野球グッズ偽販売サイト多発、25年ぶり優勝に便乗詐欺【BBソフトサービス調べ】

ECのミカタ編集部

ソフトバンクグループのBBソフトサービス株式会社は、毎月インターネット詐欺リポートを発表している。今月の発表によると、インターネット詐欺自体は減少傾向にあるが、新しい詐欺が登場している事実もある。9月度の詐欺リピートの詳細から、被害に遭わないために気をつけるべき点を探っていく。

25年ぶり「優勝」報道に便乗、偽販売サイトに要注意

25年ぶり「優勝」報道に便乗、偽販売サイトに要注意検知状況(BBソフトサービス調べ)

 9月度の総検知数は189万4,417件であり、毎月比1.9%減少となった。種類別構成比は、ワンクリック・不当請求詐欺サイトが78.46%(前月比1.54ポイント減)、フィッシング詐欺サイトが15.39%(前月比1.22ポイント増)、マルウエア感染サイトが0.92%(前月比0.18ポイント減)であった。また、ボーガスウエア配布サイトが3.91%(前月比0.51ポイント増)、ぜい弱性悪用サイトが1.32%(前月比0.01ポイント減)となった。

 9月度は、25年ぶりに優勝を飾ったプロ野球チームの優勝グッズ販売を装う偽販売サイトを検知した。優勝が決定したタイミングに合わせ、優勝を記念したスマホケースや本拠地の水道局とコラボレーションしたキーホルダーなどを販売する偽販売サイトが確認された。今までもユニフォームや帽子などを販売する偽販売サイトは多く見られたが、メディアでの連日の報道やインターネット上での優勝セールが話題となり、犯罪者が話題に便乗して偽販売サイトを作ったことが想定される。また、今後の試合展開によっては、同種の偽販売サイトが登場することも考えられるため注意が必要となる。

 こういった偽販売サイトでは、商品を購入しても商品が届かないなどの被害に遭う危険性があるほか、入力したメールアドレスやパスワード、住所、氏名、クレジットカード番号などの犯罪者にとって有益な個人情報が盗まれる。その後、成り済ましによる不正な商品購入や、個人情報がブラックマーケットで売買される危険性もある。

 野球ファンにとって、野球チームのグッズや限定品などは喜ばしいことであり、迷わずに購入するケースが多い。そういった人間の心理を利用した詐欺が多発していることが明らかとなった。人間は、嬉しい時ほど警戒心が薄れてしまうことがあるため、充分に注意する必要がある。そして、それはユーザーだけでなく、EC側も厳重に注意をして偽商品が無いように徹底することがインターネット詐欺を無くすことに繋がるだろう。

8月度の詐欺は10代を狙った詐欺が多発

 9月度は偽販売サイトの詐欺が多発していたが、8月度は10代を狙った詐欺が目立った。8月度の多発していた詐欺の種類は、主に金銭の搾取を目的とした「ワンクリック詐欺」が圧倒的に多く、7割が経験していることが明らかとなった。次いで、IDやパスワードなどの個人情報の搾取を目的とした、発信元を偽装したメール、SNS、ネット通販詐欺が多発していた。

 詐欺の被害金額を年代別にすると、10代でも13.3%が「10万円以上」と高額の金額被害に遭っていた。利用していた端末は約7割がスマートフォンとなっており、サイトの全体像を確認してから購入していなかったことも想定される。また、学生などの未成年が高額商品を購入する際は両親に振り込みを頼む場合も多く、両親がサイトの確認を怠って詐欺に遭うケースもあった。

詐欺に遭った経緯はこちらへ


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事