生産、仕入れの長期契約販売で販路の糸口を

おいしいものと長くおつきあい

業務用食材の業者間取引の大手、株式会社Mマートは、食材取引の長期契約をマッチングするサイト「あんてい」を6月23日より開設している。契約は3ヶ月から1年で、ネット上の食材取引としては初めての試み。

コスト削減の強い味方

食材を扱う飲食店、旅館やホテル、弁当屋など、近年インターネットを利用している業者が増え続けている。インターネットでの販売は広告費や人件費を削減できるため、定期的な食材を通常の卸売価格より安価に購入できる強みがあるからだ。

そんな中、同社利用の多くの仕入れ業者から、様々な商品について長期契約の販売の根強い希望があったことに反映し、今回の購入契約をマッチングするサービスを展開することに。仕入れ業者はもちろん売り手側の生産業者も、長期による契約で安定した収入が見込めるメリットがある。

TPPの影響は?

現政府が関税の撤廃や経済の移動を自由にするTPP(環太平洋地域経済連携協定)参加を表明したことにより、農業、水産業、畜産業は現在苦境に立たされている。ただでさえ異常気象による災害、水害で生産が脅かされる中、関税の撤廃、市場開放から輸入品の低コスト商品の流出による安定性に危惧感が。厳しい状況の中、同社が提供する販拡や業務効率が日本の産業の支えとなり得えるか、今回のサービスが模索の第一歩となる。