2倍と好調に推移しており、その規模はバレンタインに並びつつある。これを受け、楽天のハロウィンをより一層楽しんでもらうために、一般の親子を対象にしたハロウィンフォト講座を開催する予定だ。
現代ではネットショップが成長を続け、利用者が増加しつつある。特に「ハロウィン」などのイベントでは、いつも以上に利用する人が増え、ネットショップが盛り上がる。その盛り上がりに応え、Amazonと楽天では早々に「ハロウィンストア」をオープンした。さらに、それぞれ戦略を立て、昨年よりもアイテム数を増やしたり、ハロウィンイベントを開催したりとユーザーのニーズに応えている。ここから今年のブームが始まることもあるかもしれない。
また、このハロウィンをきっかけに、初めて利用するユーザーに好感を持ってもらえれば、この先も利用し続けてもらうこともあり得る。このようなイベントをきっかけに戦略を立てると、「新規ユーザー獲得」に繋ぐことができるかもしれない。