Googleが科すペナルティーは“検索順位の引き下げ”〜朝日新聞社データを紐解く〜

ECのミカタ編集部

 株式会社朝日新聞社(以下、朝日新聞)が「検索を通じて顧客獲得を図る12業種の上場100社」を対象にアンケート調査を行い、グーグル株式会社(以下、Google)によるペナルティーの実態が明らかになった。

 ペナルティーとは、大手情報検索ツールGoogleにおいて、Google社のガイドラインに反する不適切な手法を用いて、検索結果の表示順位を引き上げた場合に実施されるものだ。

今回の調査では、回答した72社のうち23社が、過去5年以内に、Googleからガイドライン違反の通知や警告などを受け、2012年の7月~2016年4月に順位を引き下げるペナルティーを科されていた。

世界最大級のブラックボックス『Google』

 Googleは世界や日本で9割のシェアを誇る、私たちの生活に欠かせない検索システムだ。全世界での年間検索数が二兆を超えるため、非常に影響力が高く、検索上位にいることは売上げの増加や顧客獲得に大きく影響する。

 検索上位を狙う企業間の競争は激化しており、時には、無断転載やリンクの水増しなどの不正な方法で上位を狙う企業も現れる。このような不適切な方法で検索順位を高めた企業がGoogleからガイドライン違反と見なされ、ペナルティーを科されたと考えられる。
 
 Googleは、サイト内容の充実などに合わせて検索順位を上げる技術開発は認めているが、ペナルティーの存在は認めておらず、アルゴリズムの内容やガイドライン違反の判断基準も明かしていない。
 
 ペナルティーの基準や仕組みなどのルールの透明化を求める会社もいるが、SEOを駆使した不正な方法を使ってまで上位を狙うような企業が多く存在する限り、世界規模で高いシェアを占め、その責任を負うGoogleが、“ブラックボックス”である「アルゴリズムの内容」や「ガイドライン違反の判断基準」の中身を明らかにすることはないだろう。
 
 サイトをつくる全ての企業に、“コンテンツ”とは、『サイトの上位を狙うためのもの』ではなく、『ユーザーにとって有益な情報を発信するためにある』ということを、今一度思いだし、本来「手段」であるはずのものが「目的」になってしまっていないか振り返って欲しい。

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