オイシックスと“ぷち社食”のおかんが業務・資本を提携

オイシックス株式会社(東京都品川区)は6月5日、オフィス向けぷち社食サービス「オフィスおかん」を運営するおかん株式会社(東京都渋谷区)と資本提携したことを発表した。オイシックスは、おかんに出資をすることで5月13日より開始したオイシックス初のBtoEサービスのオフィス向けサラダデリバリーの拡大を推進するとしている。

ぷち社食サービス「オフィスおかん」

「オフィスおかん」は、導入企業のオフィス内に設置した冷蔵庫・専用ボックスに惣菜、ごはん、スープなどを置き薬モデルで提供する“ぷち社食サービス”である。

現在は、渋谷区、新宿区、品川区の各区一部がサービス対象エリアに指定されており、エリアは順次拡大する。

従来型の社食設置より圧倒的に低価格で、無添加、化学調味料不使用、国産食材使用など、味だけでなく健康面にも配慮した食事が提供できる。従業員は安価に、安心な食事を24時間いつでもとることができるのだ。

オイシックスが提供するオフィス向けサラダデリバリー

5月13日より開始したオフィス向けサラダデリバリーサービス「Salad Oisix for オフィス」は、オイシックスで扱う有機や特別栽培などの安心安全な旬の野菜を使用したサラダをオフィスのランチ向けに宅配している。

毎週週替わりで全3メニューの中から注文ができ、野菜だけでなくチキンや海老、ショートパスタなども入った食べ応えのあるメニューも販売する。

企業がサラダの料金を負担することもできるため、社食がない企業や、健康意識の高い従業員の満足度をあげたい企業が福利厚生として導入することも可能だ。

事業提携は「商品卸」「営業連携」「物流連携」の3つ

事業提携の内容は主に「商品卸」「営業連携」「物流連携」の3つだ。Web・IT系のベンチャー企業を中心に導入が進んでいる「オフィスおかん」へ、オイシックスのプライベートブランド商品の野菜ジュース「Vegeel(ベジール)」などを卸販売する。ニーズにあわせ、飲料以外の商品に付いても導入を検討しているとのことだ。

営業連携では互いのクライアントに対し、相互にサービスを紹介することでそれぞれが展開しているサービスの導入先企業の拡大を狙う。物流連携では、オフィスの商品配送を連携し、両社の配送効率を高める。

オイシックス「従業員向け食関連サービスのニーズが拡大する」と予想

オイシックスは、「新たなBtoEサービス(企業が従業員に向けて提供するサービス)のリリースが相次ぐ中、特に従業員向けの食関連サービスのニーズは今後拡大するのではないか」と予想している。

オフィス向け食関連サービスを提供するおかんとオイシックスは、事業、資本提携により、両社の事業拡大を目指すとし、おかんは調達した資金をもとに、主力事業であるオフィス向け簡易設置型社食サービス「オフィスおかん」の利便性向上とサービス拡大を行うとのことだ。

オイシックスでは、前述のサラダデリバリーサービスの導入先拡大や、自社商品を「オフィスおかん」に卸すことで、サラダデリバリー以外でもオフィス需要を満たすことを狙いとしている。ネット宅配サービス「Oisix」の利用者は働くママや共働き夫婦も多く、親和性の高い潜在顧客への認知拡大も見込めると考えているようだ。