AI×Yahoo! JAPANビッグデータ「Yjamプラス!」
今、AIの活躍の場が広がりつつある。データ分析から接客まで、AIが代替する場面が目立ってきた。そういった中、アストマックス投信投資顧問株式会社ではAI運用モデルとYahoo! JAPANのマルチビッグデータを活用した「Yjamプラス!」が始動し、11月28日より募集を開始する予定だ。
“貯蓄から投資へ”資産運用にAIを導入する理由
「Yjamプラス!」とは、運用に特化した人工知能(AI)モデルとYahoo! JAPANが保有するビッグデータを活用する商品である。国内外の金融商品取引所に上場している株式を主要投資対象とし、中長期的な信託財産の成長を目指して運用を行う。投資家の資産形成を全力でバックアップするために、負担する信託報酬は同種の投資信託に比べて低水準に設定している。
昨今、NISA制度の導入など政府によって“貯蓄から投資へ”の流れを促す取り組みが行われている。一方、日本の個人金融資産1,746兆円のうち、約半数以上の52.7%が現金・預金で占められており、米国と比較してもその比率が高く、お金を運用することに抵抗のある人が多いと考えられる。
こういった事態を背景に、中長期視点でメリットのある投資信託を提供していくことで、投資経験者だけでなく投資未経験者も“おカネに働いてもらう楽しさを知ってもらいたい”と考え、低コストで資産形成をサポートするファンドを開発した。
まずは、ふくおかフィナンシャルグループ傘下の株式会社福岡銀行、株式会社熊本銀行、株式会社親和銀行、ふくおか証券株式会社で11月28日(月)より購入申込みの受付を開始し、12月20日(火)から運用を開始する。
最大の特長「市場の歪み」を探索
「Yjamプラス!」では、金融市場における人工知能領域の権威、岡田克彦氏が代表を務める株式会社Magne-Max Capital Managementが開発したAI運用モデルを活用する。その最大の特長は、市場の歪みを探索することだ。
当面の主な戦略モデルは、将来のスター銘柄を発掘する「スター発掘モデル(Event Driven Attention Screening Model)」とする。この将来のスター銘柄とは、アナリスト評価の変更や株主還元策の発表などのイベントによって投資家の注目度が大きく高まり、今後の株価の上昇が高い確度に期待できる銘柄を指す。
もう一つの戦略モデルは、人だけでなく株にもあるモテ期(株価上昇期)を確率的に推定する「確率的モテ期予測モデル(Probabilistic Period Mining Model)」である。この戦略モデルは、株価の季節性に着目したものとなっている。
24時間365日、AIの解析を支えるYahoo!JAPANのデータ
人工知能(AI)の力を最大化させるためには、解析対象となるビッグデータとその演算処理を支える高性能なコンピューター環境が不可欠である。そのため「Yjamプラス!」では、日本最大級の金融情報総合サイト「Yahoo!ファイナンス」のデータなどを含む、月額700億ページビューを誇るポータルサイトYahoo! JAPANが保有するビッグデータ、および高性能なコンピューター環境を活用する。
Yahoo! JAPANのマルチビッグデータを、AI運用モデルが24時間365日休むことなく解析し、学習することで市場の歪みを発見し適切な投資判断に繋げていくことを期待している。
これまでは業務効率化のために導入されることが多かったAIだが、今回は金融市場への進出だ。その最大の特長である「市場の歪み」の探索が、どの程度の精度でどの程度の効果をもたらすのか、今後金融市場にAIの進出が進むかどうかの要となってくるだろう。またその背景として、Yahoo!JAPANの抱えるビッグデータが欠かせない。多分野へ積極的な展開を仕掛けるYahoo!Japanの今後の動きを占う施策としても、今回のサービスは注目を集めるだろう。